名前探しの放課後(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 418
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767446

作品紹介・あらすじ

依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ一つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」二人はその「誰か」を探し始める。

感想・レビュー・書評

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  • 本来なら下巻のレビューに書くべきだろうが、全体としての所感をすでに書いてしまったので、敢えてここで触れる。

    この作品は感動の最後を迎える(少なくとも私は)わけだけが、終わり間際の文章に、普通に独立した一作品として読むには「おいおい、ミステリーでそれはないだろう……」と言われても仕方ないような、ある意味余計な表現が出てくる。
    逆にそれは辻村深月ファンにとっては「この二人はあの二人だったのか」的な、もう一つの感動というかうれしさというか、そういう気分を抱かせてくれるのだけれど。

    これには確かに賛否両論あって然るべきだろう。
    “作者の遊びが過ぎるのではないか”と言われて仕方がないようにも思う。
    この作品より先に「ぼくのメジャースプーン」を読んでいなければ、その台詞の意味が全く理解できないからだ。
    だから、この作品は何かの賞を取るということはないのだろう。
    その部分は、重大な瑕疵として読まれてしまうはずだから。
    作者が読者、或いは自分の作品に対するファンへのメッセージ、もしくは楽しませるために”その禁断の謎解き”を入れるのがどこまで許されるのか、という論争まで発展しかねない。
    難しいところだ。

    ミステリーとしては反則技だろう。
    ただ、私はこの作品を「ぼくのメジャースプーン」より先に読んだが、それでも感動に打ち震える素晴らしい作品であることに疑いを持たない。
    その部分の瑕疵が気になるとしてもだ。
    私が何を書いているのか、この「名前探しの放課後」と「ぼくのメジャースプーン」の両方を読んでいない方には全く分からないことだろうが。
    まあ、最後までこの作品を読んでください、と言うしかないか。

  • 上であるので、結末はまだわからないが、設定はとてもありきたり。
    しかし、何よりも章ごとのタイトルがとてもその章を簡潔にしかし、確実に的を射ている。

    河野は心に深く瑕疵を追いながらも、プライドが高く、他人を頼れず、慇懃無礼、不如意な自分の状況を悲観し、行き場が自分の死亡時の未来の新聞を書くという強烈なキャラクターに魅了された。

  • 有川浩ではないけど、なんかややあま~い感じがしつつの先の展開が気になる感じ。
    ものすごい面白い!!って感じではないけどサクサク読み進む。
    とりあえず下巻、結末が楽しみです。
    メジャースプーンのあとがきに「次にコレを読め」と書いていたが。
    何か繋がってる部分があるんだろうか??

  • 再読。
    他の辻村さんを読んでから読むとまた面白い。
    やっぱり買おうかな・・・。

    他の作品と比べても、やっぱりこれが好き。
    色々「うまくいきすぎでしょ~!」とか突っ込みどころは満載なんだけど、なんでか好きなんだよねぇ。

    ただ、やっぱりみんな演技がうますぎだし、結局のところ「力」なわけ?
    とか、そもそもなんでいつかはあすなを選んだの?とか語りだすときりがないけど、でも好きなんだよね。

    あすなのキャラ設定も真面目で暗い女の子かと思いきや、隣のクラスの男の子のところに平気でいけちゃったりちょっとぶれてる気がしないでもないんだけど、勝てない戦いはしない負けず嫌いなところとか共感。

    いつかの水泳をやめることを許されてしまったときの悲しさとか、本当はコーチに引き止めてほしかった寂しさとかそこらへんも、物凄く共感。

    やっぱり買おうかなぁ。

  • 辻村深月の青春ミステリー作品
    この人の作品は風景、人物がイメージしやすく頭の中の映像として楽しむことができる作品に仕上がっている。

    主人公と登場する周りの友人たちが徐々に打ち解けていく様や、事件(事象)が発生した時の雰囲気など読み進めれば読み進めるほど理解が深まり、あまり気にしていなかった伏線も拾えて繰り返し読みたくなる作品です。

  • 3ヶ月後の未来に誰かが自殺する、
    それを止めたい、と協力してくれる仲間と
    共に活動する話です。
    きっかけから行動までに
    かなり丁寧に書かれていて、
    上巻は下巻への"準備"で終わってしまいました…

    でもこの辻村さんなので下巻が楽しみ。なので星4つです: )

  • 3ヶ月後の未来から滑り落ちた高校生が主人公という、SF要素が入った辻村ワールドです。主人公たちの過去も気になるし、基くんの今後も気になるし、いろんな伏線が散りばめられてるんだろうなぁと…下巻でどんなふうにつながるのか、とてもとても期待!

  • 何故か3ヶ月前に戻ってしまった主人公が個性の強いメンバーで未来の事件「自殺」事件を防ごうとする話です。

    登場する人物の心境が丁寧に表情されているところや伏線が多いところはすごく上手く書かれています。また
    登場する人物が意味深のことを言ったりしているので
    いろいろ考えながら読むのが楽しかったです。

  • 上巻はいつも静かな辻村作品。
    あすなの祖父がニョッキについて村上春樹のエッセイを引用して話していて驚く。辻村深月と村上春樹、両方好きな作家だけど接点は全く無かったので2つの作家の世界が一瞬繋がったようで嬉しかった。
    下巻に驚きの展開があることを期待して読了。

  • ・・・!
    上巻の途中まで読んでしばらく放置してしまっていました。
    読み返し始めてもうすごいスピードで一気読み。仕事したり埋まっている予定以外の時間で読み進めてしまいました。青春ミステリー、その言葉がまさにあてはまります。
    最後すべて、本当にすべてがつながって震えます…。
    辻村本オススメの順番で読んでこその感激があ理ました。最後、涙を流しつつ、感動に鳥肌がたちました。辻村さん好きな人ならわかるはず。
    詳細書くとネタバレになってしまうので書けないけれど傑作。やっぱり辻村さんの本、大好きです。ただただそれだけ。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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