押井守のニッポン人って誰だ!?

制作 : 押井 守 
  • 東京ニュース通信社
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本棚登録 : 72
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065214701

作品紹介・あらすじ

新型コロナを巡る対応には、“日本人の日本人っぽさ”がよく表れている。
それは、日本人の長所でもあり、弱点でもあり、ゆえに日本人の本質といえるのではないか――。

「コメ」「コトバ」「仏教」「ペリー」「マッカーサー」、そして「新型コロナ騒動」……。
歴史の潮流のなかから、日本人がどのように生き、そしてどこへ向かおうとしているのかを鬼才監督・押井守が独自の視点で語り尽くした、自由で過激でオモシロすぎる<日本人論>。


「日本」なのか「ニッポン」なのか、どっちなんだろう……いえ、どっちが正しいとかそういう問題でなく、「日本」と書くことと「ニッポン」と口にすることの間には、いったいどんな気分の違いがあるのだろうか、とも考えます。そのときの気分に合わせて「日本」とも「ニッポン」とも使い分ける、そういう日本人てのは何なのさ、とも考えます。(中略)あくまでお気楽な読み物として「日本および日本人」について語る本を目指してみました。そういう意味では、「日本および日本人」についての本格的な思索の入門篇の、そのまた入門篇として読んでいただければ幸いです。 ――まえがきより

カバーイラスト/湯浅政明

感想・レビュー・書評

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  • 第1章 コメ食べて鉄を鍛える。
    スパゲティと再構築/ブームとにわか/日本人と永遠の日常

    第2章 ニッポンのコトバ。
    ニッポンとニホン/『攻殻』と神道/日本人とわびさび

    第3章 何もせんほうがええ。
    日本人と仏教/信仰心と宗教心/若者と「水洗トイレの思想」/日本人と自己犠牲

    第4章 ニッポンでだけ有名人。
    日本人とペリー/日本人と歴史観/日本人とリア充

    第5章 戦後日本を作った将軍。
    わたしと戦後/改憲と破棄/ヤン・ウェンリーとラインハルト

    第6章 NOW & FUTURE
    日本人とオリンピック/日本人とコロナ/日本人と「お上」の正体

  • 押井さんはこんな人だったんだと驚いた。もっと陰気で怖く小難しいことを語るイメージがあったから、とっつきやすくわかりやすく面白く読めた。
    左とか右とかなく率直にこれはこう思う、これはこうではないかと話されていて読んでいて気持ちが良かった。
    日本人語りってだいたいネガティヴかポジティブかのどちらかに振れていて、どちらにしろなんだかなぁと思うことが多いのだけど、押井さんはただただ好奇心を持って眺め考えていることを語っているのだと感じた。だからか、日本を上げようが落とそうがとくに感情的に響くものがなかった。
    こういう人がコメンテーターだったらテレビみても良いかもな思った。
    他の本も読んでみたくなった。

  • 2022年11月18日読了。うるさ型の映画監督・押井守が「ニッポン人とは?」について語りまくる対談形式の本。押井氏の論客としての鋭さは映画評などから知っていたが、日本という国とそこで暮らす自身も含めた人についての思考・見識の深さには驚く。「永遠の日常」と日本人の世界観を一言で(自身の作品にも絡めて)説明しきってしまっているのがすごい、確かに日本人の危機管理能力の低さ・ムラ意識が高く物事をなあなあで決めるところ・「想定外」と簡単に言っちゃうところなどは、無意識に「永遠の日常」が続くと考えるその感覚から来るものなのか…。「リア充」であり、日常のわび・さびを堪能できる・何もなくても面白みを発見できる日本人の良さはそこでもあるのだな。日本人が自身の良さを捨てて「欧米化」する必要はないと思うが、自分自身の長所短所は理解しておく必要はあるものだな。

  • 2022/8/29購入

  • 361-O
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  • コロナ禍の2020年3月〜7月に行われた渡辺麻紀さんとの対談をまとめ、2020年10月講談社から刊行。押井さんのニッポン人論。例によってユニークな考えがポンポン出てくる。小松さんの日本沈没に出てくる政界の黒幕の名セリフ「何もせんほうがええ」がニッポン人の拠り所であると説く押井さんが面白い。コロナ禍を考察するところもあり、示唆にとんだユニークな論考が楽しい。渡辺さんと織りなす、ボケとツッコミが絶妙で、うまい編集だなぁと感心しました。

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著者プロフィール

映画監督、作家。1951年、東京都大田区生まれ。
竜の子プロダクション、スタジオぴえろを経てフリーに。主な監督作品に『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)『天使のたまご』(85)『機動警察パトレイバー the Movie』(89)『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)。『イノセンス』(04)がカンヌ国際映画祭、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)がヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。実写映画も多数監督し、著書多数。2016年、ウィンザー・マッケイ賞を受賞。

「2024年 『鈴木敏夫×押井守 対談集 されどわれらが日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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