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- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062757751
感想・レビュー・書評
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冒頭の子供服のお店のポップな描写が90年代のMVみたいで一気に作品の中にひきこまれて、そのまま心地よく連れ回された感じ。ここまで人を食ったような再生?改心?ほのかな希望?の物語ってありますか。
同時収録の短篇『馬小屋の乙女』のラストの嵌められた感も面白かった!
あと、『20世紀』。おなじみ神町が舞台だけど、語り手は外から来た人。で、写真の発明とか戦争の歴史とか記録と記憶の関係とか興味深いし、ちょっとパワーズの『舞踏会』みたいだななんて盛り上がっていたらば、ラストでめちゃくちゃ戦慄した。別の話だと分かっているけど『グランド・フィナーレ』とループしてるように思えたのだ。うわああ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代日本文学の為すべきことを、阿部和重は感じているのかも。
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自分と他との距離感がつかめていないという実感を持つ「わたし」。この実感を持てることが自分を知るということなんだろう。外見で個性を主張するとかあほくさいって思った。自分と言うフィルターを通して世界がどう見えるかというとこに個性がある。