青春夜明け前 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764490

作品紹介・あらすじ

妻よ、娘たちよ、そしてあの頃好きだったカノジョたちよ。これが男子だ!

10代、男子。愛おしくおバカな季節。何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。そして何より「親友」という言葉が大好きだった。男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語。<文庫オリジナル>

感想・レビュー・書評

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  • 8編からなる短編集です。
    帯には「妻よ、娘たちよ、そしてあの頃好きだったカノジョたちよ。これが男子だ!」と書かれています。
    男子生徒の青春時代。
    本当につまらないことに一生懸命生きていた時代。

    自分のその時代は その時その時が一生懸命でした。
    この本を読むと そうだったなぁ と思うことや、それを見守ってくれている親の気持ちなどに気付かされます。

  • #読了。短編集。7編。10代男子のバカバカしくも、誰しももが感じたことを、ユーモアに描く。世代的にも近いものがあるのだろうが、中でも「俺の空、くもり」の替え歌が面白かった。それとともに少しの切なさの重松節は健在。

  • 切なくてめっちゃ笑えてホッコリできるお話がたくさん。
    女子が未知だった学生(童貞)時代を描くちょっぴりイカ臭い男子の青春ストーリーの詰め合わせ。
    どの話も本当に好き。かわいいです。

  • 田舎の子どもたちのセックスとか好奇心丸出しの日々。懐かしい田舎の子どもたちのヴィタ・セクスアリスといったところ。

  • 同年代の自分にとって、そうそう、あったあったという言葉や遊びが沢山でてきて懐かしく読めた。笑いあり涙あり。自分の子どもの頃の思い出と重なって癒された。

  • 読了 2013/11/17

    10代、男子。愛おしくおバカな季節。何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。そして何より「親友」という言葉が大好きだった。男子の、男子による、男子のためのきらめく7編の物語。

  • 10代の男子。愛おしくおバカな季節。

  • 重松さんが実際、中学生位のときから高校生の時までの
    男子生徒たちの、せきららな青春小説なのです
    重松さんと私はほぼ同級生
    ひゃっひゃっ、男の子ってこんなこと考えてたんだぁ
    なんて笑いながらも、わかるわかるの時代背景
    重松さんのこういうジャンルの小説にはずれなし
    ほのぼの〜、ちょっと切なく、心温まる短編集でした

  • 中学高校時代を男子校で過ごしていた僕は、やっぱりあの頃バカばかりしてた。
    それは派手なバカさではなく、日々を過ごしている内の小さな瞬間に考える事だったり、友達と話している内容だったり、まぁとにかく、ホントに地味にバカだった。始末が悪いのはそれがバカだということを自分で気付かないことだと思う。もし僕が中学生の頃この小説を読んだとしても、バカだなぁと思うだけで、自分がそれと同じだということには気付かなかったと思う。
    ただ、思春期というのは常にそんなバカなことに心を躍らせていたり、何にでも反発したくなったりする時期だった。
    この思春期というものの不思議さは何なんだろう。一概に言えることではないけど、きっと男子であれば一つや二つ、バカだったあの頃のことを追憶することができるだろう。

    高校を卒業してからまだ大して年月も経っていないけど、あの頃の友達とは卒業以来全く会っていない。彼らのことを思い返しながら、あいつらもバカだったなぁと思う。思春期のバカさというのは、この小説を読んでいても思えたことだが、どこかで清々しい。
    また、彼らに会って一度あの頃のバカだったエピソードを語りあいたいと思った。それは、きっとバカだった思春期を過ごした男子にしかできないことだと思う。

  • とんがらし
    ヒロシ
    とんがらし同盟。四年生のあきに都会から転校してきた。

    大西
    とんがらし同盟。小太りで体育が苦手。

    藤木
    とんがらし同盟。乱歩同盟。

    後藤
    同級生の男子でいちばん体が大きい。

    モズクとヒジキと屋上で
    ヨシオ
    もともとお調子者。高野義男。

    モンちゃん
    門田。野球部。

    モズク
    にわか雨の日に濡れた髪の毛が額に貼りついていたところが、モズクみたいだったから命名された。中学に入学して以来、学年一のぶさいくオンナの座を押しつけ合ってきた。モンちゃんのことが一年生の頃から好きだった。藤井美智子。

    ヒジキ
    水泳の授業のあとは、髪が水で戻したヒジキみたいだったから命名された。中学に入学して以来、学年一のぶさいくオンナの座を押しつけ合ってきた。最近、「小林くんって、ちょっと、ええん違う?」と言っているらしい。宮本菜々子。

    ユウ
    小林。サッカー部キャプテン。修学旅行委員。

    ヒデくん
    学年で一番ケンカが強い。

    竹内
    女子の修学旅行委員。

    村木
    三年一組。モンちゃんが片想いしている。

    黒田
    修学旅行委員の司会。

    タツへのせんべつ
    ヒロシ
    タツとは小学三年生の頃からの付き合い。

    タツ
    野球部一年生。六月に東京へ引っ越す。

    ツボイ
    野球部監視役の二年生。

    カワムラ
    タツの片思いの子。

    俺の空、くもり。
    スギヤマ
    一番乗りで、一番槍。二十七年後、商社マンとして世界を飛び回っている。

    ノムさん
    クソ真面目。名古屋で就職して、結婚して、子どもができて、会社をいくつか変わって、離婚したとあう噂が流れて、そのうちぷっつりと連絡が取れなくなった。

    イトー
    ロック小僧。プロのミュージシャンにはなれず、福岡で自動車のディーラーに勤めている。

    シミズ
    いま、県立高校の国語の教師。シミズは仮名。

    ヒロ

    横須賀ベルトを知っているかい?
    伊達草平
    二年の十一月に転校してきた。

    マッちゃん
    松本。サッカー部。

    セキタン
    国語が大の苦手。関谷。

    ヨッさん
    クラスで一番ガラが悪い。吉富。柔道部。

    太田
    クラスの女子の中でも一番男子にクールでそっけない。

    富岡
    三年生。

    国元
    富岡とおなじ三年生でもっと怖い。

    オカぴー
    クラスでいちばん冗談好き。

    神林
    サッカー部の三年生。

    でぃくしょなりぃ
    ヒデジロー
    五家宝連のメンバー。

    ゴロウ
    五家宝連のメンバー。

    ダイスケ
    五家宝連のメンバー。

    ショウイチ
    五家宝連のメンバー。

    ヒコゾウ
    五家宝連のメンバー。野球部。

    ヤマザキ
    クラスの担任。

    ヤマギワリョウコ
    『男組』に出てくるヒロインの名前。

    イサク
    二年三組だトップクラスのタラシ。

    ゼンジロー
    仮名B。正体を隠してラブレターを書いた。

    春じゃったか?
    ギュウちゃん
    牛田純一。短期で怒りっぽくて、乱暴でケンカが強くて、頭が悪くて、性格はもっと悪くて、ガラはもっともっと悪くて、やることはもっともっともっと悪い。ビルの建設現場で足を滑らせ、基礎工事の穴ぼこに落ちて死んだ。

    ナベさん
    孤高の四畳半シンガー。博多の大学に行く。

    ヒロ
    東京の大学に行く。

    ノグ
    医学部志望で四月から東京の予備校に行く。

    ヤマケン
    仲間でただ一人ふるさとに残る。

    ナガミネ
    国立大学の二次試験を控えている。

    ジロー
    札幌に行く。

    ヤナセ
    中学時代の女子のリーダー格。

    ホシノ
    ヤナセとなにかと張り合ってた。

    シンちゃん
    工業高校を卒業して地元の自動車工場に就職。

    ミヤタ
    シンちゃんが中学時代から片思いしていた。

    マッツン
    ラグビー部からスカウトされて学区外から越境入学してた。四月から親父のイカ釣り船に乗って漁師の見習いになる。



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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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