- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062935746
作品紹介・あらすじ
不審死を遂げた父が遺した謎のメモ。マックスは父の知人らの協力を得て解明を進めるが、ドイツのスパイ網指揮者の存在が浮上してほどなく、命の危険に晒されてしまう――
近代史を背景に緻密なサスペンスを描いて、世界中から熱い支持を集める名手ゴダードが、満を持して描いた壮大な物語、いよいよ開幕!
感想・レビュー・書評
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上巻で、だんだんと登場人物すべてを信じられなくなりそうなのだが、下巻では(予想通り)信じられなくなる。何度、「あっ、あいつが!」と思ったことか。マックスの活躍によりサー・ヘンリーの殺害犯は明らかになるが、謎はまだまだ残る。マックスの活劇具合がだんだんスパイらしくなってきて楽しい。第二部「灰色の密命」では、残りの謎を解明することになるのだろう。フリッツ・レンマーとの対決も期待したい。
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第一次世界大戦後、講和条約締結の協議を行っているなか、イギリスの外交官が死亡した。
事故死といわれたが、彼の息子は真相究明にのりだす。
貴族の次男坊で、もと陸軍パイロットという経歴が生きてます。でもって、ジェイムズ・マクステッドで、マックスと呼ばれてるっていうのも、上手い。
あと周りのキャラもしぶいです。
さすが、ゴダード。
で、死の真相を知る過程で、マックスはドイツの伝説的スパイの存在を知るのだが…。
この辺から、話は急展開ですよ。
1919年三部作ってなっていたので、続くんだろうと思ってはいたけれど、こういう展開になろうとは。
とはいえ、こうもっていきたい、っていうのがちょっと無理矢理かなって思わないでもない。
まぁ、話の本筋かと思っていたことが、実は添え物だったってことはあることではあるのだけど。それはそれで、もうちょっとコントラストが欲しかったような。
ともあれ、次作が楽しみ。 -
三部構成の最初のシリーズなので、いろいろと出来事がありましたが、それは、登場人物のキャラクターを確定するためだったのかなと思います。全体的には、やっと話が始まったという感じですね。
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三部作のうちの第一部。これを読み始めてしまったら、もういくしかない。結末まで見届けるしかないでしょう。
1919年という時代の割には、主人公が27歳のタフガイでアクションも多く、今までのゴダードのような重厚さというより、軽快さが目立つ。
含みのある人物があれこれいるので、どうなっていくんだろう…と早く続きが読みたい! -
不審死を遂げた父が遺した謎のメモ。父のはかりごとは、何だったのか?
素人スパイ、スタンダードな筋書きだが、登場人物の誰も彼も信用しきれない展開。
第一部が終わっても、何も明かされていない様な気分にさせられ、どうしても次を読まないと済ませられない。 -
非常にオーソドックやけど、熟練の技巧派。
続編もはや刊行されるみたいやし、いいこっちゃ。 -
ゴダード渾身の歴史ミステリ三部作、いよいよ開幕! 1919年春。第一次大戦後のパリで英国のベテラン外交官が謎の死を遂げ、息子であるマックスが真相究明に乗り出す。父の密かな計略を知った彼は、やがて、英・独・露・米の入り乱れる諜報戦に身を投じることに。