江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた サムライと庶民365日の真実 (講談社+α新書)
- 講談社 (2008年1月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062724791
作品紹介・あらすじ
時代劇で見る江戸の町は嘘ばっかり!武士も町人も不倫三昧!斬捨御免も金で解決!鬼平はワーキングプア、派遣社員が町に溢れ、大奥の年間維持費600億円が江戸の現実!本当の江戸がわかる一冊。
感想・レビュー・書評
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江戸時代考証本。へえーへえー!と言いながら読んだ。結構知らない事が書いてあって面白かった。ただこれは江戸時代全体の事が書いてあるので幕末には当てはまらない事も多い。
私としては引用文献が本文に付いてたら良かったなと。 -
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 これが本当の江戸庶民の生活/第2章 ビジネスに行政ーこれが本当の江戸社会/第3章 嘘かまことかーこれが江戸の現実/第4章 時代劇の英雄たちの現実/第5章 江戸の歳時記の現実/第6章 関東平野に残る江戸の現実 -
明治政府は「反逆」「反抗」「革命」「無頼」「刀」などを過敏なほど嫌った(7)
四民平等、文明開化は、江戸時代を一掃する狙いだった(8)
1文は47.6円相当。長屋の家賃は400文(19千円)、表店は5倍から10倍(95千円から190千円)(29)
ペリーに随行したシュリーマンによると「江戸の娼婦は10万人」(31)
徳川吉宗の治世まで、江戸の男女比は3:1だった(32)
英タイモン・スクリーチによると、浮世絵は「左手で読む絵」(35)
女性の着物はインテリアにもなった(36)
「年季者」とは、親方に年季や修行の内容などを誓約した「年季証文」を入れて、徒弟修業する者のこと。「年季を入れる」とは、親方の人別(戸籍)にハイって、衣食を与えられながら修業をすること(57)
男子実子相続は少なかった。三井大阪別家によると、実子相続は51件中12件で39件は養子だった(59)
ーどうりで、若旦那は、ダメなわけだ。
需要を喚起するため、町奉行が命じて、火事を起こしていた(74)
「生類憐みの令」は動物の飼育責任を問うた最初の法律(78)
幼君への性教育。『秘事作法』(岡山藩元後中臈の秀麗尼の作)によると、女中は幼君の性器を鍛える任務があった。センズリのみならず筆下ろしもしていた(135)
初詣は昭和に始まった(146)
年貢の納入は旧暦の10月から2月(3月)まで。これがきっかけとなり、江戸時代の会計は4月1日をもって新しい年度とした(152) -
作者はサブカルチャーの本などを書いているようで、全部が全部本当かな?と疑う気持ちもあるものの、単純んいへええと楽しめた。
明治維新以後、政府は脱江戸政策をとっていたので、明治の人達は近代化に忙しかった。平和な対象の時代になって、いざ江戸時代の芝居をしようと思っても、その頃には本当の江戸時代を知っている人がいなくなっていた。だからいわゆる時代劇の定番、浪人が悪をやっつけたり、お代官様と証人が手を組んで悪さをしたり。。。なんていうのは実はすべて西部劇を元に作られていた。本当の江戸時代は治安も結構しっかりしたいたし、刀でやりあうなんて事は滅多になかったようだ。
他にも江戸時代の町人や武士、大名にいたるまでの当時の暮らしぶりなどが面白かった。下ネタもかなり書かれている。 -
タイトルに即した内容って、結局ちゃんばらの由来とか、限られた部分だけだった気はするけど、それはさておき内容としては、なかなかに興味深いものも多かった。生類憐みの令の解釈とか、老中と大奥の関係性とか、教科書とは違った観点も味わえたし。総評としては、期待以上でも以下でもない感じでした。
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江戸時代というと、チャンバラ映画や士農工商といった身分制度のひどい時代と思われるが、それは対抗する明治政府が作った虚像にすぎない。200年以上続いた平和な時代は徳川政府によって作られたもの、日本の歴史の中で一番長く続いたことは伊達ではないはずです。
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造られた情報が真実だと
信じ込まされる一例。
(この本の内容が真実なら)
文章はあまり見かけない
語彙が使われているので読み
にくい部分もありますが、
雑学としては、役になる部分も
多かったですね。 -
トレビア本
時代劇で語られる江戸時代が嘘ばかりという良くある主題の本である。
まあ、へーっと感心させられる部分が多く面白くはある本ですが、なんと言っても構成がひどい。いろんなトピックスを思うがままに書いただけという感じが否めない。特に終末部は何のオチもなくまとめもなくいきなりトピックスで終わっているのである。因みに最後のトピックスは幕末の慰安婦外交とハーフの運命って、日本という国は見境なく慰安婦を造り出すのか(^^ゞ
一番判らないのは「江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた」というタイトル。本編のどこを読んでもそんな事は書かれていないような気がするのだが、読み落としかしら(^^ゞ
軽く読み流すには良い本かも