- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062206570
感想・レビュー・書評
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元理科教師で分解修理の名人、二宮光二郎75歳と、大学受験に2回失敗して美術系予備校に通う孫のかける20歳は、二人で一人前の迷コンビ。
時間だけはたっぷりあります。
暇人は世の中になくてはならない助っ人なのです。
シリーズ第2弾は、軌道に乗ったというか、面白さに加速度が付きました!
タイトルには西郷さんの犬、とありますが、銅像の犬だけでなく、元警察犬で使命感の強い老犬や、輝くばかりのゴールデンレトリバー、そして「猫弁」シリーズに登場した獣医さんも出てきてにぎやか。
振り込め詐欺には哀愁漂い(?)、犯人はちょっとお間抜け、元やくざも何となくハートウォーミングで、大山節炸裂です。
光二郎の台詞はとても少ないのですが、まわりを幸せにしてしまうマイペースが可笑しい。
人間は、もちろん老人も浪人も、何かの役にたつ部品であり、この世はたくさんの部品で回っていて、不必要なものなどないのだ。
ちょっと使い勝手が悪くなったら、分解して、磨き上げ、円滑に回るようにすればいい。
だから光二郎は分解修理がやめられない。
最後はまた、まさかの展開でした。
本当にもう、家には戻らないのでしょうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Y A感覚&テンポの良さが私の好みにあい、楽しむことができた。
もしも続編とか機会があるのなら、主人公のおじいちゃんと孫のコンビの新しい事件を読むでみたいです。 -
個性の暴走、良いですね(^^)
ちょっと変わってる?いやいや、現実もみんな何かしら拘りだったり勘違いだったりを持ち合わせながら過ごしてるよ。ほんと楽しゅうございました。 -
このシリーズすきすぎる。
次作読みたい!!!
時々猫弁とリンクするのも、読者的には楽しいよね。
猫が出て来ずにはおられないしね笑
今回は犬。
元子さんの登場はびっくりだけど、光治郎の物忘れは個性の暴走っていうのすごく腑に落ちた。
うーん、面白い。
全部が綺麗事にはおさらまらないから、嫌味にならず読める。
そういうのって捻くれてるのかもしれないけど、あんまり正義感強くて理想主義だと疲れるんだよ。有川浩みたいな。
ちょうど良いんだよね。
ゆとりは余白で糊代って、なかなか素晴らしくない?
かけると光治郎は、ダメなところと良いところが人間的でほんとに素敵だと思うな。