国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881159

感想・レビュー・書評

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  • TPP亡国論の著者の本

    小さい政府を志向しているものの危機に際した国家の役割はやはり重要であると震災でも実感させられた中で(ふがきなさは目立つが…)新自由主義の方向に突っ走るのはどうなんだ?と考えさせる一冊。

    はっきり言えば普段「頼りない!」「関わらんといて!」とオカンに言ってる割には「朝起こして朝飯作って!」と言ってる反抗期の子供みたいな状態が今の日本国民では?

    上記の本よりも難解で何度か読まないと完全理解には至りそうもないのは自分のキャパの問題か…

    ただ、他の論者より「伝えようとしている」のでわかりやすいのは確か。

  • 本書は、"経済ナショナリズム"の観点から、危機を克服するために必要な"国力"の本質が解説されている。
    現在の日本政治がかかえる課題に対して、バッサリと提言がなされている。本書を読んで、藤原正彦氏の"国家の品格"で述べられている内容との共通点を感じた。2008年の世界金融危機以降、グローバル化をいかにして制御するかが世界共通の課題(グローバル・インバランスを是正する"リバランス")であるという事実をを知らない人は、意外に多いのではないかと危惧する。日本政治のこれから進むべき道を考える上で、一読する価値はあるだろう。

  • 気鋭の中野剛志氏が説く経済自由主義への警鐘は傾聴に値する。

  • とても為になりました。知識のない私でもわかりやすかったです。
    グローバリゼーションといって、国境なき市場、自由市場がよしとされている現在において、国の介入は自由主義をおびやかすをいわれているが、それは間違い。国家という力をもって市場を開拓し、時には国の中の企業を守り・・・とグローバルの中の国力というのは大切だ、というのがこの本の内容です。とても納得できました。

  • 途中・・・

  • 反TPPの旗手として注目を集めた中野剛志氏の既刊書の加筆・改訂版を読む。グローバル化によりネイションの能力が弱体化した世界中の国民国家はステイトの支配力を強め他国から富を収奪しようとする国家資本主義へと走ると。分かり易い納得の解説。

  • TPP亡国論(http://booklog.jp/asin/4087205843)が面白かったので読むことを決めました。

    日本の国益のためには経済学教育は海外のやり方の直輸入&翻訳的なやり方だけでは誤った意思決定を促しかねないな、という問題意識に応える議論だったのではないかと思います。

    個人的には、自分がナショナリストと言われる所以に納得しました。。

  • ナショナルとネイションとの違い。国力とは。国とは何か、何をすれば国家の力は上がるのかを考えさせる良書である。

  • ネイションとステイトの違いを定義し、経済ナショナリズムについてわかりやすく解説。なぜ筆者が経済ナショナリズムを擁護しているのかがわかりやすく書かれている。
    グローバル化と日本の発展を考えてどこかに矛盾があるのではないかと考えていた私には、こういう見方があったのかと納得されられるところがあった。
    日本が長期的なビジョンを持って戦略を描いていけるか、誠に考えさせられる。

  • 今(2011/11)、話題の人の著書。メディアに露出されているのを目にしたとき、この人が何を考えているのか知りたくなり、期待を持って本書を手にした。本書は経済ナショナリズムとはなにか、についての本である。ナショナリズム、愛国心、これらの言葉にアレルギーを示す人は多い。しかしながら、本書で言う経済ナショナリズムとは、決して過度、過激なものでなく、我々の生活から生まれる力、国力であることが示されている。デフレ、TPPなど、経済に関する様々な現代の問題を見るうえで、国力という切り口は非常に強力な視点であると思った。

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著者プロフィール

中野剛志(なかの・たけし)
一九七一年、神奈川県生まれ。評論家。元京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治思想。九六年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。二〇〇〇年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。〇一年に同大学院にて優等修士号、〇五年に博士号を取得。論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。主な著書に『日本思想史新論』(ちくま新書、山本七平賞奨励賞受賞)、『TPP亡国論』(集英社新書)、『日本の没落』(幻冬舎新書)、『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』『全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】』(ベストセラーズ)など多数。

「2021年 『あした、この国は崩壊する ポストコロナとMMT』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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