ふしぎ盆栽ホンノンボ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062768917

作品紹介・あらすじ

「仮にも一国の伝統文化が、こんなおもちゃのようなマヌケな感じでいいのか!」。ベトナムに旅した著者の琴線を揺さぶった"ヘンな岩"ホンノンボ。それは山か島のようで、家や人物のミニチュアがのっており、水を張った鉢のなかにある。もっともっと多くのホンノンボに出会いたい-幻の傑作紀行エッセイ待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • それなりに面白い本。

    作者がホンノンボに魅せられて、取材をする苦労話もホンノンボの本質に迫ろうとする考察も面白いのだが、イマイチのめり込めなかった感がある。

    文庫じゃなくて大きい版で読んだ方がよかったかな。あるかどうか分からないが。

  • 図書館で借り。
    面白い文体で読んでて楽しかった。

  • ベトナムの盆栽、ホンノンボについて紹介する本。
    写真が多めで嬉しい。

    ホンノンボとは、台座に地と水と岩とミニチュアを置いた盆栽のようなもの。
    盆栽というより日本庭園の見立てを更に小さくしたものと言ったほうがわかりやすいか。
    ミニチュアのサイズにピントを合わせれば、水は川や池、岩は山、草は木に見えてくる。この台の上がひとつの世界。

    堤中納言物語の貝合わせに出てきた洲浜(洲浜台:盆栽の原型)はこれに近そう。貝を乗せて贈ったやつ。
    ベトナムも日本も中国の系譜、同じ文化圏なんだなと、親近感が湧いて嬉しい。

    雰囲気が「世界屠畜紀行」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4759251332に似ている。
    興味深いテーマと、軽い文章と良い写真、作者のキャラクター。
    自分は何にもわかってないですよ、知識もないですよ、とアピールしながら「わーお!こういう意味なんだね!知らなかったよ!」と簡単な説明を入れてくれるので難しくなく読める。
    が、その無知アピールや軽さがしつこい。
    もうちょっと素直にかけないものか。

    斜に構えたひねくれ方じゃなくて、外すことを恐れる中学生が必死で「わざとだし!」って取り繕うような防御に見える。
    「あっちよりいい」式の褒め方が多いしやたらと茶化すし、そのわりに落とした分はこっそりフォローしてるし、ああもう無神経になれないなら豪放ぶってもしょうがないだろうに自意識過剰が鬱陶しい!

    と、文句タラタラで読んだけど憎めない。
    テーマの選択が面白いだけでは終わらずに、本自体もなかなか面白い。
    実物を見た感想以外は「らしい(伝聞)」と「かも(想像)」ばかりだから、知識を得る楽しみとは違うけれど、友達が好きなものを語るのを聞いているような、「へえそうなんだ、面白そう」という楽しさがある。

  • ホンノンボ、非常に興味深く、自宅に欲しいです。
    日本人も好きだと思う。

    宮田さんのエッセイとしては、ちょっとパワー不足?

  • ベトナムの盆栽
    ベトナムの人たちの人柄同様ほのぼのした盆栽
    これならボクにもできるかも?

  • 面白かったのだけど、めんどくさがりのおっちゃんにはあのカラー部分、口絵つうのか、を参照しながら読むのが面倒。勿論あれがなければ面白味半減なんだけど、もうちょっと挟み込む位置に配慮が有っても良いのでは⁇
    これは編集担当者の責任だけど。その分星を減らしてしまった。口絵写真は最初に集めたほうが良かったと思う。
    これがWebサイトのコンテンツみたいにうまいこと写真が配分されていればもっと宮田さんワールドを楽しめたはず。

  • アクアテラリウムのことを調べていたら、なぜかおすすめに上がってきた本。
    植物とかジオラマとか好きな人は楽しいかも。

  • もったいないから少しずつ読んでたのについに読み終わってしまったー。
    文章読みつつ口絵見つつでなかなか楽しめた。

  • 著者の他のエッセイの中でも紹介されていたベトナムの盆栽・ホンノンボ。はじめはホンノンボにしてもジェットコにしても読む気はなかったのだが、著者に心酔するうちに読みたくなった。著者の視点の面白さを再確認した。

  • そこは夢の理想郷。

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著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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