新装版 動く家の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764391

感想・レビュー・書評

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  • 家シリーズ3作目!
    作者まえがきで「信濃を殺すことにした」とあってかなり落ち込みながらの読み始め。
    日付をまたぎながら時間をかけて読み進めたので夢にまで内容が出てきて色々とうなされました(笑
    作中の「神様はアーティストがお好き」も面白かったです!何となく歌野先生の自画自賛な描写もコミカルでした。

    しかし完全に騙されましたね…もう途中から謎解きなんてどうでもよくなってしまいましたよ!
    葉桜を読んであれだけもう騙されないぞ!と思っていたのに本当に悔しいです…!
    悔しい!悔しいけれど、本当に良かった…
    信濃というより徹の心配をしていたので心底安心しました(笑
    それだけこの作品にハマっていたのだなあと思います。
    増補版も買います。どうなっているのか楽しみです!

  • あっ、そういうことやったのね。

    前書きと帯だけ読んで怒っていたじぶんが恥ずかしいです。

  • トリックとか、事件の真相とか、そのあたりはミステリとしてはそれほど盛り上がらない感じ。ただ、人間が描けている作品だと感じたので、その意味では前2作とは逆の印象。正直、この作品の信濃譲二の方が好きなんだが(笑)ラスト1行が素晴らしいなぁ。

  •  信濃譲二シリーズ3作目。やはり、読者の好き嫌いが分かれるシリーズだろう。作者のスタンスが色濃く出た作品だと思われる。キャラクターもストーリ展開も。
     また、シリーズを連続して読了したためか、セリフの前に主語を置かずに、セリフの後に話した登場人物の名を出しているため、狙った意図的な文脈とも考えられる。そのため、誰のセリフか分からなくなる原因が分かった。
    シリーズ同様に、こちらの作品も図解が数箇所で解説に登場するため、文脈で伝わらなかった読者は、やはり置いて行かれるのだろう。
     謎解き要素というよりも、ストーリ展開やキャラ要素の方が強い作品だと思えたが、もう少し人物像で魅せても良いと思える作品であった。

  • 信濃譲二シリーズ第三弾にして最終章。

    小劇団「マスターストローク」の雑用係として新作公演の準備に追われる譲二の目の前で、次々と役者達が「すり替えられたナイフ」で刺される事件が発生する。一癖も二癖もありながら舞台にかける想いだけは本物の役者達の凶行とは思えないが、現場の状況は彼等以外の犯行は有り得ないことを示していた。六年前の類似事件が発端なのか? そしてプロローグで語られる「信濃譲二 死亡」の経緯とは?


    ※※※※※超ネタバレ・辛口注意※※※※※


    辛口ながらもシリーズ全部読み通してきましたが、今作はもう…絶句しました。ジョージ死亡の謎については、騙される余地もなかったです。別人すぎ。シリーズ初のジョージ目線の一人称にしたのがマズかったのか。前二作で語られるジョージ像とのギャップが酷すぎる。事件の本筋も、意味の分からない(回収されなかった)伏線があったし…役者達の口調も違和感ありまくりですし。

    解説の霧舎さんが持ち上げてる部分も???状態でした。うまいところかな、それ??島田さん繋がりで解説引き受けちゃったのかな?

    ジョージの最後だけが、唯一意外なラストでしたが、蛇足な感は否めません。文章の相性が良くないのかなー。

  • またやられたよ。
    衝撃的なプロローグから、
    のめりこむように夢中で読みふけった。
    歌野さんのことだから、絶対にひっくり返されるって
    そんなことは、はなからわかっていたのに。
    それでも私の中の可能性という幅は
    歌野さんのそれとは比べ物にならないほど狭かったようです。
    騙され続けてすべてを読んでしまったことを後悔するのは
    いつも読み終わったそのあとで、
    あぁ、これでまた歌野さんの思うつぼだと思うとともに
    尊敬と降参のためいき。
    家シリーズ、読破!!

  • ジョージ最後の事件
    徹が助手の域を飛び出しかけたり、ジョージがひどい目にあったり、最後にふさわしいけどさびしいな
    昨今大麻を高らか叫んで嗜好する探偵はやっぱだめかな
    シリーズものでは密室殺人と同じくらい好きなのに

  • ジョージはどうなるのか?

  • 遠出する際、移動時間に読むために購入しました
    …が、読み始めると止まらず、ものすごい勢いで読んでしまいました
    往復3時間程度の移動時間でしたが、家に着く頃には読み終えました。

    以下多少のネタばれあります。


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    信濃譲二シリーズはこの作品を除いて全て読んでいました。
    「毎度おなじみの探偵が出てきて、どんでん返しの末に事件を解決」といったストーリーが好きなので期待していたのですが、読み始めてすぐ、まさかの信濃譲二死亡宣言…
    歌野晶午には毎回だまされているので、「これは実は死んでいないんじゃ…、いや、みんなそう疑うだろうから、裏をかいて本当に死んでるんじゃ…、いや、さらに裏をかいて、死んでいると見せかけて実は生きていて、読者が安心したところで本当に死ぬんじゃ…」とグルグルグルグル考えてしまいました

    しかし、歌野晶午は本当に一筋縄じゃいかないですね
    どんでん返しに次ぐどんでん返しをしかけられます
    「このトリックなら他の本でも似たようなの見たことあるし、なんだか拍子抜けだなぁ」なんて思っていると、後々ひっくり返されます。
    最後まで気が抜けませんね

    かなり楽しませてもらいました。
    グイグイ引っ張られるカンジがたまりません。

  • 冒頭、いいねぇ。そういう犯罪も、世の中いっぱいだものね。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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