未来のドリル コロナが見せた日本の弱点 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065238769

作品紹介・あらすじ

累計88万部超『未来の年表』シリーズ第4弾!

少子化はコロナ禍で18年も早まった!
日本の病巣である「社会の老化」を、このような「人口減少ドリル」で易しく学びましょう。


Q・次の空欄に当てはまる数字は?
現在、主な消費世代の●人に1人が高齢者
A.3 B.5 C.7

Q・次の空欄に当てはまる数字は?
2021年のダイヤ改正で、終電時刻が●分繰り上がった路線も
A.37分 B. 87分 C.137分

Q・次の文章の誤字を正してください。
2020年、573件もの介護時業者が消えた

Q・次の文章の誤字を正してください。
日本の労働生産性は、OACD加盟国37ヵ国中26位

Q・次の文章の誤字を正してください。
2030年、AIが進展しても64万人もの終業者不足に

問題文の内容はすべて、コロナ禍があぶり出した真実です。答えと詳しい解説は本文中に!

・・・・・・

コロナ禍からの再興に手間取ることになれば、国家としての衰退の歩みはいよいよ早くなる。国際マーケットどころか国内マーケットをも外国資本に奪われ、多くの日本企業が外国資本の手に渡り、国益を守れなくなることが懸念される。

人命が最優先であることは論を俟たないが、少子高齢社会が受けるダメージのリアルから目を背けることは許されない。

「社会の老化」を放置し続ければ、「未来の年表」は悪化の一途をたどる。経済的困窮どころか、やがて国家の致命傷となる。

われわれは、ただ傍観し嘆いてはいられない。「社会の老化」が進んでいることを前提として対応策を考えるしかない。

まずわれわれができることは、コロナ禍がもたらした変化を正しく理解し、「社会の老化」がそこにどうかかわったのかを知ることだ。そして、次の一手を考えることに尽きる。

――「はじめに」より

感想・レビュー・書評

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  • 『未来の年表』の著者、河合雅司さんが新型コロナの流行翌年に執筆された本。ご存知の通り、新型コロナによって「高齢化」「人口減少」に拍車がかかり、日本社会の老朽化・硬直化が一層進んだわけである。
    空欄穴埋めドリル形式のため、スピードに任せて一気に読むのではなく、ところどころ止まって考えながら読むことができる。各章が短いので、中高生や読書の苦手な方にも向いていると思う。
    恥ずかしながら全然知らない用語が沢山登場した。「フレイル」や「妖精さん」などなど。後半の河合氏による提言(国会議員の若者枠とか、30代以下だけの街とか)はとても興味深い。あれこれと批判する方もいるだろうが、まずチャレンジして参画する人を増やして欲しいと思う。
    「国会議員の若者枠」というフレーズを聞いて、とある若い女性の政治家を思い浮かべた。政策の中身が無いと言われても、所属政党を変えてでも、とにかく国政の舞台に立つ(行動できる立場を得る)ことを貪欲に目指しているのだろう。若いという事実が無条件に、批判ではなく支援の対象でも良いのではないだろうか。

  • 新型コロナを機に人口減少が加速。自分を含め、世間が思ってるより事態は深刻です。今、そしてこれこら自分たちが何をすべきか、何からやればいいのか、重い課題に気づかされました。特に地方に住む自分たちにとっては待ったなしの問題です。

  • コロナで老化 人口源が加速 視点はいいけど分析と提案が上っ面

  • 医療体制の脆弱性には改めて呆れさせられた。dxよりも前に、このようなスキームの改善がまずやるべきことですね。これでは浮かばれないな。

  • 『社会の老化』
    この一言に尽きるとおもう。
    無難な道では、発展もない。
    一つ一つのデータからそのことがよくわかる内容だった。
    著者の解決方法は、ネタバレになるので、本書に委ねたい。

  • 実際は結婚する人は減らないが、出産数は予想の8年前倒しで減少した。ぴえん

    コロナ前からすでに問題は起こっていた。

  • 背ラベル:334-カ-4

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    「この本に興味はある!けど、読む時間はない…」という方は、ぜひそちらにアクセスしてみてください。
    KC>経営企画室>全グループ会社>05.読書会

  • 穴埋めドリル形式でデータから日本の惨憺たる未来を提示してくれる本。
    本職にもある様に国が老いたというのは1945年を誕生とすると頷ける。簡単にいえば多老人少若者という逆ピラミッドの底が折れて日本国が破産という事。出生人口も80万人を割っていくわけで日本全体が限界集落になりそうではある。筆者の提言での若者村は良い考えではあるが為政者且つ高齢にある団塊世代の方々がスンナリ受け入れるかどうか疑問にも思う。

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著者プロフィール

1963年、名古屋市生まれの作家・ジャーナリスト。人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授、産経新聞社客員論説委員のほか、厚労省や人事院など政府の有識者会議委員も務める。中央大学卒業。2014年の「ファイザー医学記事賞」大賞をはじめ受賞多数。主な著書にはベストセラーの『未来の年表』『未来の年表2』『未来の地図帳』『未来のドリル』(いずれも講談社現代新書)のほか、『日本の少子化 百年の迷走』(新潮選書)などがある。


「2022年 『未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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