イスラム飲酒紀行 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778763

感想・レビュー・書評

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  • 呑まずにはいられない、最高の酒の肴本。

  • なーんだ、イスラム圏で酒が飲めなくなったのもつい最近の話じゃないか。

  • イスラム諸国では飲酒は禁忌。それはあくまで建前に過ぎないのかもしれない。苦労して酒を探し求め、現地人と楽しげに酌み交わす作者を見ていると、酒は単なる嗜好品ではなく人間関係における万国共通の潤滑油であると感じた。軽快な語り口な本書からは酒とイスラムにまつわる現地人の本音が垣間見ることができ、読み物としても面白い。作者自らの肝臓を犠牲にしたその姿勢に盛大な賛辞を送りたい。

  •  そんなに酒を飲むのか!

  • イスラム教というと聖典で飲酒が禁酒されていて、原理主義者たちがテロを起こしてまでも教義を周りに強要してるような、厳格で怖いイメージが強いのかな、って思います。

    でも、この本を読むとそんなイメージは多少なりとも変わるんじゃないでしょうか。

    表向きは禁酒だとか、女性は肌の露出を極限まで控えろと言われてますが、本音は意外なほど違ってる…というようなお話がたくさん収録されてます。特に酒関係に至っては、コーランは誤訳されてるんじゃないかと思うほど、イスラム圏の人たちのお酒好きエピソードがいっぱい書かれてて驚き。

    毎回「私は酒飲みである。休肝日はまだない。」から始まる本作。自分も同じくらい酒を飲みますし、そして酒好きなので、イスラム圏の方々に親近感を覚えるようになりました。いつか、宗教や国境を越えて、皆で笑いながら酒を飲める日がくると良いなぁ…

  • 「我が輩は酒飲みである。休肝日はまだない」が必ず一回は出て来る、イスラム諸国をまわって、お酒を買ったり、飲んだり、現地の人とわいわい酒を酌み交わしたい、という思いあふれるノンフィクション。カタール、パキスタン、チュニジア、イラン、マレーシア、イスタンブール、シリア、ソマリランド、バングラデシュ。敬虔でまったく売ってなさそうなところでも、なんとか探し出し、ないないない!と邪見に追い払ったかと思えば、ほんとにいる?みたいな感じで話しが出たり。チュニジアでであったイチジクで造る蒸留酒ブッハ、飲んでみたい。トルコのおじさんたちが教えてくれたラクの飲み方、つまみの選択が洗練されてて、ここにも酒文化が根付いている!と喜ぶ著者。セーシェル入国の際の制限に前日にきづいてあわてるも、カタールでの酒さがしに注力したりのドタバタとか。何度も、この情熱の何分の一かでも○○につぎこんでいれば、と。お酒を見付けて、飲めて、それが宴会だったりしたときの著者のうれしそうな表情、文章からもつたわってくる。

  • 単行本で既読。

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著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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