- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062649803
感想・レビュー・書評
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障がい者へのアプローチとなるヒントとなる事が多数。
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乙武洋匡氏の誕生から22歳までの半生を語る自叙伝、+出版後の2年半に起こった変化を書き足した完全版。
"だからこそ、声を大にして言いたい。「障害を持っていても、ボクは毎日が楽しいよ」。健常者として生まれても、ふさぎこんだ暗い人生を送る人もいる。そうかと思えば、手も足もないのに、毎日、ノー天気に生きている人間もいる。関係ないのだ、障害なんて。"(あとがきより抜粋)
あとがきまでは素晴らしい内容でした。
しかし、完全版で書き足した部分は完璧に無駄。全てを台無しにしていると言っても過言ではない。
「もし、人生をやり直せたら。(中略)私は『五体不満足』出版前に針を戻すかもしれない」と語る氏はとても憐れだ。
件の報道で世間が賑わった後、自身の誕生パーティーで「乙武洋匡とは何だったのか」について、氏はこう語ったそうだ
"「2つある。1つは大学3年の時、五体不満足が出版され、明るくさわやかな『オト君』とのイメージでした。しかしそれは、虚像で重荷となった。自分はそうではない。でも、私は世間が期待する乙武を演じるしかなくなってしまいました」と振り返った。「本当の自分を分かってほしい。そんな思いがプライベートで出た」 ことを、過ちの理由の1つとした。"
自身を偽って世間に語ったのならば、どういう結果であれ、それを貫いたままでいるべきだと強く思う。
少なくとも、この言葉を知った以上、私が氏に持つイメージはマイナスでしかない。酷く残念だ。 -
ごめんなさい、あまり・・・・・・
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「五体不満足」を出版したことで有名になったあとやってきた苦しみと、そこからいかにして脱出していったのかを追記した部分がなかったら、きっと、私は彼を好きじゃないと思っただろう。善良なる、好感の持てる彼の、単なる成功談のようだったから。まるで、かつて多く読んだ、IT社長の成功プロセスを描いた俺様本のようだったから。
追記部分があることで、彼の人間らしい部分、苦悩してくじけて悩む弱い部分もみえて、そうかなるほどな、と納得できた。この部分があってよかった。
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結構前に読んだのに登録するの忘れていました。
完全版でないものは高校生の時に図書室で読みました。なんか優等生的だな〜と生意気にも思ったのですが、完全版では優等生的ととらえられた後での苦悩が描かれています。こっちの方が大人の読み物ですね。青い鳥文庫と講談社文庫という差が象徴的かと。
私は完全版の方が好き。