- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065134122
感想・レビュー・書評
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裏社会の詐欺師軍団の話。つかみはとってもよかったのだけれど、ただ事件の被害者の話を繰り返すだけになってしまって惜しい。まあ、それだけ闇の住人は一筋縄ではいかないのだということだけれど。警察ってなぜ真剣にやらないのかねえ。そこにも何かわけがあるんじゃありませんかねえ。
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とても興味深い闇の世界のお話だった。
なかなか警察が逮捕できない、逮捕しても起訴されない、実刑を受けても割と短い期間で出てくる、といったところが、同じような事件がなくならない原因になっているのだろう。
詐欺師って何を考えてるんだろう。大金をだまし取ったら、その大金で幸せになれそうなものなのに、幸せでもなさそうな感じがする。もっと後ろにいる存在に吸い取られているのか。
それだけの詐欺ができるなら、全うな仕事でも成功しそうなものだろうに。ビョーキみたいなものか。騙される方はたまったものではない。 -
2019/05/05
こんなに起訴されないのか。
どうやって防げばいいんだろうか -
土地取引の実情は承知していないが、なりすましはまだしも、印鑑証明書の偽造や何でもありの印象を持った。取材力が凄い。
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積水ハウスが55億円もの大金をだまし取られた事件で一躍有名になった「地面師」にフォーカスした本。今も昔も不動産を使った詐欺は盛んで、景気の浮沈とも同調しているような気がします。一定規模の不動産取引では、不動産ブローカー・中小仲介業者・開発を手掛ける大手不動産企業など、多数の登場人物がいて、どこかになりすまし犯を仕立てた地面師が紛れ込むのが地面師事件なのだそうです。実際の不動産の権利者ではない地面師から買った業者が馬鹿を見るという壮大なババ抜きみたいなものなのです。
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全く知らない闇社会の勉強になりました。
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55億円を積水ハウスからだまし取ったことで一気に知られるようになった地面師だが、そこでも名前が出てきた容疑者たちを実名で紹介し、過去の事件の手口を具体的に描写している。
事件になっても証拠が不十分なのか、彼らは娑婆で生活している。今回の事件で逮捕されたものも多いが、まだ被疑者である。そこを実名で書くのは、この筆者ならではである。
まさに現在進行形のノンフィクションである。
本書を読んで、被害者は気の毒というか狙われたら大変だと思うが、どうしたら防げるのかとか撲滅できないのかという誰もが思う疑問には答えていない。なぜなら、まだ実態が解明されていないからだと思う。
ここの登場人物からは、まだまだ目を離せない。 -
2017年、住宅大手である積水ハウスが東京五反田の老舗旅館跡地の取得をめぐって55億円近い詐欺被害に遭いました。この事件で地主になりすまし、犯行を実行したグループが土地取引を専門とする「地面師」と呼ばれる詐欺師集団です。
土地取引をめぐる詐欺はこの事件よりも以前から多発していたのですが、一流大企業の積水ハウスが被害者になったことで注目を集めました。
本書は積水ハウスの事件以外にもアパホテルが被害に遭ったケースや、その他いくつかの地面師詐欺事件の経緯を追って、その手口や事件の背景を紹介しています。
経営に行き詰まっている弁護士や司法書士までをグループに取り込んだシステマティックな分業による犯行は、もはや素人では見破るのは不可能なのではないかと思わされます。実印の印影をスキャナーで読み取り3Dプリンターで実印を偽造する、偽の自動車免許証で実印の印鑑登録を取得するなど、偽造の手口はどんどん進化しているようです。さらに警察に逮捕されても、起訴を逃れられるような布石まで打つという周到な準備を怠らない手口には、悪事ながら感心さえしてしまいました。
土地を所有している人にとっては、とても他人事とは思えない内容でした。