いまも生きる「武士道」 武家の女性の精神を貫いた祖母の教え (講談社+α新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062725088

感想・レビュー・書評

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  • 〇「なんですか、そのお顔は。鏡で見てごらんなさい。どんなによいお顔をしているか」(p24)

    ☆この場合の、よいお顔、というのは、もちろんむすっとしたよくないお顔のこと。
    いつでも、明るく優しく穏やかな表情を心掛ける。
    意識していても、なかなか難しい。

    〇ヘアメイクアップアーティストの友人の話では、毎日何度も鏡を見て、自分を好きになることが美しくなる第一歩だそうです。(p27)

    ☆自分のことを好きになる。

    〇「遠い目」というのは、歩くときと同様、目線を数メートル先におくのです。

    ☆できるだけ離れたところを見るともなしに眺める。
    普段の目線から意識しよう。

    〇譲ることによって一歩先へ進めるのです。またひとつ、徳のある人間に近づくことができるということですよ。(p94)

    ☆気持ちよく譲れる人間でありたいなあ。

    〇歩けば歩くほど、おのれの足が鍛えられ力がつくように、尽くせば尽くすほど得るものがあるのだえ。(p118)

    ☆自分がどのような行動を起こすのか、が大切。相手は関係ない。

    〇努力は涼しい顔でなさい。世のため人のためになることは、呼吸するようになさい。それが徳ある者というものです。(p132)

    ☆呼吸するように、だからいかに自然にするか。

    〇大いに転びなさい。転ばなければ拾えないものがあるのだえ。転びもせずに歩き続けることのできる者などこの世に一人もいはしないが、もしいたとしたら、それはたいそう気の毒。何ひとつ拾わずに通り過ぎてしまうのだからね。(p149)

    ☆これがなかなかできないことだよね。できれば失敗したくない・・とおもってしまう。けれど、大切なのは失敗するのは当たり前で、それをどうするか。次にいかさなければ失敗しただけ。次に生かせば経験となる。

  • 373

    石川真理子
    作家・武士道研究家・書籍クリエイター/日ノ本塾主宰。昭和41年(1966) 東京都出身。祖父方が仙台藩士、祖母方が米沢藩士という武家の家系に生まれ、明治生まれの祖母から武家に伝わる薫陶を受ける。文化女子大(現・文化学園大学)卒業後、大手出版社の編集プロダクション勤務。独立後は広告・雑誌・書籍における文筆活動の他、出版プロデュースを手がける。一方で、武士道や武家の生活文化を独自に探究、執筆やセミナーを通じて日本精神や伝統について啓蒙活動を行っている。令和2年より筆名「一ノ世 真理子」を併用。

    特に立つときの姿勢は、すべての基本となります。弓道をはじめた知人が、最初の稽古では正しい姿勢を身につける練習ばかりを一時間以上も指導されたと話していました。弓道に限らず、バレエやジャズダンスでも同じことでしょう。

    「本や先生だけが物事を教えてくれるわけじゃない。お庭をごらん、土や草花、木を見てごらん。この世にあるものは何だって大事なことを教えてくれるもの。悲しいできごとだって何かを教えようとしているのですよ。そうしたものからちゃんと学べるようになってこそ、 人は本物の知識を得る、それがその人の本物の財産なのですよ」

    祖母の言葉にしたがって歴史を学んでみると「温故知新」という言葉が確かだということも知りました。歴史は繰り返すといいますが、歴史を知ることによって先を予見することが できるようになるようです。また、日本の歴史を学ぶことによって日本人としてのアイデン ティティーを持つようになりました。

    この話は祖母の「目に見えないものを読みとりなさい」という言葉を思い出させました。 「あらゆる物事には大事なことが隠されているものだよ。おまえはその目には見えないものをちゃんと読みとれる人になりなさい」 ごく簡単な例を挙げると「お米を食べるときは、これを作ったお百姓さんを思い、感謝しながらいただきなさい」というようなことです。かつては誰もが親からいわれたことではないでしょうか。 絵画でも、書でも、それを観ることによって作者が表現している思いや世界観やメッセージを読みとります。小説であれば文章によって繰り広げられる物語の向こう側にある主題を読むのです。

    武士道が書物となったのは明治時代のことです。 新渡戸稲造の名著『武士道』は、明治三三年にアメリカで出版されるや大反響を巻き起こ しました。その後、世界各国で翻訳され、八年後には日本でも出版されました。 『武士道』には武士の道徳観がまとめられています。孔子の教えである「五常の徳」に忠・ 孝・慨を合わせた「八つの徳」を人の倫理としています。 「五常の徳」とは「仁=思いやり」「義=正義」「礼=礼儀」「智=歓響」「信=信頼」のこと えいち をいいます。そこに「忠=いつわりのない心」「孝=親兄弟を大事にする」「悌=年長者に敬意を払う」が加わりました。

  • 時代が違うからといって、この姿勢を否定したくありません。
    行なうは難し。心が強く有らないとすぐに負けてしまう。
    それでも、本当の意味で強くありたいと思うし、励むことは出来ます。
    全ては自分次第。指針にしたい。

  • 祖母から武士道の教えを聞いて育ったという触れ込み。女性の観点から見た武士道に興味があったので読んでみた。蓋を開けてみると、いいとこ生まれのお嬢様観点から自分にとって都合良く解釈された武士道論が永遠と羅列されている。
    祖母は当時を生き抜いた偉大な人だとは思うが、身内贔屓を差し引いたとしても、普通の内容を巻末まで羅列している。例えも薄っぺらいため共感できるポイントはほぼ皆無だった。
    引用してる武士道論と作者の武士道論にはそもそも根本的なズレが生じているにも関わらず、それに気付かないためどんどん軸がズレていってよく分からないまま終わった感じw
    性別問わず、武士道に精通したければ本家、新渡戸稲造の武士道を読むのが一番。

  • 未記入

  • 強い女性でいることはもちろん素敵だけど、
    いつもきちっとしてるばっかじゃ、疲れちゃうよ


    外でへらへら笑ってても
    うちに帰れば弱さを見せられる大切な人がいる
    子どものように泣きわめける大切な人がいる


    そんなひとりに出会えたことに
    ありがとう、と心から思う

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著者プロフィール

1966年、東京都に生まれる。文化女子大学服飾学科を中退後、インポートアパレル会社に勤務。同業界で数回転職を繰り返したのち25歳でコピーライターに転身、大手出版社の編集プロダクションに勤務。1年弱で独立、以降フリーランスとなり現在に至る。広告企画&コピーライティング、女性誌の特集記事の取材執筆、書籍の出版プロデュースおよび編集・執筆、WEBサイトのディレクション&コピーワークなど、幅広い分野でプランナー&ライターとして活躍している。著書に、ADHDと診断されるまでの半生を綴った『ADHDとして生きる——おりこうでない私の半生』(診断と治療社、2005年)がある。妻であり一男一女の母でもある。

「2006年 『ADHD・アスペルガー症候群のある子と親のためのポジティブライフガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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