- Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062647106
感想・レビュー・書評
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まあ何しろ2013年に読むには内容が古いよね。1996年にこれ書いたって事は凄いなと思うけど、ネットワークセキュリティ業界に籍を置いた身としてはハッキングの描写が物足りなさ過ぎるよね。ファイアーウォールをくぐり抜けた、ってどうやって?そこが全てじゃん。それと肝心のディールの描写もなんか物足りないと思いました。儲けも現実的に少ない額だしな。
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債権の取引に関する解説が丁寧でよかった。
展開もラストも平和なかんじでよかった。 -
タイトル通り、金融とネットの話だが、市場取引の仕組みを大して理解しなくても楽しく読める。
外資系銀行中枢支店では居場所がなくても、極東の離れ小島なら甘い汁を吸う場所がある長期赴任者という設定に不自然がないのが情けない。1995年というひと昔以上前の出版なのに、問題点は変わっていない=解決されていないことも。全く、作者の危機感には同意する点が多い。
色付け後付けのような恋愛話は必要だったのかな?
解説にある彼女の作品の読者からの男女別反応差の話が面白かった。 -
インターネットをつかった金融犯罪を描いた経済小説
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元々の表題「インタンジブルゲーム」(実体のないゲーム)改題されて「マネーハッキング」になっています。リストラを告げられたベテランの経理担当、人間関係が嫌になているハッカー、自分の理論で勝負したいディーラーの3人が、それぞれのスキルを使い巨額の取引を仕掛けます。
この文庫の初版が1999年なので、コンピュータのシステムも、セキュリティも、今とは比べるべくもないですが、三者三様の動機のや、銀行内部の体質なんか人間模様がでてて面白かったです。 -
外資系銀行の 米山志乃 オペレーションの責任者
仕事を楽しみにして生きてきたが、突然リストラにあう。
そこで、大きな変化が起こるが、
長峰という男に会う。
強引にハッカーの計画が持ちかけられ、
それに乗ってしまう。
天才的ハッカー後藤の登場で現実的なこととなる。
3人が、まったく違う行き方をしていたのが、重なり合い、
銀行のシステムに進入し、そして、ディーリングをおこなう。 -
さまざまな問題提起がされていると言ったら、言い過ぎだろうか?ネットワークシステムは一般人にはブラックボックスであり、その道のプロフェッショナルは、その気になれば何でもできるだろう。その能力はある意味超能力であり、小説テーマにする時には、どこまでその能力を活用するかバランスが求められる。スーパーマンが登場するこの本はバランスが悪いといえるが、構成の巧さで後味の良い話に仕上がっている。
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「妹たちへ」から慌てて飛んできました。米国系銀行や証券会社で債券トレーダーや債券セールスを経験し、95年「小説ヘッジファンド」で作家デビュー。国内外の金融の世界を舞台にした作品を次々に発表し、ベストセラー作家の地位を不動のものとした女性です。なんとも華々しいキャリア... 装丁にあまり品がないところが気になりましたが、それでも、同じ作家さんの著書は一回三冊まで、と決めていなかったら、Bookoff にズラリと並ぶ彼女の作品をまとめて棚買いしていたことでしょう。
とりあえず現時点で、私なりにちまちま勉強してきた金融関係の専門用語をふんだんに使っているであろう小説を、どのくらい楽しめるかを試したくて鼻息あらく読みはじめたのですが、そこまで肩肘を張らずとも、親切な解説と進行スピードでさらりと読めてしまいました。
ヒロインが無駄にミステリアスな美貌の才女 (←このテの小説にはありがち... ) ではなく、生活と仕事に追われながらこつこつとキャリアを積み上げてきた女性、というところに好感が持てました。42才銀行業務のプロ (主人公)、34才外銀ディーラー、27才敏腕ハッカー。年の離れた三人が対等に腕を組み、マネーゲームを展開します。それが犯罪行為であっても、自分が頼りにされ必要とされプロとして思うさま仕事をし、仲間に貢献できるというのは、人として最上の幸せなのではないかと思わせてくれるくらい、三人は胸のすく連係プレーを見せてくれます。
三人が侵入している銀行で不正アクセスに気づいたシステム開発エンジニアの追い上げもなかなか熾烈でしたが、全体としてはキャラクターの内面描写が丁寧だった分、山場、見せ場のボリュームがもの足りなかったように思います。それでも、やや情報は古いながら、ディーリングのシーンでは基本的な金融派生商品の売買の様子がこと細かに描写されているので、ディーラーの厳しい世界を覗いてみたい方におすすめできる作品です。 -
胸がすくような小説です。
銀行のパソコンをハッキングする話なので、専門用語が非常に多いので少し読みづらい部分もあったが全体的にはかなり楽しめました。 -
自分たちのプロフェッショナリズムを証明するかの如く、外資系投資銀行をハッキングしてオプション取引を重ねる主人公グループ。しかしその裏には巨額の負債と損失を巧妙に隠そうとした二重帳簿が。。。
金融系お仕事の鬼気とした日常を読みたくて選んだんだけど、ハッキングシーンと技術の描写とともにすべてが中途半端になった感あり。
別の作品に期待すべきなのか。