- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062772921
作品紹介・あらすじ
誰もが名も無き日常を、諦めと期待の中で生きている-ともしびスーパーマーケット鳥居前店の買い物客も従業員も、彼らの帰宅を待つ家族も、遠くから想う恋人も。そして退屈は前触れもなく破られ、ドラマは否応なしに始まる。割り切れない感情の波を選び抜かれた言葉で描いた、静かな高揚感に包まれた物語。
感想・レビュー・書評
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「ともしびスーパーマーケット鳥居前店」を中心においた連鎖小説。
普通っぽくない普通。そういうところが好き。 -
全9章からなっていて、ともしびスーパーマーケットに訪れる9人の視点で物語が描かれる。
スーパーという老若男女問わず誰もが利用する場所だから、人それぞれ様々な思い出が残っている。
よって章を追うごとに次は誰が出てくるんだろうという期待が涌いてくる。
私も、いいことがあった日は何か決まったものを買う習慣つけよう、と思った。
ただ、賞を追うごとに視点が変わる作品でいえば、阪急電車の方が好きだった。
あちらの方が一人一人の繋がりが深くて、よりそれぞれの人生をその一章で生きた感覚がした。
さらに、自分とは文調が合わなかった。一文一文が短くて、句点が多い。
後書きに元々文庫本として刊行する予定ではなかったとあった為、朝倉かすみさんの他の本を読むと、この本の解釈が変わるのかもしれない。 -
2010年6月に読んでいた。再読。
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図書館で。
最初の1話でなんかダウン。物凄く時間があって、ゆったりした気分の時なら読めそうなんですが。通勤電車で人に揉まれながらだと、なんだかな、としか思えなかった… -
その時々に合った自分の生活をきちんとしていこうと思える作品。
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切なめな短編集がラストに向かって収束していく
繋がりと盛り上がりに欠けた印象 -
地元のスーパーマーケットを軸に描かれる人間模様。
出だしの「かならずネスカフェなのでした」が印象的。
少し俯瞰的な、距離のある描写がいい。
1話毎に別の人物の話しだけど、どこかリンクしている。 -
ともしびスーパーマーケット鳥居前店を舞台背景にして、従業員や買い物客、またその家族たちの、ちょっぴり切なくてほんのり温かい連作短編集。
私には朝倉作品は珍味である。大きな事件や感動的な出来事があるわけでもなく、登場人物もどちらかというと地味であり、はっきりいうと変わり者が多い。それでも、癖になる味わいと、ノスタルジーを感じさせる文体がたまらない。本作ではカバーイラストにも参りました。 -
あまり満たされない生活を送る普通の女性たちが登場する連作短編集。
各編で登場人物が異なるが、同じスーパーを通して緩やかにつながっている。
ある程度淡々と進行する物語が最終編で一気につながりをもって動き出すところは見事。
ふ~ん、、、どんな感じなんだろう。
川口伊代の描くカバー画のように、紙袋にヴァイオリン入れてるような話かな?(変です...
ふ~ん、、、どんな感じなんだろう。
川口伊代の描くカバー画のように、紙袋にヴァイオリン入れてるような話かな?(変です!)