- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062631440
感想・レビュー・書評
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2012年1月12日読了。死んだ大物画家・高岡の遺作の修復を手がけるうち、成美はかつて同じ大学で美術を学んだ慧の足跡・メッセージに気付き・・・。閉鎖的な絵画会の組織、大物画家の作品の値段が高騰するカラクリ、修復に関する薀蓄などミステリ小説は細かいディテールで、いかに荒唐無稽な筋書きにリアリティを与えるか?が命だよなあと思う。凡庸に思えた筋書きが覆される展開など面白い部分もあるが、怪しい人物がやっぱり怪しかったり、当の「画家」の老醜・執念にいまいち踏み込みきれておらず、ディテール部分も甘さを感じるのが残念。この人の小説全体に通じる、おどろおどろしいムードは健在。
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美術界の重鎮が謎の言葉を残して自殺した。遺作の修復を依頼された主人公が、その死に対して不審を抱きはじめることからストーリーは展開していく。修復している遺作は贋作なのか…
篠田節子は文章が上手いので、どんどん物語にのめりこみます。一気読みです。美術小説というよりは、ホラー&サスペンス的な要素が強い小説です。
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おもしろかったです。
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どんでん返しもない、先は読める、オチも読めるで、まぁ疲れました。
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虚栄の肖像を読んで(過去に読んでたのに2ページ目で気づいた・・・。)絵の修復の話を他にも読んだなと思い出した本。
こちらも絵の修復のことを詳細に書いてあるし、話も引き込まれるしで面白かった。 -
学生時代に模写にかけてはずば抜けていた主人公の女性。
が、自分のものとしての芸術を残すことについての疑問を持っていた。
そして、同じような気持ちを持っていた男性と出会ったが、
彼は有名な画家に弟子入りをするとして、彼女の元から姿を消した。
二十年近く後、彼女は修復師として彼が弟子入りをしていた画家の修復を頼まれる。
そこで見つけた、画家と彼の秘密。
事実はどうだったのか。
惹きこまれる。 -
大物美術家と,その家族・弟子にまつわる愛憎劇。
そんな中に巻き込まれた主人公は絵画の修復屋。
テーマが非常に面白いと思った。 -
初の篠田節子作品。サスペンスということだったがサスペンス的な要素はちょっと浅かった。物語の構成などは面白い。別の作品に期待
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相変わらずテーマが面白い。人物、特に女性陣(芳子など)が力強い。が、ストーリーの小道具となる品々、情景がちょっと仰仰しい感じで気になったのが残念。どうも後半集中できなかった。