「脳科学」の壁 脳機能イメージングで何が分かったのか (講談社+α新書)
- 講談社 (2009年1月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062725507
作品紹介・あらすじ
脳科学の最難関「自己意識」の謎に多くのノーベル賞受賞者も挑戦してきたが…。音読や単純な計算ではなく、会話と散歩が脳を活性化。
感想・レビュー・書評
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最近のなんでもかんでも「脳科学」としてしまう風潮を科学的に批判しつつも、有効性があるところは素直に認めているところが、流行をただ批判するだけで終わる著書と違って好感が持てる。
なんでも無批判に信じ込むだけではなく、このような視点で本を読むことも必要だと感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
けっこう難しく感じてしまった。。。
勉強不足を痛切に感じた。
脳ブームへメスをいれた良書だと感じました。 -
生きている人間に苦痛や侵略を与えずに、ある脳活動の最上流にある部位を突き止めるのに脳機能イメージング法を使おうというのは脳研究者にとって、きわめて自然の流れだった。
私たち人間にとっては、社会生活を送るうえで他人の気持ちを理解する能力は必須である。でもなぜ他人の気持ちを理解することが必須なのであろうか?もし全ての人間が同じことを考えているとしたら、他人の気持ちを理解する必要はない。つまり他人の気持ちを理解することが必要なのは、一人ひとりが華南が得ていることが違うからだ。 -
2009/1/21
人はなぜエセ科学に騙されるのか カールセーガン
2010/4/8再読
脳磁図 SQUID磁束計を使うので多量の液体ヘリウムで冷やさなくてはならない 高価
補足運動野 一次運動野に隣り合う部位になる 私たちが手を動かそうとおもったときに一次運動野より先に補足運動野に神経活動が現れる
自己意識と言う私たちの存在の最も根本的な脳機能の脳内の定位がまだできていないこと、またさらに自己意識は脳内にその局在を定位すること自体が、ただしいかどうかわかっておらず、現在の複数の自己意識の研究者が、自己意識はむしろ脳の一部に局在しないと考えるべきであると提唱していることを紹介した。 -
一般向けの入門書ということなら,分かりやすく描かれているんじゃないかなぁと思う.
が,情報がちょっと古い?本当に正確なのか?・・・というふしもある(BOLD効果の部分など). -
「脳科学」についての啓蒙書だが、興味深い実験例などを織り交ぜて一般の読者を思わず引き込ませてしまう面白さだ。文系の人間にもたいへん読み安い。近年の「脳科学」にのってベストセラーになった本を取り上げて、それらがいかに学問的な根拠のないものであるかを批判する部分も、とても興味深く読めたし、その批判を通して厳密な科学的な研究がどんなものであるかを再確認してくれる。
私自身が、脳の機能と意識の関係について関心があるので、その問題をあつかった後半部分は、さらに興味深く読めた。脳機能イメージング法など、最近の脳科学の飛躍的な発展にもかかわらず、意識が脳のどの部分に局在するのか、果たしてそういう場があるのかという問題はいまだに解決がついていない。