- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062035156
作品紹介・あらすじ
限りのない喪失と再生。今いちばん激しい、100パーセントの恋愛小説!
感想・レビュー・書評
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村上春樹さんの本を初めて読みました。
あまり期待していませんでした。
その理由は
・ベストセラーであるが
自分は『NA●●』も、『ス●ムダ●ク』も挫折したので。
・ノーベル賞候補にあがるが
川端康成もいくつか読んでみて全然面白くなかったので。
それに、登場人物が10代だったので
自分には青すぎるのではないかなーと思いました。
でも読んでみたらなんと面白いではありませんか。
たぶん10代の頃の自分には理解できなかったでしょうね(汗)
それと、登場人物が面白くて
しばらく登場しては突然消えてしまって
「え、どうしちゃったの。」て早く知りたいと思っているうちに
また別の面白い人が登場して。
まだ上巻しか読んでいないので
余計なことは言わないで下さい。
好奇心でmixiのコミュを覗いてしまって
あるトピの題を見て「しまった!」と思いました。
読むと決めたら情報はシャットアウトしたほうがいいでしょう。
「男の気持ちってみんなこんななのかなあ?」て思ったけど
出てくる女の子の気持ちがやっぱり共感しないことがたくさんあるので、男も違うんだろうなと今は思っています。
では下巻にはいります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何度か処分のタイミングはあったのに
ずっと手元にあり何度も読んでいる本
登場人物が皆
自分よりずっと年下になってしまった
当時本を買った本屋さんも
もう無くなってしまった
物語云々と平行して
記憶や思考感情が湧いてくる本
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今更になって読んでみた。
こういった「恋愛小説」には今まで手を出さずに来たので
「自分には合わないのでは」と思っていた。
が、
読み始めてみるとどっぷり浸かってしまった。
恋愛がテーマ(なのか?)である割にはドロドロ感は一切無く、
サラサラ感が得られる。
恐らく、主人公である「ワタナベ」の考えがクールだったり
ドライだったりするせいであろう。
登場する人物はどれも“不完全”な人達ばかりだが、
彼らが時にユーモラスに、時に熱くなりながら
懸命に自己表現をしているように感じられて良い。
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処分する前に読む母の村上本 その⑧
読後レビューは下巻に記載
あいかわらずひとつひとつの表現が楽しい
たとえば
「自分がやりたいことをやるのではなく
やるべきことをやるのが紳士だ」
(およそ紳士的ではない同じ寮に住む永沢さんが
紳士であることが行動規範だと述べたことに対し
紳士であることってどういうことですかという質問)
大学内でビラを配り授業を中断させ演説する学生を見て
「異論はないが人の心を駆り立てる力のないこの連中の真の敵は
国家権力ではなく想像力の欠如だろうと僕は思った」
寝不足の緑に
「僕の時間を少しあげて その中で君を眠らせてあげたいくらい」
「あなたって親切なのね」
映画になったのは何年後?
まるで映画を観ているかのような美しい描写が多かった
特に直子を訪ねて行った療養所で月夜がきれいだった
ので部屋の明かりを消し…P195など
『めくらやなぎと眠る女』で病院に親友の彼女を見舞う話
あれは直子とキヅキ君だったのね
緑の身内はみな大病して苦しみぬいて死んだ
「死ぬまでに相当の時間がかかり
生きているのか死んでいるのかわからない状態
残っている意識は痛みと苦しみだけ
ゆっくりと塩影が生命の領域を侵食し
て気づいたら薄暗くて…」
恐ろしさをひしひしと感じる -
【僕はノルウェイの森を読むことができない】
この本が話題になる前から、この本を何度も読もうとしてきた。だけどどうしても飛行機内の描写までしか読み進めることができない。理由はわからない。何度も何度も読もうと本を手にとってもどうしても読み進めることができないのです。 -
映画化されるという事で、再読してみた。
この本が発売された時、私は10代。
ベストセラーになっていたから買った。
それまでも読書は好きで、読みやすいものを読んでいた。
この本が初めて買った文芸書。
その時読んで以来、ずっと本棚に眠っていた。
それにこの頃の私には全部理解出来なかったと思う。
あれから約20年経ち、改めて読み直してみる。
人って、日常のいろんな事に翻弄されて、
思いが散漫になったりするけど、
人それぞれ、心の奥底にいろんな思いを秘めてると思う。
それをこの本では、ま正直にさらけ出して、
生きるという事の難しさを訴えているような気がする。
キズキや直子のようにま正直に生きていたら、
この世は生きづらいだろう。
どこかで諦めが必要なのだ。
でもこの本の登場人物達のような気持ちも大切だ。
上・下巻の感想。 -
春樹さんの文体は食べ始めに喉につかえる感覚がある。しばらくすると感じなくなるんだけど、毎回なんなんだろうなあ。相性わるいのかも。
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儚くて脆く美しいと思った。
この言葉が正しいのかわからないけれど、ノスタルジックに歪んでいる。そして細やかに心情が流れている。
ワタナベの緑への想いと直子への想いはまったく異なる。
緑は現実的に身近にいる女性。沸き上がる親近感に似た愛情なら、誰もが経験したことがある。
直子は…よくわからない。心が通じあう穏やかな愛なのだろうか。
レイコさんは直子という人物や思い出を共有できる、一緒にいると穏やかになれる人。 結局この人がワタナベを救ったのかもしれない。
漂う霧のような細やかな雰囲気の物語。