親鸞(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770606

感想・レビュー・書評

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  • 宗教小説でなく、歴史小説として読める。上下巻。
    親鸞が誕生する(親鸞は、俗名に始まり、法名も4度変えている)までの「創世篇」と言える(「創世篇」とは名付けられていないが。そして「激動篇」へと続いていく)。

  • 親鸞の幼少期から青年期まで。
    まだまだ話は盛り上がりの途中、今後の展開がどうなるか気になるところ。

  • 意外にエンターテインメント性たっぷりで、面白く読めた。
    想像していた感じではなかったけれど、よかった。
    「浄土真宗」確立から晩年までの続編もあったらいいなぁ。

  • 実家が浄土真宗なので読んでみようかと手に取った一冊。どれだけありがたい教えが述べられているかと思いきや、アクション満載の面白い歴史小説風になっている。上巻は、親鸞の青年時代までの物語。修行僧時代の記録などほとんど無いだろうから、おそらくは、ほとんど著者の創造であろう。80歳になんなんとする年齢で、よくここまで面白くかけるものだと思う。

    続きも思ったより楽しく読めそうだ。

  • 仏教を通して、自分自身そして社会と向き合うことでなぜ生きることは苦しいのか?救われる道は?を問い続ける主人公、親鸞の物語。

  • 親鸞、どこかのお坊さんということしか知らない状態で読み始めた。平清盛が栄華を極めているときに生まれ、ある程度の身分があるのにもかかわらずやくざもののような人々に魅かれ、ある程度の悪をしなければ生きられない時代に、たとえ悪をしても浄土へ行く道があるのかを探すために比叡山に入り修行をするタダノリ(のちの親鸞?)を描く。
    タダノリが修行する時代の比叡山は仏門をはなれ、身分を求め、権力闘争をしている、それに背を向けひたすらに仏を求めるタダノリ。やがてその生真面目さから比叡山を降り、町の聖として生きることになる。
    僧として捨てねばならない欲をすてきれず、またその生真面目さゆえに他の僧のように適度に欲と付き合うことができず、ひたすらに自分を責める姿が描かれている。

  • 凄く面白いです。
    親鸞に対して以前から興味があって、ほんの少しだけその教えも知っていました。
    けれど、想像した以上に、親鸞は人間臭い感情と常に向き合っていたのだと思いました。
    もちろん史実そのものではないのでしょうが、人にいわれたことを鵜呑みにせず、自ら悩み抜く力があったからこそ、親鸞の教えが今も生きているのだと思います。

  • たまたま訪れた西本願寺で親鸞聖人入滅750年の法要をやってたんで…読んでみようかと。小説としてもそれなりに楽しめたけど、エンターテイメントではないな。

  • 忠範の幼少期から天台の仏門に帰依して範宴となりやがてお山を降りる決心をするまでのエピソードが描かれた上巻。さすがに新たな国民文学というだけのスケールはある。面白い。

  • とても面白く、興味深く、読めました。

    忠範に弥七から託された石ころを渡すとき
    「・・われら悪人ばらのためにお山で修行なさるのだ。だから忠範さまに伝えてほしい。もし、運よく物事がはこんで、自分がなにか偉い者でもあるかのように驕りかたぶった気持ちになったときには、この石を見て思いだすことだ。自分は割れた瓦、瓦の小石、つぶてもごとき者たちの一人にすぎないではないか、と。・・・」

    忠範が悩み苦しみながら、成長し、自分の信ずるところに妥協せず、もがき、迷いながら進んでゆく姿が
    とても身近に人間らしく感じられ、
    いとおしく感じました。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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