- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062937450
作品紹介・あらすじ
ついにカルマ真仙教全施設に対し、秘かに強制捜査を行うことが決まった。Xデーが2日後に迫る朝。通勤客を狙い地下鉄で毒ガスが――
感想・レビュー・書評
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いよいよ地下鉄サリン事件が起こる。
実際の事件が思い起こされる。
警察の強制捜査の二日前にサリンが撒かれた。
警察の情報が漏れたのだと考えられる。
そして、事件は警察庁長官襲撃へと続く。
公安が教団を追い詰めらず、敗北を期した状況が綴られる。
更に教団の闇へと踏み込んで行くことになる。
2024.3.3詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中巻読了。
まさしく「地下鉄サリン事件」の渦中が舞台。
フィクションではあるが、登場人物にはおそらく一人一人に実在のモデルがいるのだろうと思われる。
(教団側だけでなく、警察側にも)
それにしても・・・教団信者たちの言い分・・・。
組織内での階級であったり、「教祖の言葉は絶対だ」的な言動であったりは、カルトか否かを問わず多くの新興宗教では普通なのだろうと想像はできるのだが、ここのはねぇ。。
「アメリカが毒ガス攻撃をしてくる」
とか…本気で信じていたのだろうかねぇ?実在の信者(「オウム」の)たちは。
ここで描かれる出家信者たちは、社会と完全に隔絶されていて・・・大人はまあいいとして、公教育も受けられない子供たち・・・小説はフィクションであっても、この実態は現実だったのだろうと考えると、彼らは今、どうしているのか?
95年当時にサティアンに隔離され公教育も受けていなかった子供たち、麻原が愛人に産ませた子供たち、、、、。
当に成人している彼ら・彼女らはまっとうな人生を送れているのだろうか。
★4つ、9ポイント。
2018.09.04.新。 -
下で
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中巻。
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1995年3月20日。
オウム真理教による史上最悪の無差別テロ・地下鉄サリン事件が発生してしまう。
教団への強制捜査の2日前の悪夢。
悪魔の毒薬兵器サリンが現実に使われてしまった。
その衝撃は日本のみならず全世界に広がった。
日本の安全神話がいとも簡単に崩れてしまった瞬間でもあった。
何の罪もない多くの被害者とその家族、親しい人々が未だに途端の苦しみに喘いでいる。
「この日は、公安警察にとって……生涯忘れられない、敗北の日となります」
刑事たちが不眠不休で操作に当たる中、その10日後には警察庁長官狙撃事件が発生してしまう。
「彼らはサリンやらパソコンやらを作ってしまう頭脳を持ちながら、子供でも首を傾げるようなデタラメな教義を馬鹿真面目に実践しているんです」
「最悪のシナリオは、輪廻転生を信じた新興宗教が、破綻を来たしたときに発生する」
カルト集団を利用して私腹を肥やした連中もいるという。
二度と起こしてはならない最悪の事件が記録された渾身の書。
あの悪夢は、絶対に風化させてはならない。 -
濱嘉之『カルマ真仙教事件(中)』講談社文庫。
オウム真理教による一連の事件捜査に従事した元公安捜査官の肩書を持つ著者ならではの視点で描かれる迫真のストーリー。あの日の驚きが甦る。
3月20日…公安警察の敗北の日。公安警察が防げなかった惨劇。止まらぬ教団の暴走は遂に地下鉄サリン事件を引き起こす。カルマ真仙教団施設への強制捜査を目前に控えて起きた惨劇に公安の鷹田は愕然とする。どこから捜査情報が漏れたのか…
半年掛けてやっと上中下巻が全て刊行されたので読み始める。なかなか面白い。下巻へと急ぎたい。 -
どこからフィクションなのかわからないが、現実のあれそのものとして読んだ。つくづく、宗教というものは罪なものだな。とはいえ、なんらかの拠り所は必要なのだろう。自分がそうならないとは言い切れない。しょせん他人事などとは絶対に言えない。
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ちょっと面白くなってきたかも。
鷹田に愛着がわいてきたというか。 -
中盤に突入。そして恐れていたあの事件が勃発する。地下鉄サリン事件。
現場の騒然とした風景が目に見えてくる。一方でこの事件の発生は警察の敗北を意味した。屈辱に滲む警察組織の裏側も赤裸々に伝わってくる。
平成を代表するこの凶悪犯罪に警察はどう立ち向かうのか、最終巻に続く。