住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち (講談社+α新書)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062728669

作品紹介・あらすじ

大ベストセラー『住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち』に続く比較文化論、第2弾!
 この本を読むだけで、われわれ日本人が夢のような国に住んでいることがよくわかる――ドイツ在住30年、現地で結婚し、3人の子供を育てた著者の集大成、空前絶後の日欧比較論!! 
 日本人が憧れるヨーロッパの文化、街並み、そして生活レベル。しかし、本当のところはどうなのか?……街には泥棒が溢れ、古い街並みは奇妙に改悪され、馬の肉が牛の肉になり、建設工事は遅々として進まず、厄介な身分制度が残り、そして何より、あまりに不便すぎる……日本人ならとても、生きてはいけない!!

感想・レビュー・書評

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  • 恩師から貸していただいた本。

    比較文化論の簡易版、といった雰囲気で、割合楽しめた。

    しかし、タイトルで「9勝1敗で日本の勝ち」と言っている割にはヨーロッパの話が多く、且つ「日本のこういう点がいい」と結論づけているわけでもないのでなんとなく物足りない。
    もっと徹底的に日本とヨーロッパを比較して、筆者が「日本の勝ち」と結論付ける理由をもっとはっきりと知りたかったように思う。

    ただ、日本に籠もりきりの私にとっては知らないような話もあったので新鮮といえば新鮮だった。

  • 夫の本棚からこの本を読んでみた。
    やっぱり日本ってすごい国だ!
    私自身、海外で暮らすようになって「日本ってなんて素晴らしい国なんだろう!」と、感じることが多々ある。
    日本では当たり前のことがここタイではそうではなく…
    「住んでみたタイ9勝1敗で日本の勝ち!!」
    唯一タイが勝利したのは気候。
    寒さが苦手な私はこの”常夏”が非常に気に入っているのだ。
    だけど、他は全て日本に軍配があがる。
    と言っても、タイは日本人がとても暮らしやすい国であることは間違いない。
    日本と比べるから9敗もしてしまうのだけれど、やっぱりタイは大好きな国!

  • 前著の8勝2敗から9勝1敗になった!


    前作も興味深い内容でしたが、本作は読みやすくなっていたしおもしろく読めました。

    ただ、人権問題、差別問題(特に同性愛者や日本の奴隷制度、同和問題)についてはもう少し調べてから書いてほしかったです。
    まぁ、大多数の日本人の意識がその程度だという指標になるといえばそうなのかもしれませんが。

  • ドイツで30年あまり住んでいる著者による日本ではなかなか報道されないヨーロッパの問題点についてのレポートである。
    タイトルがとても挑発的なのでどういうことかと興味を持って購入したが、常識的な日本人の感覚で見たヨーロッパの暮らしの中で感じる様々なコラムだ。
    ドイツの内容が多いことはやむを得ないが、ヨーロッパでの泥棒の話から始まり、リズム感のないドイツ人の話、計画的なノルウェー人の話、スペインの残酷な闘牛、ドイツの公共事業のひどさ、日本よりひどい食品偽装、ドイツでの教会税、ドイツと日本の第2次大戦への向き合い方の違い、奴隷制度の遺産、歌舞伎とオペラの比較、同性愛者について、移民について、EUとヨーロッパの都市などについていろいろと書かれている。
    知らなかったことも多く、必ずしも日本がいいとは言えないが、考えさせられることも多い。
    特に、泥棒や移民問題は感覚的にわかりにくいが移民を受け入れることのリスクを考えさせられる。日本は海に囲まれているのでまだいいのかもしれないが、日本でも既に多くの外国人が働いており人口が減るからと言って移民を安易に受け入れることのリスクを考えさせられる。
    確かに日本の中にいると気がつかない恵まれた部分も多いとは思うが、それらが大量の国債を発行し借金で作られているのかと思えばそれほどいいとは思えないように感じる。それにしても、国民性の違いとはかなり大きいものなのかも知れない。

  • フォトリーディング
    ヨーロッパ

  • 筆者の実生活での主観を述べた本。

    断片的なので、ブログでも書いていただきたい内容。

    ドイツは学校で、「全員に同じことを仕込む」ことに対するアレルギーがとても強い。


    ドイツの学校では朝礼もなければ、授業前の「起立、礼」もない。だから、個性は育つ。人と違うことをしても恥ずかしくないとうのは何と言っても強い。

    一方、日本人はその反対で、美しく揃った動きをする能力には長けているけれども、調和を乱すことは好まず、出る杭は打たれると思うので、意見を出すとなると、みな遠慮がちになる。
    もっとも、調和を乱さずに独自の意見を主張するというのはほとんど不可能なことなので、当然の帰結といえるのかもしれない。

    ドイツ人の心理学者が、「過去を振り返らない性格は、心理学において、日本人固有の性格として認識されている」といっていた。

  • なかなか面白い。でもちょっと内容の正確性について、少し怪しいと感じてしまった。「ほんとなか~それ」って。でもそれが返って、「やはり現地に行って自分が感じてみたい」と思わせてくれた。

  • この本を読むだけで、日本人が夢のような国に住んでいることがよくわかる――ドイツ在住30年、現地で結婚し子供を育てた著者の集大成、空前絶後の日欧比較論!! 日本人が憧れるヨーロッパの文化、街並み、そして生活レベル。しかし、本当のところはどうなのか? 街には泥棒が溢れ、古い街並みは奇妙に改悪され、馬の肉が牛の肉になり、建設工事は遅々として進まず、厄介な身分制度が残り、そして何より、あまりに不便すぎる!

  • 日本はすばらしい国という点は同意する。しかし、人対人のコミュニケーションは薄くなり、以前ほどの住み良い国、とは言いがたくなりつつあるのではないか。

  • 前作の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」と比べると政治色がだいぶ薄れ、タイトル通り、現在のヨーロッパの暮らしぶりと日本との比較を著者ならではの視点から記述している。本書に書かれた失業・移民・格差・治安などの様子を読むと、やっぱり日本はパラダイスだと思える。そのような中で著者が絶賛していたのがノルウェーの自然。確かにスカンジナビア半島は、一度観光に行ってみたい気がする。

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著者プロフィール

作家、ドイツ・ライプツィヒ在住。日本大学芸術学部卒業後、渡独。1985年、シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。2016年、『ドイツの脱原発がよくわかる本』で第36回エネルギーフォーラム賞・普及啓発賞受、2018年に『復興の日本人論 誰も書かなかった福島』が第38回の同賞特別賞を受賞。近著に『メルケル 仮面の裏側』(PHP新書)、『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』(ワック)などがある。

「2022年 『左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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