- Amazon.co.jp ・本 (56ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062108959
作品紹介・あらすじ
待望の村上春樹訳"空飛び猫"の魅力的な世界、再び。ル=グウィンの描く女性の自立と成長。
感想・レビュー・書評
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あらゆる寓意やメッセージを超えて、作者の意図から飛び出して、空飛び猫は実在します。それが物語の力です。そのうちに空飛び猫は本当にあなたの部屋の窓から飛び込んでくるかもしれませんよ。本当にーそう信じてさえいれば。
ー訳者あとがきより
平和な丘の上の農場で、空飛び猫のジェーンは兄弟たちと穏やかに過ごしていました。
でもジェーンにはその生活は退屈きわまりないもので、ある日街へと1人で飛び立ってしまいます!
そこでジェーンが経験し、感じたこととは?
どうやらシリーズもののようですが、この一冊だけでも十分に楽しめる絵本です。絵も緻密ながら可愛らしく、翼の生えた猫のなんと魅力的なことか!
よく翼は自由の象徴として描かれるものですが、はたして翼を持つジェーンは自由を獲得できたのでしょうか?
私たち人間には、ジェーンみたいに翼はないけれど、自由や自立について考えて、自分なりの自由を獲得することができます。ジェーンのように。
飾り気のない自由を。
…もしかしたら空飛び人間だっているかもしれないね、そう信じてさえいれば。
この短い物語にこんなにもメッセージが詰め込まれているとは。文章も柔らかく優しいので読み聞かせにもいいかもしれませんね。
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ル=グウィンらしいメッセージ性の高い絵本。これでこのシリーズは4作目だそうだが、これ一冊だけでも十分楽しめる。
それでも通読したいとも思う。
主人公の翼を持つネコ、ジェーンがどのような生い立ちでどのように生活してきたのか前作までの流れも知りたいとも思う。
他の人たちとは違うって何かと大変なのよね、という一言で本当にグッと惹きつけられる。
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村上春樹ファン、猫好きにオススメ。
これシリーズらしい。
確かに猫の兄妹いすぎて
誰が誰だかわからなくなっていた。
これは黒猫のジェーン -
空飛び猫シリーズの最終巻。
今回の主人公は翼のはえた美しい黒猫・ジェーンです。
丘の上農場の納屋で、4匹の空飛び猫のお兄さん、お姉さんや、なかよしのアレキサンダーと暮らすジェーン。
しかし、若くて怖いもの知らずな彼女にとって、田舎の暮らしはとっても退屈…。
ある朝ジェーンはひとりで都会へと飛び立ちます。
明るくて無邪気で、ちょっと危なっかしいジェーンに、はらはらさせられてしまいました。
2作目、3作目でも彼女の成長を見守ってきたせいか、すっかり年頃の天真爛漫な娘を都会に送り出したお父さんのような気持ちになって読んでいたのでした。(お母さんではなくてお父さんだったのはなぜ…?)
物語の最後のジェーンのセリフがすてきです。
自由で自信に満ちあふれた、美しい都会の女の子、という感じがとってもキュートでかっこいい!
今回も原著を読んでから翻訳を読んだので、巻末の村上春樹氏の訳注がよりおもしろく感じられました。
ジェーンは"human being"(にんげん)とうまく言えなくて、"human bean"と言ってしまうのですが、それを"いんげん"と訳すセンスにしびれます。 -
空飛び猫の末妹、ジェーンの冒険を通して、黒人女性の成長と自立が寓意的に描かれています。
私はシリーズ最高傑作だと思います。 -
翼のある黒猫ちゃんジェーンは、田舎での安全な暮らしに満足する兄姉たちとの生活に退屈し、スリリングな生活を求めて飛び立ちました。スラム街で生まれた黒人の女の子設定の彼女は強いのです。
怖い思いもしますが、最後素敵な都会生活を得られて、さすがです!
翼のある猫ちゃんシリーズ、この4冊目で最後かな…。 -
シリーズ四作目。
原題『JEAN ON HER OWN』(自立するジェーン)。
前向きに生きるジェーンが非常に可愛い。
シリーズでも一番好きな作品になりました。
最終巻なのでしょうか…。いつまでも読みたい…。 -
久しぶりに空飛び猫シリーズを読んでみた。『素晴らしいアレキサンダー〜』を読んでいたのでジェーンの境遇については知識があって良かった。おてんばなジェーンがとっても可愛い。翼のある猫がいたら会ってみたいな。2012/503
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四巻目は、てっきりジェーンとアレクサンダーの間に子猫が生まれるものだと思っていた。
でも、この話の方がずっと素敵。
無邪気で勇敢な若い女性が、自分の帰りたい場所を探し出す話。