赤壁の宴 (講談社文庫 ふ 43-2)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 184
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634632

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めたときは、孫策と周瑜の微妙な関係性にドキドキしたのですが
    読み終わった後はひたすら讃辞。

    周瑜の秘めた心情にぐいぐい引き込まれたまま、舞台は赤壁へ。
    ここでいっそ爽やかなくらいにいろんなものが昇華された気持ちがしました。
    周瑜最期のシーンにはもう涙涙です。

    三国志を素材にした読み物はたくさんありますが、「またアレと似てるなぁ~」と思うものが多い中^^;、これはとても読み甲斐があると思います。

  • 周瑜を主人公とした小説である。女性のような美貌の持ち主として描かれる。なかなかいい。ただ孫策も美男で相思相愛というのはどうなのか。しかも敬語が丁寧すぎて違和感あり。ストーリーは史実なのでどうということはない。
    劉備、諸葛亮を嫌って、貶す。これは素晴らしい。史実としてもこちらが近いのではないか。
    冒頭の地図がおかしい。会稽が杭州の北にある。赤壁、江陵が長江沿いにない。本文は呉都、秣陵なのに、蘇州、南京と表記。知らない人には役に立たない地図だ。

  • 天性の明るさで人々の心を掴む孫策と常に冷静沈着な周瑜を主人公にした物語。一般的な明瞭闊達な周瑜像と違い女性目線で描かれていてかなり嫉妬深い人物像で描かれている。孫策の跡を継いだ孫権に対してもそれ程の忠誠心を持ち合わせておらず常に孫策への想いを胸に秘めている感じがした。作者は男同士の友情を描きたかったらしいのだが男性目線で読んでいると少し違和感を感じる作品だったがこれはこれで飽くことなく読める作品だったので流石だなと思える。散々周瑜の気持ちを弄んで先に逝ってしまうなんて・・最近のBLブームだからこそ今の時代に合った作品です。

  • 周瑜殿が孫策以外全員クソと思ってるとこがなんともいえず…これって耽美小説になるのかな…?

  • 孫策&周瑜の主従関係が割りと好きなので、とりあえず面白かったです。2人の関係性の解釈は、最近となっては珍しいものでは無かったですが、孫策亡き後の周瑜の頑なさは少々女々しいような…。孫権や呉の同僚たち、孔明、玄徳に至るまでの人物にことごとく孫策と比較して否定的で。早くに未亡人になったとはいえ大喬の方が心満たされてるだろうな。こんな描かれ方じゃ小喬は不憫だ~。

  • 江森三国志という強烈な私説三国志を読んだばかりだったので、周瑜のイメージがかなり違くて驚いた。江森三国志では美丈夫だったが、本作では女顔。主の孫策に肉親的、友人的、親愛的、と複雑な感を寄せる。地名や位置が分かりにくいのは、三国志特有の問題なのかしら。本作だけ読んでいたら「三国志つまんね」で投げていたと思う。危ない、危ない。そこはかとなくどころではなく女性向けの匂いがするが、江森三国志の前では霞む。

  • 孫策と周瑜が好きならこれを読まないと損します!というぐらいお勧めの一品。でもBL好きな人に限るかなぁ~。私にとっては珠玉の一品です。

  • 4062634635  340p 1997・3・15 1刷

  • 「お前が女だったらなあ。そうしたら陵辱するのにな、ハハ!」とか言っちゃう孫策と、彼の汗の匂いでドキドキしちゃう女のような周瑜の孫策×周瑜本。
     この本の噂は予々聞いていて覚悟の上で読んだのでそれほど衝撃はありませんでしたが、まともな三国志を期待して読んだ人へのダメージは計り知れない。
     孫権を生理的に好きになれない、性格の捩じくれ曲がった珍しい周瑜がいます。
     孫策×周瑜が好きな人には良いかもしれませんが、孫策以外アウト・オブ・眼中なので、孫権・小喬も含め、周瑜の周りの人物達が可哀想な扱いになっています。

  • 孫策と周瑜の話。友情以上の感情を抱いているようなのですが、孫策とその他大勢という扱いと言いますか大勢はどうでもよい扱いなのがどうも個人的には共感できる性質のものではなくて、苦手だなというのが終始した感想です。あそこまで狭量なもんかなーと首を捻りっぱなしでした。好みがハッキリ分かれると思います。

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著者プロフィール

藤 水名子 ふじ・みなこ
1964年、東京生まれ。作新学院を経て、日本大学文理学部中国文学科に学ぶ。1991年、『涼州賦』(集英社刊)にて「小説すばる新人賞」受賞。主に、中国・日本を舞台とした歴史小説、時代小説を発表する。著書に、『色判官絶句』『赤壁の宴』『紅嵐記』(講談社刊)、「開封死踊艶舞シリーズ」(徳間書店)、『あなたの胸で眠りたい』『浪漫’S―見参!桜子姫』『花道士』『赤いランタン』(集英社刊)、『花残月』(廣済堂)などがある。

「2022年 『公方天誅 古来稀なる大目付7』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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