- Amazon.co.jp ・マンガ (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063140262
感想・レビュー・書評
-
結末を思い出せなくて再読すると断片的に見覚えがあるけれどやっぱりちゃんと読んでいなかった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまたのボディスナッチものと一線を画したのは、寄生生物側に、粗暴なもの、知性的なもの、穏健派や、破壊志向の強いものなどの人間と同様に固有の性格・性質を与えたことだろう。エンタメ性と異種生命体同士の進化をかけた戦いというハードSFのテーマを語るうえで効果的なエピソードを、タイプの異なる寄生獣たちを登場させることで、コンパクトでバランスよく表現でき、かつそれらの存在が人間社会の戯画化、すなわち風刺としても成功したのは、そのことによるところが大きい。画風はいい意味でSFっぽくなく、どちらかといえばふつうの人間の等身大の生活を描く作風のマンガ家が書いたことが、アニメ的・ゲーム的な素地の人が描きそうなノリにならなかったことで、寄生獣のメタモルフォーゼのシュールな描写などに独特の味が出たと思う。緊迫感に満ちた場面での主人公と寄生獣のやりとり、主人公と彼女の間のやりとりなどでしばしばみられるギャグタッチな表情などは、作者のもともとの作風と、本作のよい意味での異化作用のたまものだろう。人間が地球にとってのがん細胞であるといった視点からスタートした本作だったが、結論として、文明万能世界を送る人間たちへの警鐘といったありがちなところに着地せず、地球や他の生命体にとって害となる種でありながらも、「それでいいのだろうか」という自問ができることこそが、人間という種の最大の取柄なのだ、というところに至る結末がいい。これは最終巻のあとがきによれば、連載をしている過程で社会通念がエコロジー寄りに偏向していったことが、作者の反発心を呼んだ結果ということで、当初のテーマとは違ったものになったとのことだ。
-
もはやこれは哲学書。
-
面白いとても
-
傑作。
-
良質な漫画、しかも10巻と短くまとまっている。
-
道端で人とすれ違うのが怖くなった
-
ebookjapanの無料キャンペーンで入手。
-
私が現在、全巻揃えて持っている唯一の漫画がなぜかこれです。