モダンタイムス (Morning NOVELS)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150736

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  • 自宅のマンションで浮気を疑われて拷問を受けそうになるところから始まる。
    それを発端に主人公渡辺の周りで不可解で不気味なことばかり起きる。

    「魔王」から50年後の物語。
    「魔王」を読んでいたので、その中でモヤモヤしていた「お金の使い方」だけは、解決した。
    今回もいろいろ謎が散りばめられていて、読みながらハラハラドキドキしっぱなし。
    夜に1人で読んでいたら怖いくらいだった。
    不可解な事件の原因は一応解明するものの、「そういうもの」として謎のままの事も。

    例えば桜井ゆかりの行動や妻が本当はいったい何者なのか?

    結局前作の主人公の最期については想像はできるものの、解明はしなかった。

    そして、前作では不思議な力の呼称について明言していなかったけれど、今回は「超能力」とはっきり言っちゃってる。
    言っちゃってるけど、それでもまだ「信じられるほうを信じればいい」って、「信じるか信じないかはあなた次第です」というスタンスなのが面白かった。

    本作の中でクセのある井坂好太郎という作家がでてくる。
    あとがきで作者も言っているけれど、「名前を考えるのが面倒だった」という理由でこの名前。
    理由が面白すぎて、もっと活躍して欲しかった。

    本作は前作の50年後なので、時系列的に「魔王」以外の他の作品との繋がりはないんじゃないかなぁと思う。

    作中に何度も登場する「幻魔対策」。私も子供頃に見た。なんだか怖くて忘れられない名作。

    全体としてもう少し謎解きがあって欲しかったけれど、それでも十分に面白い!

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00388196

    検索から、監視が始まる。
    漫画週刊誌「モーニング」で連載された伊坂作品 最長1200枚

    岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」
    五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」
    渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
    大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
    井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
    渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」
    永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」(出版社HPより)

  • 913-I
    人気作家コーナー

  • 奥さん佳代子最強
    あるキーワードを検索すると悪いことが起きる
    仕事を分業化していくことによって罪の意識はなくなっていく


    「人には良心があるが、人のコロニーには良心はない。」

  • 最後は一気に読み切った
    やっぱり謎は残るけど
    そういうものなんだってことにする

  • 帯裏
    岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」
    五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」
    渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
    大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
    井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
    渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」
    永島丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」

    初出
    「モーニング」二〇〇七年一八号~二〇〇八年二六号

  • すさまじい。
    なかなかページ数が多いというのはあったが最後まで満足して読むことができる。
    伊坂幸太郎ismに染まりたいなら必読という感じがある。
    テーマとしては国をはじめとした「システム」に対する対抗。
    自分が日常生活で感じる不条理も「そういうことになっている」んだと解釈していくことでうまく生きていくことができるんじゃないかと思う。
    妻の佳代子はやばいけどかっこよさも感じる。

  • 前半と後半とでは筋は通っているけど
    別物。
    前半は これから何が起こるのか
    期待していた。
    何が言いたいのか伝わってきて
    それなりに納得がいくが後半で
    '例え話'を多様している。
    本来「小説」とはその'例え話'であるべき処だと
    思う。

  • 途中、前作『魔王』を振り返りたくなりながら読む。いくつか疑問に思う設定もあるけど、一貫してブレないテーマと、魅力的な登場人物がそれを問題にしない。読んでいると、筆者が登場人物を魅力的に描くことに多くの言葉を用いない事に気付く。極め付けは、『撃つぞ』『よけるわよ』。

  • 怖かったけど面白かった
    伊坂さんらしい

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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