日本の原子力施設全データ―どこに何があり、何をしているのか (ブルーバックス)
- 講談社 (2001年9月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062573450
作品紹介・あらすじ
住宅地から150メートルという近接地で起こった、燃料加工施設JCOの臨界事故。原子力施設は、意外に身近で、重要な作業を行っている。原発から加工・再処理施設、そして研究炉まで、炉のタイプ、立地、規模、業務内容を網羅。基礎知識からよくわかる、読むデータブック。
感想・レビュー・書評
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プロローグ 原子力前夜
●第1部 原子力発電の基礎知識
第1章 原子力発電とは何か
第2章 原子力発電の実際
第3章 原子炉の燃料と核燃料サイクル
●第2部 日本の原子力施設データ
商用原子力発電所
原子力開発機関・大学・企業の研究炉
核燃料加工・再処理施設等
●第3部 原子力事故と安全対策
第4章 放射能と原子力安全
第5章 原子力のトラブルと事故
第6章 原子力の課題――安全を守るために
第7章 原子力開発の将来詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書文庫
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各原子力施設の規模、放射性廃棄物の量やMOX燃料の所在など詳しく分かります。
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少し古目ですが原子力利用の基礎知識を得るには平易で良かったです。
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10年以上前の本だけれど、今でもタイムリーに話題に上る施設名がいくつも出てくる。
記述も非常に良くまとまっており、原子力発電とは何か、だけではなく、そもそもその前夜についても、簡潔ではあるけれどわかりやすくまとまっている。
おそらく、2012年現在の今から見た時に、「古い」という感じがするのは、例の福島原発の事故についての記述がないこと、だけだろうと思う。
(施設の稼働予定などを除けば)
細かな知識としてはともかくとして、この本からは個人的に二つ、感じるモノがあった。
一つは、原子力政策というのは、とてつもなくタームの長いものである、ということ。それは、10年前の最新知識が、現在でもほぼ通用する、という辺りに如実に表れている。
もう一つは、必ず人はミスを犯す、ということ。 -
東電、関電などの電気会社だけではない。大学や企業の研究施設など、日本の原発関連施設が自分の予想以上にたくさんあり、それについて自分が無知であったことに愕然とした。
近日出版される改訂版にも期待したい。 -
データは2001年現在のものですが、原子力の基本から国内の原子力関係の施設の説明や課題まで、分かりやすく書かれています。ためになりました。
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こんなときだからと改めて原子力発電所の本を読んでみました。新聞などでも原子力発電所の数は出てきますが、研究用の小型のものや関連施設まで入れると随分な数になります。現時点で電気のない暮らしは考えられないし、いきなり原発以外の発電に切り替えるのも簡単ではないですが、電力会社がコストや何かと引き換えに安全を犠牲にしていないことを祈るばかりです。