熱氷 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062751605

感想・レビュー・書評

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  • 高名な政治家一族を強請る手口は粗いものの、登場人物の造形が良い。氷山ハンターという職業と矜持も良いし、少年の健気さも良く、悪役たちも意外と芯が通っている人が多い。何よりスワローとグースの兄弟の雰囲気が素晴らしい。
    恐らく単独作品で続きはないだろうけれど、もっと読みたくなる力強い内容でした。

  • 目を見る。かっこいい。
    登場人物の関係性や結末に向けての
    話のまとめ方など、少し強引な気が、、。

  • 登場人物それぞれの復讐、思惑が目まぐるしく変わる視点で描かれていた。良いところで区切られていたりするので「どうなったのー!?」と暫く読み進めるまで結果が見えないことにハラハラした。
    結構厚い本だけど、内容は3日間の出来事。
    登場人物も魅力的でかなり濃い内容だった。
    双子とか滑川とマヤ達の掘り下げた話もあるなら読みたい。

  • 後半、手に汗握りました。
    キャラクターが魅力的でまたこのメンバーで続編やってほしいなぁ。
    スワロー&グースが可愛い。

  • 最後までハラハラしました。
    ちょっと登場人物が多かったのかもう少しそれぞれの関わりや関係性を掘り下げてほしかったかなと。
    スワローが好き。

  • 〆が微妙

  • 愛情の形については納得がいかないなぁと思ったのですが、キャラも魅力的だし、ストーリーも勢いがあって面白かったです。

  • 清々しく読みやすい文体.淡々としたいかにも現代小説らしい描写と,ややライトノベル的なパンチの効いたキャラクターのギャップが楽しい.思い切り男性的な文章だけれど,女流作家です.(!!)
    五條瑛さんに関して言えば,決して完璧な小説ではないのだけれど,伸びしろのある若々しい文章をむしろ楽しみながら一冊読めてしまうところが好き.

    本書の根幹にある姉弟の純粋な深い深い愛情は,私にとってはものすごく共感しやすいテーマでした.ただ伏線がものすごく分かりやすく,若干の白けと戦いながらの読了は,初読以来変わらない点…

  • 2010.05.01読了
    面白かった。
    数ページで細かく視点が入れ替わるのに若干苛立った。
    熱中しすぎてページをめくるのがもどかしいほど、とは言えないし、中盤まで展開のわりに緊迫感が少なくて、読む速度は遅くなったけれど、終盤は流石五條さん!な気分に浸れました。

    人質をとられて犯罪に手を染めなければならない、という筋は王道なのに、そこに「氷山ハンター」という耳慣れない要素が加わるだけでこんな面白くなるとはね!
    「軍人」「警官」「オリンピック選手」「スナイパー」ではなくあえての「氷山ハンター」なんですね。
    五條作品は、話が広がるだけ広がって肥大して、残りのページ数をの薄さに不安を覚えて、本当に終わるのかしら?と思っていても必ず綺麗に収束していくところが素晴らしい。
    主人公以外の登場人物の動きや性格があいかわらず素敵でよかった。でも、逆にいえば周りが際立っていて、光晴の存在感が弱いような気がした。前半にもっと石澤と光晴の絡みがみたかったなー

  • 2005年12月5日初読分の再読です。

    かなり久しぶりに読み返したので、結構印象が変わりました。
    初読時は真犯人の目星がつくのが早すぎるのがちょっと不満だったのですが、今回はそんなことはまったく気にせず読めました。

    やっぱり五條先生の小説は面白い!
    とにかく「家族」というテーマが本当にお上手だなあと感じます。
    血の繋がりやしがらみを越えた「家族」、奥深いです。
    鉱物シリーズや革命シリーズにも通じるものがあると思います。

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著者プロフィール

大学時代は安全保障問題を専攻。大学卒業後、防衛庁に就職し、調査専門職として勤務。退職後、フリーライターを経て1999年に北朝鮮問題を題材とした『プラチナ・ビーズ』で作家デビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第3回大藪春彦賞を受賞。

「2018年 『焦土の鷲 イエロー・イーグル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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