サタニック・スイート (アフタヌーンKC)

  • 講談社
3.83
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063878158

作品紹介・あらすじ

ヤマシタトモコ短編集。初期未発表作3作を含む計6作を収録。
様々な現実と人間を鋭く切り取った、鮮烈かつ繊細な作品集。
収録作品:「edge of her」「イナズマ」「サタニック・スイート」「ねこぜの夜明け前」「ビューティフルムービー」「MUD」

感想・レビュー・書評

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  • 日常から非日常まで、様々な要素の作品詰め合わせの短編集。振れ幅は大きいけれど、それぞれに面白くて引き込まれました。捨てられるかもだった過去原稿たちだったとは…捨てられなくてよかった!

  • 短編の名手ですね……。個人的には最後のMudって作品が好きですがオチのあの子のあの台詞とか表情は素なのかそれとも演技なのか……とか考えて怖くなる。恋愛のこととか良く分かんないまま生きてきたけど、「順序」ってホントに大事だなということはひしひしと痛感する。あとヤマシタトモコさんって借金取りに何か因縁でもあるのかしらん……?

  • バターから入ってずっとヤマシタトモコさんの作品大好きです。あいかわらずハズレがない。
    個人的にビューティフルムービーのシチュエーションは好きです。絶対にないでしょうが、あれの続きが読みたい(*´∀`*)ヤマシタトモコさんならきっと面白い展開にもっていってくれそうな気がします。

  • 初期作品らしいけどこの頃から線が綺麗。

    「MUD」が好きだなぁ。こーゆー女子はすんなり国公立受かる。間違いない。

  • かなり面白かった!

    • とうかさん
      面白かったね!!
      面白かったね!!
      2013/06/09
    • 睡さん
      うんうん!今度語ろう〜!
      うんうん!今度語ろう〜!
      2013/09/24
  • 今更登録シリーズ
    サタニック・スイーツとMUDの最後のページ

  • 映画の話と受験生の話が好き。

    映画のように美しいその一瞬で
    すべてが終わって欲しかった
    どんなにそう思うことが多いだろう。きっと映画みたいなことが起こったって、美しい一瞬のあとに現実が続くにちがいないのだ。なんて残酷なのだろう。でも映画は夢をくれるけど、続くものにも救いとか続きはあるわけなのだね…とか思う。終わってくれたらよかった…と思いながら現実をかみしめるとき、この言葉が心に寄り添ってくれる気がする。

    女子高生?の話は、ああいうキレッぷりも、ああいうキレッぷりを発揮できるような人間関係も、いいなと思います。自分の気持ちに気づくときの人ってなにか言いようのない魅力というか、胸に迫るものがある。好きよ先生、嫌いにならないで、って言う辺りの。
    心情で背景とか物が壊れる描写にすごく共感を覚える。

  • すばらしい! ヤマシタトモコさん作品に一貫して存在している萌と切れ味とがビリビリに溢れている作品。短編集。

    以下、各話ごとの感想。
    ストーリーが素晴らしいのは前提なのでそれについては基本、省略。

    《edge of her》
    主人公が凄まじく可愛らしく、美しい。
    不安定さ、大人でも子どもでもない境界の、
    あの意味の分からない程の空気感にあふれていてステキ。
    ラストから2ページ目中央の「まぶしい」カットが
    ともかくステキ。惚れる。

    《イナズマ》
    「バカな主人公」の少年がとても可愛い。サンダルのカットが好き。
    彼女の男前さも好き。
    「横谷ばかなんです そこが好きなの」が可愛いすぎる。
    愛のこもった作品でした。

    《サタニック・スイート》
    表題作。切れ味絶品の、骨太でほかほかしたお話。
    主人公の子が借金取りの皆様に愛されすぎていて、
    もちろん彼らはシビアでもあるのだけれど、
    見ていて本当に嬉しい気持ちになった。
    あと事務所受付? の毒舌女性が大好き。
    彦間さんがイケメン。超絶イケメン。(個人的には)
    鳥平さんはキュート。
    モップで飛んだ魔女の映画は見たことが会ったけれど、
    「エモノ」の木刀をちょっとお借りして飛ぶ魔法使いは新鮮だった。
    最後の1ページの「スッキリ☆」感は快感。

    《ねこぜの夜明け前》
    めばるっちがともかく愛おしい。
    ぎょろぎょろしてて、おどろおどろしくても可愛い。
    第一、山頭火のラーメンと王将の餃子が好きなヤツに悪いヤツはいねぇ!
    梢ちゃんのおでこと、梢ちゃんのパパがステキ。
    ラストの「べーっ!」もほのぼのしていてよい・v・

    《ビューティフルムービー》
    しっとりと不思議な後味の作品だった。
    くそ女のせいでちょっと弱気な彼氏とダメになった、
    のだと思うのだけれど、
    くそ女ちゃんががくそすぎたせいで
    弱気彼氏もくそ男だったことがわかり、
    くそ女がくそすぎて可愛く見えて来てしまう、という。。。
    冴えない職業不明の青年はあまり冴えないままで
    わーお、と思った。

    《MUD》
    恐ろしいのだか恐ろしくないのだかを述べるのは難しい。
    けれど、実は一番の中毒性を持った作品かもしれない。
    『ドントクライ、ガール』を彷彿とさせる
    爆弾のような心臓の抉られ方がベタに幸せすぎてステキ。
    主人公の少女が可憐。
    相手の男性のドMな変態ぶりも、変態だった。
    2人が2人とも可愛くて
    とても満足な作品だった。

  • 時間の振り幅ある短編集。けど、終始一貫のヤマシタ節。好きなんだ…。このアイスピックで寸分の狂いなく心臓めがけて躊躇いなく刺すような刺されるようなヤマシタ節…大好きなんだ…!
    私は刺したいよりも刺されたい人なので、根っからの読者ですね。感動と衝撃を受けたい派。

  • ヤマシタトモコの短編6作。
    最初の4作は伝えたい事とかテーマとか
    作品のまとまりに執着しすぎてて広がりが無い。

    はい、それ伏線ね。
    はい、ここ泣くとこね。
    あ、落ちましたね、はい。

    という感じ。

    あーあれも喋らせとかないと
    あーこれも描いとかないと
    って感じがヒシヒシと伝わり
    なんとも説明的になってしまっている。

    が、後半2作はそういった「物語性」への執着を感じなかった。

    抽象的な表現や繰り返す言い回しなどの演出が効いて
    気怠く日常を捉えながらも不器用に自分と向き合う
    登場人物の機微やその世界の空気を感じる事ができた。
    読後感にも余韻があって素敵。



    野球、妖怪、魔法、SM…
    様々なテーマの作品が収録されてるけれど、前述したような
    「気怠さ/諦めの中にある、何か少しあたたかなもの」
    をどの作品からも感じる。
    それを引き出すのはやはり起承転結の「物語性」ではなく
    何でも無い文脈を切り取ったトコロにある感情を
    どれだけ垂れ流せるか、だと思う。
    だからこの人が輝くのはこっちの描き方。絶対。


    それにしても


    「なんてね」
    「なんつって」

    の破壊力が凄まじい。

  • 最後のが良かった!
    やっぱりパワフルになってるね。
    1番最近の作品なだけあるわ。
    あんなきわどい話を面白く読めるとは思わなかった!
    私もグワグワ、ドカーンッ!!したいwww

  • 来たね。マジックリアリズム来たね。

  • ヤマシタトモコさんなら全て読みたい、というファンには良い一冊だと思う。

    ただ、1冊の本としては、この評価。
    大好きな作家さんなので、作家さんに対しては感謝の気持ちのみ。
    出版社に対して、いろいろ疑問を感じます。

    内容は・・・

    「ビューティフルムービー」
    「MUD」

    この2作が素敵でした!

    「MUD」の主人公の不安定さが共感でき、表現方法も素敵すぎでした!恋に落ちる瞬間の描写、です!
    やはり、大好きな作家さん☆

  • ヤマシタトモコさんの作品『サタニック・スイート(2012)』を読んでみた。 ずっと、どのヤマシタトモコさんの作品を読もうか迷ってたところにこの『サタニック・スイート』にした!! お気に入りは・・・ タイトルの”サタニック・スイート”と”ねこぜの夜明け前”がGood!!

  • 投稿作を含む初期中心の短編集。大学生の頃に描いたという作品は、確かに絵の描き方とかコマの割り方とか稚拙だけど、既にそれなりに味がある。掲載されなかったけど担当が初めてついた、という作品は他の雑誌なら掲載されていたレベル。私が編集者ならきっと載せてた。しかしそうか、この人の作品、最初BL系の雑誌で知ったから、人気が出てからアフタヌーンに移ったのかと思っていたけど、実はずっとアフタヌーンに投稿してボツボツ描いていたのかー。それにしても、話の内容があちこち振れていて、試行錯誤をしていたのが良く分るのが面白い。まさか妖怪の話まで描いていたとはね。(この妖怪の話は好き♪)

  • 2012-3-27

  • 短編集 初期作が多く収録されていますが、私が好きなのは『ビューティフルムービー』、『MUD』に登場する女の子が可愛かった。制服に黒タイツは良い

  •  「MUD」が一番好き。恋に落ちる様のなんとショッキングなことか。そしてドエム塾講師の可愛さたるや。

  • ヤマシタ・トモコさんの、未発表やら本としてまとまらなかった短編の集まり。
    運命の女の子につながるようなサタニックスイートとか、さんかく窓につながるような、ねこぜが好き。やっぱ超自然とか「見えちゃう人」好き。大好き。
    ビューティフルムービー超好き。

  • どの作品も素晴らしくていろんなヤマシタワールド全開です。その中で一番「MUD」がすごーくご本人も楽しんで描かれたんだろうなぁ、と伝わってくるお話です。イメージBGMのFAKE ITがぴったりすぎて、とにかく溢れ出る言葉やテンポのセンスに圧倒されラストでやられた!!という感じです。可愛すぎます。ああいう終わり方って素敵です。

  • 帯もなく、何の情報もなく買ったのですが、投稿作〜初期中心ということで、最近ヤマシタさんの作品を読み始めた私としてはなんだか若くて新鮮でした。

    MUDのラストが大好きで何度も読み返してるので結局最近の感じが好きなのかもしれないですけど。これ必要?っていうレベルのグロさに探り探り読んでいたけど、最後に持って行かれた。これでこの一冊が終わるというのも、実に良いなと思います。

    最初の二作はあまりピンとこなかったけれど
    タイトルになっているサタニック・スイートは面白く、未発表で終わらせないでくれてありがとうございました。彦間さんはご本人も書かれている通りものすごくヤマシタさんの萌え感があるキャラで、とってもかわいい。リメイク、お蔵入りしてしまったとのことですが、読んでみたいです。モーサム・スティングはこれに近いと言えば近いか。

  • 昔の投稿作ということで、コマ割りの感じが違っていて、もう少し大きなグッとくるコマがあったらいいのに…とは思いましたが、話は良かったです。

  • ヤマシタトモコ作品には、相性があって、いいものとダメなものがある。僕の場合、短編はあんまり相性が良くなくて、だから、これも、それほど、だった。(13/4/13)

  • ヤマシタトモコの短編集大好き!個人的にはねこぜの夜明け前が良かったな〜でもMUDもこの先忘れられない漫画になりそう。(良い意味で)

  • 心臓をつかまれるような
    一言一言に惚れ惚れします。

  • 全部好きだけど、一番初めと一番最後のが面白かった。最後のは中二的表現が特に好き。

  • 「未発表でしかも投稿作」、…言われなきゃわかんないわ。
    『親が最低な人種で、借金背負って夜逃げして、未成年の娘が年上異性に居候』のシチェーションは、作者の萌えポイントとか、トラウマとか、ライフワークとか、よくわからんがそういうのなんでしょうか?
    エログロ、ホラーにある程度耐えられる方だけど、買おうかどうかチラ見した時にそれっぽい絵を見て、結局買って、念のため夜中を避けて読んだが、大丈夫だった。良かった。

  • すごい短編集。
    読んでるあいだずーっと鳥肌でした(でもきっと万人に受けるモノではないんだろうな)   

    めばるの話と魔法使いの話が好きでした。 

  • さいごに収録されてるMUDという話が良かった。他の話は覚えてないけどとにかくMUDが好みすぎた。

  • 初期作品集。どれもヤマシタ節がきいててとてもよかった。昔の作品はコマがちいさくて字が多かったんだね。

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著者プロフィール

1981年5月9日生まれ。 2005年のデビュー後、すぐに「ねこぜの夜明け前」で講談社「アフタヌーン」主催の四季賞、夏・四季賞を受賞。 19年には「違国日記」がマンガ大賞4位に入賞する。主な作品に『BUTTER !!! 』『ひばりの朝』『さんかく窓の外側は夜』(本書原作コミック)『花井沢町公民館便り』などがあり、幅広い層の支持を得ている。

「2020年 『さんかく窓の外側は夜  映画版ノベライズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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