その角を曲がれば

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 107
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062138109

作品紹介・あらすじ

いろいろなことがある、15歳

わたしたちはわたしたちのすべてを伝えることも、知ることもできない。
理解することもできない。
それでいいのだ、きっと。

本が好きな杏、バドミントン部のエース・樹里、甘えっ子キャラの美香。クラスでは“仲良し3人組”だけど、ときどきお互いの気持ちが読めないときがある。受験、恋、家族、友情……三者三様の思いを抱いて過ごす、最後の中学生活。もうすぐ、新しいわたしたちの日々が始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 中高時代を思い出し、胸がキュンとなった。
    良かった。

  • 思春期の頃、親友という単語が好きではなかった。
    トイレに一緒に行かないといけない友達関係に依存しているくせに、うっとうしいと思っていた。
    そういう女性って、実は多いんじゃないかと思う。
    「○○ちゃんとは話さないで」「親友だよね」。今振り返るとどうしてと思うくらい、子供の頃の友達関係は濃密な独占欲や束縛が渦巻いていた。そんな昔を思い出す。
    高校受験を控えた四人の少女たち。
    個性も、それを裏付けるように丁寧に描かれる家庭環境もばらばらだ。
    席が近いとか部活が同じだとか他愛もないきっかけで友達になることを揶揄する少女もいれば、自分の友達が他の子と親密にしていたというだけで傷ついて泣く少女もいる。その身勝手な繊細さや鼻持ちならない生意気さがリアルで瑞々しい。
    確かに、昔、こんなに世界が狭くて、精一杯だった日があったように思う。

  • 凄く主人公たちが成長したなと思った。
    切なかったり面白かった

  • いかにも青春小説って感じで、さわやかな切なさがそこここに感じられ、よいのではないでしょうか。
    とは言え、女子中学生ってこんななのかあ。めんどくせーなー。

  • 中学生の何気なく、でも切ない日常を綴った物語。
    女の子むきかな~と思うけど、凄い面白かった!杏と桜井さんとのその後が気になる…。

  • どこにでもある、だけど奥の深い日常。学校でよく目にする光景。

  • つくづく、この時期の人間関係の難しさを思う。

  • 数日前に読了。濱野京子さん。
    三人それぞれの思いが、それぞれ視点で語られていく。その間に生じるすれ違いや過剰さ、足りなさによって、人間関係ってつくられるのだなぁと思う。真由子と杏の関係が描かれていることで、それがより際立って感じられた。どちらのつながり方も視野に入れられることが、きっと大切。
    気になったのは、一人称で書かれているわりに、描写に三人称っぽいかたさを感じたこと。美香視点はあまりひっかからずに読めたのだけど、杏と樹里のところではかたさに違和感を感じた。出てくる小説のタイトルが、いかにもな感じに古いのに抵抗を覚えるのは、個人の問題かな。

  • ■ 本が好きな杏、バドミントン部のエース・樹里、甘えっ子キャラの美香。クラスでは"仲良し3人組"だけど、ときどきお互いの気持ちが読めないときがある。受験、恋、家族、友情…三者三様の思いを抱いて過ごす、最後の中学生活。もうすぐ、新しいわたしたちの日々が始まる。

    ■■高校受験真っ只中、未来と友情と恋の狭間で思い揺れる心。なんとなくわかる気がする。中学や高校の頃の友達って曖昧だよな。本当に好きだから一緒にいるのか、一人になりたくなくて一緒にいるのか。

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著者プロフィール

熊本県に生まれ、東京に育つ。『フュージョン』でJBBY賞、『トーキョー・クロスロード』で坪田譲治文学賞を受賞。主な作品に『トーキョー・クロスロード』(第25回坪田穣治文学賞受賞)、『この川のむこうに君がいる』『with you』(ともに青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出)、『石を抱くエイリアン』『南河国物語』『Mガールズ』ほか、「レガッタ! 」シリーズ、「ことづて屋」シリーズなどがある。

「2023年 『金曜日のあたしたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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