- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062128087
感想・レビュー・書評
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読んで鬱になる作家の、現状ナンバーワンの車谷長吉。
自伝形式の話なんだけど、これまた重苦しい。新潮社の編集者とかたまったものじゃないだろうな。最初誇張とか露悪とかと思ったけど、「赤目四十八滝心中未遂」の自画自賛を見て、これを書くかなあ、と。
そんなこんなもひっくるめたやりきれなさがいいのであり、本としてはこれで面白いので、別にそれでいいんだけど。
でも読んでいると、自分自身の過去の嫌なこととか、心の傷とか、傷つけてしまった人とか、将来の不安とか、そういったものが炸裂します。だから、読み終わってとことん、生きていくのが嫌になる。だからやっぱり、いい本なんだろうなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館借り出し
評価や感想などとてもできない。
感じたことを表現する言葉が見つからない。
とにかく自身の内面を見つめるのが恥ずかしくて怖くなった。 -
読後思い出したのが嫌ミスの女王の冠名。
嫌私小説の王…
病んでいく過程にざわついていく私…心地いい。 -
ひょうの字初めて見ました。
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ただの短編集かと思いきや、途中からは回顧録(?)に。手洗いする事が止められず、どんどん強迫神経症になっていく過程がかなりリアルに書かれています。小説を書いていたから病気になったのか、病気になったから小説家として大成したのか、謎ですね。彼の他の作品は読んだことなかったのですが、ちょっと興味が出てきました。
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装丁のきれいな本は面白いに違いないと思い込んで,佐賀大学附属図書館から借りたが,裏切られた。暗い文章で読み込んでいくのが次第に暗くなってきた。旅の途中に読もうと借りた本なのに,内容が暗くては困る。困るのだ。
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ていうかこのヒト自体が「最後の私小説家」っていう気もする。