新しい高校化学の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062575089

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  • 高校の時嫌いだった化学に挑戦。
    だらだらと行きつ戻りつしながら読んだ。
    第1章の原子から第5章の無機物質までは学生時代と同様楽しめた。分子量や状態方程式など、昔よりもよく理解できる。

    第6章有機化合物にきて(しばらく読まずにとっておいた)、当時未熟な自分は「ベンゼン環を持つとか持たないとかマジどうでもいいんだけど」と思ったことを思い出す。

    しかしあれからちょっとは賢くなった自分は、いや生物はみんな有機化合物からできているのであり、有機化合物について知ることは自分自身を知るということなのだとみずからに言い聞かせる(酸素分子が結びつく向きが変わるだけで名前も変わることにイライラしつつ)。DNAだって高分子有機化合物だ。

    しかし第7章高分子化合物にきて、生体を構成する高分子についてはかなり感心しながら熟読したものの、プラスチックの化学とか洗剤の話になると、お世話になっているにもかかわらず、自分が明らかに関心を失っているのがわかる。

    そしてお世話になっているにもかかわらず、「狂っている」という言葉が頭のなかで点滅しだした。工業製品などで使われている物質について知れば知るほどに、すごく恐ろしいことをしているのではないかと訝しく思われてきた。

    とはいえもはや手遅れである。環境への影響などもちょっと心配になってきて、人類が滅びるのが先か、それとも大きな方向転換がなされるのが先か、などと考え始めてしまった。が、こうなったら一蓮托生である。

    たまたま自分は化学と相性がよくなかったが、この膨大な化学の知識を手に入れたら、中毒みたいになって、有機化合物をいじくりまわしてみたくなったり、それをもとに世界のすべてを判断したくなるだろうなとも思った。

  • 十年一昔と言うがまさに一昔前の出版。高校で化学を習ったのは大昔。記憶を辿りながら読み進めるが、有機化学は圧巻。自然界にない化合物を合成していくことで生活が変わってきた反面、人工的リスクが生み出されていく。分子レベルで決定されていく不思議さに魅了されつつ、深い謎に想いを馳せる。

  • 後半たまについてけないこともあったが前半はかなり分かりやすかった
    得るもの多かった まっさらな状態から始めると知らないことばかりだしかなり効率は良いのだなあ
    こういう基礎なしに科学本読んでも意義が減ぜられることを実感

  • まだ途中です

  • 高校のときの化学の先生が如何にカスだったか理解できる本。自分で勉強したほうがはるかに吸収できる。今思えば日本語しゃべれなかったからなぁ。。あのカバ。

  • 新書なのに意外なほどしっかりしてる!

  • 生物編と同時に購入。個人的には化学の方が、高校時代まじめに聞いていたようでとっつきやすい

著者プロフィール

左巻健男
1949年生まれ。東京大学非常勤講師。元法政大学教授。『RikaTan(理科の探検)』誌編集長。
千葉大学教育学部理科専攻(物理化学研究室)を卒業後、東京学芸大学大学院教育学研究
科理科教育専攻物理化学講座を修了。
専門は理科教育、科学コミュニケーション。
主な著書に、ベストセラー『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』(ダイヤ
モンド社)ほか、『学校に入り込むニセ科学』(平凡社)、『おもしろ理科授業の極意: 未知への探究で好奇心をかき立てる感動の理科授業』(東京書籍)、『面白くて眠れなくなる物理』(PHP研究所)、『中学生にもわかる化学史』(筑摩書房)などがある。

「2022年 『世界が驚く日本のすごい科学と技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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