アジア定住 (講談社+アルファ文庫 G 37-2)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062564083

感想・レビュー・書評

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  • これはかなり面白いです。インドネシアのバリ舞踊の大家と結婚した人(歌舞伎の名家に嫁いだようなもんでしょうか)、タイのムエタイチャンピオンと結婚した人(大相撲の横綱と結婚するようなもの?)、熱帯魚マニアが高じてタイで熱帯魚ビジネスを始めた人、シンガポールで船舶機械の修理会社を経営する人、フィリピンの五つ星ホテルのセールス・マネジャー、日本料理店のオーナー、世界には本当にいろいろな生き方をしている人がいるのですね。

    ツイッターをしていると、日本人は探せば世界中にいるんだなと分かりますが、この本も相当な面白さです。

    「サラリーマン」にこだわりすぎると、こういう生き方はできないでしょうね。それだと単価で中国人やインド人に勝てませんから。

    結局、自分の居場所は自分で創るしかないのです。

  • 様々な事情、様々な国で、旅人としてではなく、「地に足をつけて」彼の地で生活している日本人達を取材したノンフィクション。

    現地に完全に適応している人、外国で暮らすことで却って自分の日本人としての自覚が強固になる人。様々な「普通の人」のアジア各地での暮らしぶりをリアルに伝えることができていると思う。

    読んでいるうちに、彼らのような生活もアリかな、なんて感じた。

    日本で生まれ、生活し、そして死んでいくのが当然と考えがちな僕たちにとって、刺激になる作品であると思う。

  • タイトルを見ると、老後の年金生活でかー、見たいに思うかもしれないけど、そんな内容ではない。かなりいい本だった。そして衝撃的な本だった。<BR>
    やはり人生ってのはなかなか分からないものだなー、と思わせる本。<BR>
    特にポルポトに親を殺された男性、障害児保育に掛ける女性の話が素晴らしかった。<BR>
    日本はアジアに戦争をした事を認めないといけないのです。定年を迎えた人が、安易な気持ちでアジアに渡ろうとしてるけど、そんな軽い気持ちでアジアに住んでほしくはない。

  • ¥105

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著者プロフィール

野村/進
1956年、東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科中退。78~80年、フィリピン、アテネオ・デ・マニラ大学に留学。帰国後、『フィリピン新人民軍従軍記』で、ノンフィクションライターとしてデビュー。97年、『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。99年、『アジア新しい物語』でアジア太平洋賞を受賞。現在、拓殖大学国際学部教授もつとめる。主著に『救急精神病棟』『日本領サイパン島の一万日』『千年、働いてきました――老舗大国企業ニッポン』。近著は『千年企業の大逆転』

「2015年 『解放老人 認知症の豊かな体験世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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