緋色の囁き 〈新装改訂版〉 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065201640

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃一度読んでリタイアした本を再チャレンジ。

    とにかくひたすら赤、紅、緋。
    グロテスクな表現に定評のある(?)綾辻行人さんの本領が存分に味わえました。
    ホラーでもありグロテスクでもありミステリーでもある。約10年ぶりに読み直しましたが、やっぱり割と体力使うんだなぁとw

  • 多分再読。
    綾辻行人は館シリーズが超好きなんだけど、この作品は犯人探しの楽しさがありながらも殺人鬼シリーズみたいなグロテスクさや生々しさもあるシリーズだよね。
    文字だけで血の鉄っぽい匂いを思い出す。

    一方で、これはただの個人的な所感だけど、
    思春期の少女というものに対する少し過剰な純粋さや神聖さを感じた。
    直前に恩田陸の理瀬シリーズを読んでたからかしら。
    少女たちの無垢さや臆病さ、浅はかさがもどかしいと思った。
    彼女たちにとっての生理の存在感が大袈裟すぎたりね。

    まぁそりゃ作者にとったら経験したことのないものだし、ご年齢やもちろん性別を考えたら無理のないことなんだけど。
    「面白い」だけじゃ読めなかったのは、多分私の機嫌とメンタルによるものだろうな〜〜

    同シリーズの続きももちろん読みます。

  • ホラー・ミステリー!舞台の雰囲気が美しい。解説にある通り、リアリズムより美学を大切にしている感じがします。少女たちがどんどん狂気じみていくのが、ゾッとしました。

    殺される瞬間の様子が丁寧に書かれていてなかなかホラー味が強いです。でも全体的に気品があって美しい。話のテンポもよく、あっという間に読んでしまいました。さすが綾辻先生。

  • 館シリーズを読破してからの囁きシリーズ

    お嬢様たちのバトルかと思いきや、過去の出来事も入り乱れ、事件が起こっていく
    背筋が凍るようなゾワゾワ感の強い作品でした。次も楽しみ

  • ホラーシリーズの第1作らしい。
    ホラー作品は好みじゃないけど、ドキドキしながら読んでしまった。犯人はすぐ分かっちゃうし、事件の解明には甘さもある。でも確かに美学があるよね。
    ただ時代のせいかな、このヒロインにはイライラさせられるばかりだ。

  • 怖かった……
    クラスメイトみんな頭イカれ狂ってて気持ち悪い。集団心理って怖いな…
    綾さま断トツで気持ち悪い…ファザコンの域も超えてるし魔女狩りしようとか言い出すのもイカれてる。
    加代も危険人物の異常者過ぎて怖かった。それにいくら世間体の為に宗像家に加代戻せないったって、記憶なくなって別人になったとしてもあんなイカれた狂人を野に放たないで欲しいわ…
    血が引き金になってる狂気的な描写や犯行シーンもすごい怖かった。
    最後あれ冴子も母親と同じ路を辿るってことかな…蛙の子は蛙…そんなホラゲあったなぁ

    館シリーズとだいぶ違って、事件が起きて探偵役がいてって感じではなくホラー寄り。
    怖かったけど先が気になって1日で読んじゃった。

  • 女学生の寮で起きる連続殺人、ワクワクするわ~。ってなんか変質者みたいだけど(^-^;。綾辻さんらしいなんかドロッとした暗さ満載です。

  • テンポの良さはさすが。綾辻行人さんのホラー好きが随所で感じられる作品。
    暗黒館の殺人のような伏線の張り方、人形館の殺人のようなどんよりとした暗さ、Anotherのようなホラー感。面白かったが、綾辻さんが好きな故なのか、結末が読めてしまったのが少し残念。

  • 閉鎖的で厳格なお嬢様学校、聖真女学園。
    学校、教師、生徒、すべてが不穏な空気。
    同調圧力、裁くものと裁かれるもの。
    集団心理、暴走と恐怖、ヒステリック。
    ドキドキハラハラ、息苦しい展開。

  • 館シリーズを読み終え、次に手に取ったのは囁きシリーズ。

    一見すると、外界と隔離された女子高で起きるミステリーもの。しかし読み進めると、どちらかというとホラーの要素が強い。トリックに主眼を置くのではなく、その動機、犯人は誰でもなぜこういった出来事が起きるのか、それを主人公の冴子の目を通して語ることで、不気味さを増幅させている。館シリーズのようなミステリーものではなく、Anotherのようなホラー系の作品だった。

    それにしても、散々、犯人じゃないかな、と思っていた綾さまがこうもあっさり、殺されてしまうとは。彼女も彼女で狂っていたけど、たしかに動機がないし、冴子?か犯人?の回想とは繋がりがない。

    それはそうとて、不気味な舞台をよく描けたと思う、面白かった。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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