日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く (講談社+α新書)

  • 講談社
3.55
  • (11)
  • (57)
  • (50)
  • (6)
  • (2)
本棚登録 : 480
感想 : 53
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065160794

作品紹介・あらすじ

破綻間近の日本の年金、金正恩のスキーリゾート、米国のファーウェイ排除……。
変化の本質を正確に読み解く者だけが成功する!


つねに人の先を読み、目先の動きにとらわれずに決断し、偉大な成功を遂げてきた世界的投資家、ジム・ロジャーズ。彼の目から見れば、日本にはあきらかに大きな危機が訪れている。それは根本的で長期的な危機、すなわち人口減少と財政破綻だ。放置すれば破滅的未来しか待ち受けない重大な危機であるにもかかわらず、日本人はいまのところ自分たちの中で縮こまって手を打たず、呆然としているようにしか見えない。まるでそんな危機など架空のストーリーであるかのように。中国や朝鮮半島で起きている劇的な変化から目をふさごうとしているかのように。

その独自の歴史観と成功哲学から、著者はアメリカや朝鮮半島、ロシアの未来について他とは異なる見解を提示して話題を集めている。日本でもいま最も注目を浴びる論者だ。現在の新しい世界情勢の中で、日本にどんな危機が訪れているのか、日本人はどうすればその危機を打ち破れるのか、いかなる視点を持てば新しい未来を築くことが可能になるのか、より良い未来を実現するための具体的な方策は何か、そしてこの時代にいま何をすれば私たちは人生で成功するのか。日本人なら誰もが知りたいことを、ポジションや通説に左右されない、一片の曇りもない視点から直言する。

政府はけっして国民のためを考えて政策を立案しているわけではない。あなたのお金は官邸や財務省よりもあなた本人のほうがずっとその使途をあやまらない。権力、常識、他人の言うことに耳を傾けるのではなく、みずから観察し、未来を見抜く目を持つことが、あなたの仕事と生命、子どもを守る。著者がみずから生まれ故郷から脱出して新天地で成功を手に入れたのと同じものを、本書を読めば手中にできる。その知恵と勇気を授かる話題書が、ついにここに誕生した。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読もうと思った理由
    世界的な投資家である著者が俯瞰的な視点で日本へどのような警告を発しているかまた打開策は何があるか知りたいと思った

    気づき
    ・破綻は気づかないうちにゆっくりと訪れる
    ・もし自分がいま10歳の日本人ならば、自分自身にAKー
     47を購入するかこの国を去るだろう
    ・男性が家事や育児に関わらなければ女性が思い描くラ
     イフスタイルをあきらめざるをえなくなる
    ・自信をつけ強くなった女性たちが日本の政治や社会構
     造を抜本的に変える原動力になることを期待する
    ・移民をいらないと言い始めたら国家は衰退する
    ・大学は限られた日本人を奪い合うのではなく、留学生
     を受け入れるべき
    ・日本の中ではなく海外に目をむけて留学や転職を考え
     てみてもよい。選択肢は多く持っておいたほうがよい
    ・日本企業は昔ながらの高品質を武器にせよ
    ・本来、日本人にはホスピタリーの精神や機転が備わっ
     ているため、マニュアルがなくとも一流の高品質なサ
     ービスを提供することは可能だ
    ・アジアから押し寄せる観光客に勝機を見いだせ
    ・誰でも歴史を知ればすべてのことがかつって起きてい
     たという事実がわかるはずだ
    ・例えばトヨタ車・中華料理・マクドナルドのハンバー 
     ガーなどは一部の人々にとって食傷気味になっており
     もっと自分たちにわかりやすく制御しやすいアイデン
     テイテイを求めている。それは言語だったり民族だっ
     たりする。ここに争いの火種がある
    ・自分の能力を過信するな
    ・自分がよくわかっているものに投資しろ
    ・なんのために稼ぐのか忘れるな
    ・手間を省くことはできない。たくさんリサーチして思
     考し、研究する。その会社の人たちは賢いのか、誠実
     なのか、競争は激しいのか、多額の負債はないか


    留学生・ダイバーシテイは必要と思うが移民の受け入れについては難しい問題があると思う。女性視点での社会変革、海外で出て行ってグローバルな視点を学ぶも必要と思う。投資に対する考え方・取り組み方はその通りと思い改めて再認識させられた。

  • この本を読むと途中で日本を抜け出したくなる。
    ジム・ロジャーズは今は日本への投資はできないと嘆く。もう全て日本株のポジションから手を引いた。
    借金まみれて国債と札を増刷。やがて円の価値は落ち、日本の魅力はなくなっていく。
    オリンピック後の危うさも警鐘の一つ。
    古い政治体質から抜け出せず、例えば中国のイノベーションには全くついていけない。
    今もし子供に第二外国語を学ばせるなら絶対に中国語だと確信して自分の娘にも中国語を学ばせるためにシンガポールに移住してしまった。
    投資術では「お金持ちになるのに必要なのは情熱だ!」と言い切る。「小さな変化に気づいたならその変化の背景を探ってみる。それがやがて大きなトレンドになるかもしれない。」

  • 投資家の観点からすると、日本はこう見えるのだろうなと、あらためて思い知らされた一冊。少子高齢化で人口減、内向きで外国との付き合いが下手、国の借金が雪だるま式に増える一方。なので、今後の成長は困難で、むしろ急速な衰退も予想される。。
    本来なら、日本の内部からこういう意見がもっと出てきて、喧々諤々と建設的な議論につながっていくのが望ましいのだけど。

  • 世界三大投資家の一人、ジム・ロジャーズの投資哲学と今後の展望をまとめた一冊。日本やアメリカに対して悲観的で、中国や朝鮮半島に大きな期待を持つジム氏のロジックが展開されていく。前作『お金の流れで読む日本と世界の未来: 世界的投資家は予見する』とほぼ同じ内容だったので正直肩透かしを食らった感は否めない。とはいえ、この2冊を通して読んで学んだことは、安く買って高く売る、という極めてシンプルかつ王道とも言える投資スタイルの重要性である。狼狽売りで下落した時こそチャンスだと思えるようになったかもしれない。

  • 【日本への警告】

    妹を見送りに行った際、父からもらった本。

    こういう本はあまり読まないから、新鮮な気持ちで読めました(^^)

    本書は世界的投資家のジム・ロジャーズが、日本の問題点と解決策、さらに米中朝鮮半島との関係、最後に投資に関して書いた本です。

    日本の居心地の良さから、海外に行くことがかなり減ってきていましたが、
    読書を通じてもう一度積極的に海外に足を運ぶことにしました。

    有難いことに、仕事でアジアに今年は4回ほど行く機会もありますし、子供が飛行機に乗れるタイミングで家族でも行こう。

    僕自身が幼い時から南米を中心に海外に行き、世の中にはいろんな人がいて、良さがあることを体感できたように、子供にも同じ経験は積ませたいな。

    日本の課題も、改めて人口減少の影響の大きさを感じました。
    自分の子供の未来は明るくありたい、そのために何ができるのか、リスクヘッジとして何をしようかと読みながら考えたね。

    出生率あがるよう、育児サービスに対して出来ること取り組みたいな。

    「子は宝」という言葉に響いた。間違いない。

    最後に、
    ・情熱に耳を傾ける。
    ・サラリーを気にしない。
    ・お金は自由。自分が望む時に望むことができるようにするためのもの。

    情熱に気づけるよう、改めて心に寄り添おうと思ったお昼どき。

    #読書
    #読書記録
    #あお読書
    #2019年
    #10月
    #35冊目
    #日本への警告
    #ジムロジャーズ
    #投資家

  • ところどころ、ほんと?と思うこともあったが、中国の何に投資するか、考えないといけないのかなという気にはなった。しかし、得に生きるのも必要かもしれないが、国、自分のまわりの環境を愛しく思う気持ちは大事だと思う。得なように得なようにと流れていって、果たして今いる所に愛着を持てるのかな?

  • 将来を予測するには日々の小さな変化に目を向け、時代の変化を見極めること。日本の最大の問題は人口減少・少子高齢化。間違いなく起きる未来は子供たち世代の破滅。彼らは大人たちのツケを払わされる。誰も使わない道路など税金を無駄に使い続ける日本政府。国債はいずれ買われなくなり、金利を引き上げざるを得なくなり、債務残高と利息が膨らみ破綻する。古い人たちは既得権益を守るために自民党を支持し続けるが、アベノミクスの金融緩和で将来日本円の価値は必ず下がる。物価は上がり、高齢者や若者は深刻な苦しみを味わう。

    再読:2022.9.2
    著者からのアドバイス。* 人の言う通りにするな。自分できちんと事実関係を調べて判断しろ。* 故郷に留まるな。海外に目を向けろ。* 結婚を急ぐな。* 自分の能力を過信するな。常に謙虚でいろ。* 情熱を無視するな。自分の好きなことをしろ。* お金のことを気にするな。自分の好きなことをするのは幸せな人生(著者はバイクで世界旅行)* 子供の情熱も尊重せよ。* お金について学ぶことを怠るな。* 何のために稼ぐのかを忘れるな。お金は自由になるためのもの。自分にとって幸福な生き方をするためのもの。

  • 日本の未来。世界の未来。
    投資家として名を馳せるジムロジャーズ。日本の未来を悲観する。確かに生産年齢人口が減少しているにも関わらず、生産性も向上していない国に投資をすることは難しいのかもしれない。
    ただ安易な移民の受け入れは納得できない。
    世界に目を向ければ、中国は覇権国家の道を進み、歴史を見れば必然。
    投資は、いかに些細な変化から未来を先読みするか。お金はあくまでも手段であり、やりたいことのためにお金があるというのは分かっているけど、お金を稼ぐプロセスを楽しむことも大切だなと感じました。

  • 作品日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とマネーの動きを見抜く
    ジム・ロジャーズが日本向けに執筆した本であるけれども、題名の中身は前半だけです。

  • 1つ前の著書と書かれていた内容は大差がなかった。
    1冊目として読んでいたら★4つだった。

    今後はやはりアジアの時代がくるんだなー、再認識。
    残念ながらそこにれ日本は入ってなさそうだけど。

全53件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

■著者略歴
ジム・ロジャーズ(Jim Rogers)
1942年、米国アラバマ州生まれ。イェール大学で歴史学、オックスフォード大学で哲学を修めた後、ウォール街で働く。ジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立し、10年間で4200パーセントという驚異的なリターンを上げる。37歳で引退した後、コロンビア大学で金融論を指導する傍ら、テレビやラジオのコメンテーターとして活躍。2007年よりシンガポール在住。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び世界三大投資家と称される。 主な著書に『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界大発見』(日経ビジネス人文庫)、『危機の時代』(日経BP)、『ジム・ロジャーズ 大予測』(東洋経済新報社)『大転換の時代』(プレジデント社)がある。

「2023年 『捨てられる日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジム・ロジャーズの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×