赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE
- 講談社 (2013年7月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062184700
作品紹介・あらすじ
赤い瞳、白い肌、漆黒の髪をした赤目姫。彼女の行く先々で垣間見える異界……。思考の枷、常識の枠をやぶることが出来るものだけが、受容できる世界。そしてその世界に存在する自由と心理。透徹なイメージと魅惑的な登場人物で構築された哲学的幻想小説。
感想・レビュー・書評
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量子の世界を少しでも知っていたら「潮解」の何たるかを理解できるかもしれない。しかし理解することに価値があるか、価値があることに何の価値が?
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意味が分からないまま終わります。
私だと思っていたら他人になったり、色々な人になっていき、その視点で話が進んでいくのですが、急に話が飛びます。
他の作家さんなら怒っていたと思うのですが、この作家さんだから許せる部分はあります。
で、結局、どういうことなのだろう?って感じで終わります。 -
ミチルとロイディどこいった…
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急に孤独を感じたけれど、それは以前から私にあったもので、束の間の奇跡によって棚上げにされていただけのものだった。
光が多すぎると、それは闇と同じく、なにも見えなくなってしまうのだ。
私が見るものは、私の頭脳が作り出すものなのに、私の外側にあるように感じられる。これが外側だという根拠はない。自分の感覚が外側へ向かっているという錯覚は、ただ、それを外側と定義した、その言葉の域を出るものではない。 -
百年シリーズ(?)の三作目。最初読んだときにはわからなかった。後半に入ってから、森博嗣らしくなってきた。スカイ・クロラみたいな、詩のような感じ。出来事は重要じゃなくて、大事なのは何を考えたか。
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百年シリーズ、なのか。
今回は幻想小説だそうだけれど、人形使いは攻殻機動隊のようだったし、場面展開はオスロ監督作品のようだったし、美しくて、非常に難解。
理解できるとしたら、きっと天才しかいない。
でも天才はきっともう人間ではない。
赤目姫に緑目王子にロビンス卿。登場人物はなんてファンタジックなの!
ファンタジックで機械的!
以下、他シリーズからの引用。
「先生……。私、最近、いろいろな矛盾を受け入れていますのよ。不思議なくらい、これが素敵なのです。宇宙の起源のように、これが綺麗なの」
「よくわかりません」
「そう……それが最後の言葉に相応しいわ」
「最後の言葉?」
「その言葉こそ、人類の墓標に刻まれるべき一言です。神様、よくわかりませんでした……ってね」 -
自分は人間なのか、それとも人形なのか。深くて人によっては考えたこともないテーマだった。ミステリというより、なにか超越した物語。
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遠い世界に行った読後感。
この本、一冊で楽しむのは難しいと思います。
幻想小説。謎の一欠片。
これがどの世界に繋がるのか今から謎解きが楽しみです。 -
難解だったけどラストは鳥肌が立った。