日本料理文化史 懐石を中心に (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065201589

作品紹介・あらすじ

茶道の美と精進の思想―和の食、かくして極まれり。

「懐石」と「会席」は何が違うのか。
利休の「一汁二菜」「一汁三菜」はなぜ正統となったのか。
「乾杯」の日本的起源とは。

茶道から生まれた様式がいかにして日本料理の伝統を形づくったのかを、資料から丹念に考察する。
和の食、その精髄たる懐石料理の誕生から完成、そして後世への継承という歴史の中に、
日本文化のエッセンスを見いだす類稀なる論考。

【本書より】
何故、懐石という新しい料理の様式が生まれたのか。その歴史的前提を明らかにしなければならない。料理に限らず、文化は一つの様式に固定してしまうと、それを内部から突き破る革新が起こって、また新しい創造的な歩みがはじまる。いわば本膳料理の行き詰まりを打破する革新であったと、さきに懐石を位置づけたのだが、では、本膳料理とは何か―

【本書の内容】
唐菓子と柏餅―序にかえて
第一部 懐石誕生
 懐石の誕生
 近世公家の懐石
 千家茶会記にみる懐石
 茶書にみる懐石の心得
第二部 懐石以前
 大饗料理
 本膳料理
 精進料理
第三部 料理文化の背景
 中世の食文化点描―大工・荘園・都市
 日本の食事文化における外来の食

感想・レビュー・書評

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  • NDC分類 383.81

    NHKのラジオでこのテーマの放送が数回にわたりあったようだ。聞き逃しサービス期間を過ぎてしまったので、図書館で本を借りた。しかし、引用が多く少々読みづらかった。
    ラジオ講座も書籍が出ているというので、そちらを改めて読んでみたい。

    和食という文化 (NHKシリーズ NHKこころをよむ)紙・電子ともに発売されている。

  • 熊倉さんの熱が伝わってくる本。中世の食の風景が活き活きと蘇る。

  • 今の茶懐石のできてきた経緯を負うところが前半、中世までが後半。追いかけるのに、献立記で出てくる時期を見る手法がへえ、という感じだ。相手が酒か飯かが根本的区分というのが面白かった。どっちか、なのね。

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著者プロフィール

林原美術館館長、国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授

「2009年 『茶の湯といけばなの歴史 日本の生活文化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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