沈黙の艦隊(5) (講談社漫画文庫)

  • 講談社 (1998年3月11日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062603980

感想・レビュー・書評

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  • 日本とヤマトとの同盟の話はおもしろいが、現実の問題として考えるならば、政治家がこんな風に独断で物事を決していくのは、少々恐ろしいことのような気がする。軍人も同じである。結果的に、登場するすべての人間が、それなりの志を持った男たちだから、気持ちよく物語が流れていくのは確かなのだが。

    巨大浮きドックサザンクロスの攻防は読み応えがあった。兵士以上に、物作りをする人間を応援したくなるからだろう。また、前半のもう一人の主人公である深町の活躍も心地よい。

  •  「核」と平和をテーマに展開される、戦争・政治・国家……全ては人間の、人間臭さに通じるドラマを8年かけて描いた、わずか2ヶ月の物語。

     護衛艦隊の護衛のもと、東京湾に入った『やまと』は日本やアメリカの予想に反して湾最深部まで進む。そして『やまと』艦長、海江田は同盟締結のため竹上首相の待つプレスセンターに単身上陸、世界の注目のもと、同盟を締結し、またベネットとの通信で「政府と軍隊を分離すべきだ」と発言する。
     日本と『やまと』の同盟締結を確認したベネットは日本占領プログラムを実行しようとするが、竹上は世界に対し「自衛隊の指揮権を国連に預ける」と発言、ベネットの占領プログラムの正当性を挫き、日本は一応、占領を免れた。

     海江田が『やまと』に戻ると『やまと』は移動浮きドッグ(つまり潜水艦を収容できるドッグを持った船)『サザンクロス』に入渠、破損箇所などの修理と共に通常魚雷の供給を受けるが、同時に『サザンクロス』は米潜水艦隊の攻撃も受け、深町率いる『たつなみ』がその護衛を行うが、『サザンクロス』は魚雷を受け、徐々に沈んでいく……。

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著者プロフィール

1948年、広島県尾道市生まれ。本名は川口開治。明治大学で漫画研究会に在籍、在学中の1968年「ヤングコミック」掲載の「夜が明けたら」で漫画家デビュー。卒業後は本格的に劇画作品を執筆、竹中労とのコンビでは本作のほか、「博徒ブーゲンビリア」などを描く。「ハード&ルーズ」で人気を得、87年「アクター」、90年「沈黙の艦隊」、2002年「ジパング」で講談社漫画賞を3回受賞、2006年には「太陽の黙示録」で小学館漫画賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受けるなど、五十年余にわたって第一線で活躍する。他の代表作に「イーグル」「僕はビートルズ」「空母いぶき」など。

「2023年 『黒旗水滸伝 大正地獄篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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