黄金の夢の歌 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777285

作品紹介・あらすじ

キルギスに旅して英雄マナスの歌を聞きたい――。遊牧する民に時空を超えて伝承される叙事詩に託された思いとは? 毎日芸術賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 黄金の夢の歌 (100周年書き下ろし)
    (和書)2011年03月01日 21:22
    津島 佑子 講談社 2010年12月7日


    柄谷行人さんの書評で興味を覚えました。

    とても良い作品だと思います。

    回帰としてあるという評者の意見にも興味があります。

    中国の北京・洛陽・西安・内モンゴルなどへ旅行へいったことをもリアルに思い出しもしました。

    いろんな見方で読めるこの作品に感心しました。著者の作品をもっと読んでみたい。

  • 黄金の夢の歌 津島佑子
    ちょうど本書を読み進めている時に津島佑子の訃報に接した。偶然ではあるものの、何がしかの感慨を抱かずにはいられない。
    はじめて津島佑子を読んだのはセンター試験の国語で、あまりの面白さにすぐ本屋へ走ったのをよく覚えている。けっきょく地元の本屋では見つからず、後日京都の古書店で定価の3倍の値段で買ったのだった。
    それから十何年ぶりに手に取った津島の作品はかつてと同じ面白さを保っていた。決して多くを読んだわけではないけど、津島佑子という作家は自分にとって特別な作家の一人だったのだなと改めて実感した。
    3

  • まるでエッセイのような作品。
    「わたし」であるあなたと、「あなた」と言われる「わたし」が、章を交差し旅を共にする。まるで「あなた」である「わたし」が旅をしているような疑似体験。
    不思議な文章の旋律が熾す風に乗り、遥かキルギスの英雄マナスの歌に思いを寄せる。そして目を閉じればそこに旅行く世界が現れる。美しい。

  • 講談社創業百周年記念の書き下ろし作品で、毎日芸術賞受賞作。
    口承文芸がテーマになっており、ストーリー的には遊牧民の叙情詩を追う、幻想的な旅の記録とでも言えばいいのだろうか。
    リズム感のある文体がストーリーとマッチしていて心地良く読んだ。

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著者プロフィール

津島 佑子(つしま・ゆうこ) 1947年、東京都生まれ。白百合女子大学卒業。78年「寵児」で第17回女流文学賞、83年「黙市」で第10回川端康成文学賞、87年『夜の光に追われて』で第38回読売文学賞、98年『火の山―山猿記』で第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞、2005年『ナラ・レポート』で第55回芸術選奨文部科学大臣賞、第15回紫式部文学賞、12年『黄金の夢の歌』で第53回毎日芸術賞を受賞。2016年2月18日、逝去。

「2018年 『笑いオオカミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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