水とはなにか―ミクロに見たそのふるまい〈新装版〉 (ブルーバックス)
- 講談社 (2009年7月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062576468
作品紹介・あらすじ
水素と酸素からなる最も簡単な化合物-しかし、見かけは単純でも水は常識を超えた多様な性質を持つ。固体(氷)よりも液体(水)のほうが密度が高く、物質を溶かす能力は群を抜き、表面張力が極めて大きい。生命システムでも重要な役割を果たす「水」の不思議をさぐる。
感想・レビュー・書評
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少々難しかった(物理の話だしな(^^;))。
水といえば地球上でもっともありふれたものだけど、液体としては実は結構風変わりな存在らしい。
「水の沸点は他の同族の液体に比べて異常に高い」とか、「水は固体になると体積が増える数少ない液体」とか(体積が減る→密度が高くなって重くなる性質だとすると、ほどなく地球は凍り付いてしまうだろうという)、「水割りを作ると、もとの水+アルコールの量よりちょっと減る」とか・・・。
麻酔や凍死の原理も、水の分子構造や物理的な特性と関係があるという。
そんな変わり者だから、物理環境の中で際立った役割を果たすことができている、ということなんだろうだなぁ。 -
一見すると地味なテーマの本ですが、化学反応・熱・食品・アルコール・生体など様々なものとのつながりが分かるように書かれています。大学に入ると量子化学や熱化学をやらされて嫌になってしまう人が多いのですが、この本にあるような視点を大事にすると楽しく学べるのかもしれません。
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水について、科学的に検証している本。
科学的知識がないと理解は難しいが、かなり詳しく書いてあった。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:435.44||U
資料ID:95090189 -
学部1~2年レベルの知識があればすべて理解できるように分かりやすく書かれている。これから水(溶液)の研究を始めるにあたり、最初に読んでよかった、と思える本。というか、いままで読んでなかった私はモグリか…。
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展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号:450.13//F68
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生命現象、化学現象、地球の現象の基本的な要素である水。
水の構成要素である、水素、酸素とともに、自然、人工物の至る所に出現する。
水抜きに、考えられるものは少ない。
分子の基本中の基本である。
生体中の水、麻酔と温度、低温生物学など、生物よりの情報が特に豊富で、水が生命を支えるものであることが判る。 -
水の物理的、化学的性質を解説した本です。扱われている内容のレベルとしては、およそ高校の化学くらいでしょうか。高校時代に選択科目として授業を受けていた私にはとても懐かしい感じがしましたが、その中身は当時習わなかったものばかりで、とても新鮮でした。
水と言えば、私たちにとって一番身近でなじみ深く、生きていくのになくてはならないものなのですが、水は決して液体の典型例でも、物質の代表でもないふるまいをしているようです。そのこと自体には私も耳にしたことがありますが、そうした性質が、思っていたよりも多くの現象にかかわっているのには驚きです。なぜ水は同じ温度の空気より冷たく感じるのか。なぜ氷は水に浮くのか。なぜたんぱく質は立体構造を保っていられるのか。なぜキセノンガスが麻酔効果を持つのか。軽水は生物に必須なのになぜ重水は有害なのか。今まで私が分からなかった多くの疑問に答えをくれたこの本には感謝しきりです。
こうしてみると、生物が生きていられるのは水がほかの液体とは大きく違う性質をもっていたためなのだということがよくわかります。用語などの多くは高校で習うものなので(水のクラスター説のように、一部はかなり高度なものも紛れ込んでいますが)、高校の化学や生物でも、この本を副教材にするとかなり理解が進むのではないでしょうか。中学の時点で理系(数学)をあきらめた私が言うのだから間違いないと思います。
(2010年1月入手・6月読了) -
[ 内容 ]
水素と酸素からなる最も簡単な化合物-しかし、見かけは単純でも水は常識を超えた多様な性質を持つ。
固体(氷)よりも液体(水)のほうが密度が高く、物質を溶かす能力は群を抜き、表面張力が極めて大きい。
生命システムでも重要な役割を果たす「水」の不思議をさぐる。
[ 目次 ]
第1章 分子レベルでみた気体・液体・固体
第2章 水の構造をさぐる
第3章 水溶液の構造
第4章 界面と水
第5章 生体内の水
第6章 麻酔・温度・圧力
第7章 低温生物学
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