- Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062041225
作品紹介・あらすじ
「羊をめぐる冒険」から4年を経た1983年の春、激しく雪の降りしきる札幌の街から「僕」の新しい冒険が始まる。奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら、「僕」はその暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。現実と幻想、生と死、沈黙と響き、虚無と豊饒。繋がれたものと、断ち切れられたもの。それはいったいどこに向かい、何を希求しているのか?「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」の3部作で1970年代の魂の遍歴を辿った村上春樹が、80年代を舞台に、その新たな価値を求めて、闇と光の交錯を鮮やかに描きあげる最新作、書き下ろし。
感想・レビュー・書評
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羊三部作?を読んでいないが楽しめた。
出てくる人物の背景などで分からない点は幾つかあったが、そこまで問題にならないと感じた。
しかしながら、日本を舞台にしているのにも関わらず日本じゃないような、また、登場人物のどこかフワッとした喋り方が癖になる。
今まで「1Q84」「ノルウェイの森」などを読んできたが、ここにきて村上春樹作品に心を奪われつつある自分に驚いたんだよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イルカホテル
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耳のことを思い出すのがあの一瞬だけというのが、なんとも分からない話だけど、だからこそ彼は彼なのかもしれない。
面白くない冗談に罪はないけれど、タイミングを間違った冗談は重罪なんだと思うよ。人の神経を逆なでするのは怖い。
読んでる私が気持ち悪くなってくる。
34歳で若くないですか。そうかもしれませんね。
私はどうしましょうね。
もっと歳をとってますが、とても薄いですよ。 -
再読
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何度も読んだけれどこれが初の感想。
この作品を読むことで自分の思考を一旦保留にしてこの作品で流れている時間に没頭することができる。それが小説を読むの大きな理由の一つなんだろう。好戦的で何かと面倒な日常を一瞬でも忘れさせてくれ、読み終えた時に清々しい気持ちにさせてくれる。小説から何か答えを得ようとする人がいるけれどそれは小説に期待するものではない。そんなことを思いながら読んだ。
下巻に続く。 -
いるかホテル、羊男。
めまぐるしく移動する世界の現実。
それは果たして現実なのか? -
心にひょうひょうと吹く淋しさが好きで、ことあるごとに読み返している