medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.20
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本棚登録 : 6484
感想 : 512
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065249710

作品紹介・あらすじ

★★★★★
五冠獲得!

★第20回本格ミステリ大賞受賞
★このミステリーがすごい! 1位
★本格ミステリ・ベスト10 1位
★SRの会ミステリベスト10 1位
★2019年ベストブック

さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補!

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒として死者の言葉を伝えることができる。しかしそこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かう。一方、巷では連続殺人鬼が人々を脅かしていた。証拠を残さない殺人鬼を追い詰められるのは、翡翠の力のみ。だが殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた――。

感想・レビュー・書評

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  • 推理作家の香月史朗と霊媒師の城塚翡翠がコンビを組み、霊視と論理を組み合わせ、複数の殺人事件を解決していく連作短編ミステリ。

    本作の話題性、何より私のフォロー&フォロワーであるブク友さんが多く通読されていることもあり、私も便乗して手に取るに至った。

    正直に白状すると初めは偏見しかなく、装丁を好めず、裏表紙の内容紹介にも惹かれず、何度も購入を躊躇った。

    しかしいざ、読み始めると面白いではないか。
    しかも会話形式が多いので文庫の厚みも気にならず、サクサクと読み進めることができた。

    1話1話に起きる事件、霊視によって炙り出される犯人の【誰】をもとに【何故】と【何】が繰り返され、真相が暴かれていく様は実に見事であり楽しかった。


    しかしながら、総括としては不完全感情移入、読後満足値のK点は未達でフィニッシュとなった。

    完全に個人的好みとの不整合だったと言えよう。

    ここで言う個人的好みを掘り下げると、下記3点が等しく満たされた時に至福を感じるように思う。

    ・喜怒哀楽が揺さぶられ感情移入できること。
    ・理論的よりも論理的な思考を働かせること。
    ・一読で納得感かつ充実感が概ね得られること。

    本作品はロジック重視の本格ミステリであり、登場人物のキャラクターも立っていて、文体から表情まで想像ができるほど読みやすく謎解きも楽しめた。

    途中まで、上記3点は満たされつつあった。

    だが最後の最後で、私史上最大と言って良いほどコテコテの論理にボコボコにされ、置いてけぼりを食らう始末。結果上記3つ目が果たされなかった。

    私の力不足は否めないが、論理トリックにもほどがあるというのが私の率直な感想だ。

    とは言え、ミステリランキング5冠と多くの読者に支持されている作品であることに違いはない。
    多くの皆さんのように、心から本作を最後まで楽しめる脳が欲しい。


    いや、いいや、やっぱ要らないや。

    • ⌬夏目 愛佳 (なっちゃん)⌬さん
      ありがとうございますm(_ _)mコメントが途中で切れちゃってるかも……わたしもこの本読んだのですが登録していなかったので後で登録して感想書...
      ありがとうございますm(_ _)mコメントが途中で切れちゃってるかも……わたしもこの本読んだのですが登録していなかったので後で登録して感想書きたいと思います!

      こちらこそよろしくお願いします!
      2021/10/30
    • 越智さん
      akodamさん、コメント欄はじめてお邪魔します。
      こちらのレヴューに激しく同意しましていてもたってもいられず。
      この本、たくさんの方の本棚...
      akodamさん、コメント欄はじめてお邪魔します。
      こちらのレヴューに激しく同意しましていてもたってもいられず。
      この本、たくさんの方の本棚にありますよね。書店にも平積みで、さらにこの表紙のインパクトがでかい。
      でも、このデザインだからこそ購入を躊躇う自分がいる…!(死屍荘の時もそうだった)
      いまだに手に取れないままですが、akodamさんのレヴュー読んでなんかもう込み上げました(ナニガ)
      すいません、お邪魔しました。
      akodamさんのいいねから辿ってたくさんの本に出会えています。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。☺️
      2021/11/14
    • akodamさん
      越智さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      私のレビューに激しく同意いただきありがとうございます!

      そうなのです。表紙のインパ...
      越智さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      私のレビューに激しく同意いただきありがとうございます!

      そうなのです。表紙のインパクトが強すぎて、書店で手に取っては、戻したりを20回ほど繰り返し、周りの方々にチラ見されつつ、最後は勢いで購入した次第です。

      私の感想はレビューの通りですが、越智さんが通読される機会がありましたら、レビュー楽しみにお待ちしております。

      また私も本棚にお邪魔させていただきますね。
      こちらこそ今後ともよろしくお願いします^ ^
      2021/11/14
  • “さこ”さんのこと、読む前ずーっと女性だと思ってました。どの作品も装丁の美少女達が魅惑的だったし(関係ない?)、お名前と相まって。さて、読んでるうちに、どうも男性目線の妄想気味の描写が相次ぎ、あれまあ。
    霊媒師を名乗る美少女、翡翠。推理作家の香月。二人は、次々起こる殺人事件を翡翠の霊視を元に解決していきます。そして、その間にも、若い女性をターゲットにした猟奇的殺人鬼が世間を震撼させています。
    霊視と思われる情報を論理的に変換して香月に事件を解決させます。その流れがとても巧みですね。いろいろ騙されます。最終章でより一層の推理解説が楽しめます。いろんなことと一緒にね。

    うーん、でも、殺人鬼が誰かは早々にわかるし。ミステリとしてとても面白いのだけど、事件を2回解説される感じがちょっとめんどうかな。贅沢言ってごめんなさいました

  • ぶっちぎりの評判、面白いとの声が続出している本作。読んでみてとても驚いた。
    最初は、翡翠と香月のコンビが霊能力という超常的なモノで謎を解いていく形式で進んでいくが、最終章でそれが一気にひっくり返されたところにすごく驚かされた。

    この後はネタバレ
    まさか、香月が犯人で翡翠の霊能力がウソだとは思わなかった。最後の章の香月の正体明かしと香月の本性を現わした場面はとても鳥肌が立った。前3章は霊能力があるという体で騙されている香月が推理を論理的に重ねていくが、最後では論理の力を翡翠が存分に発揮していく。まるで人をあざけるように推理をする彼女だが、香月逮捕後の部屋での描写を見る限りホントに香月に好意を寄せていたとも取れ、とても複雑な感情になった。彼女の本性は冷徹なマジシャンかそれとも孤独な少女か...それは次の『invert』で明らかになるのだろうか...とても楽しみである。

    最後に、この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    城塚翡翠:沢城みゆき
    香月史郎:宮野真守
    千和崎真:倉知玲鳳
    鐘場正和:乃村健次

  • まことさんにご紹介頂き、直ぐにAmazonでポチっと(*^^*)

    あーなるほど、オカルト的なミステリのヤツねー(*^^*)
    などと思いながらも、ミステリは大好きな分野のため、ニマニマしながら読み進める。

    短編4作から構成されるこの作品。

    一編一編が短くて、残念だなぁなんて思っていたら、最後の最後に急展開。

    うっそーん!!
    そりゃね、ミステリ好きですもん。
    色々想像しましたよ。

    こいつか?いやいや、こいつなんじゃないの?って。

    ひゃー、本当楽しかった!びっくり!面白い!

    そして、翡翠ちゃんは可愛い!間違いない!!
    ちょっぴり恋愛小説のような甘酸っぱさも、女子には堪らない。
    いいところ盛り沢山の一冊でした!!
    大満足!(*^^*)

    • まことさん
      bmakiさん。こんばんは!

      お読みいただきありがとうございます。嬉しいです。
      気に入っていただけたようで、ほっとしました(*^^*)。
      ...
      bmakiさん。こんばんは!

      お読みいただきありがとうございます。嬉しいです。
      気に入っていただけたようで、ほっとしました(*^^*)。
      もし、よかったら、続編もあります。マイレビューもありますので、参考になれば、嬉しいです♪
      2021/10/09
    • bmakiさん
      まことさん

      最初は単調だなぁ?
      これ、何でこんなに評価高いのかなぁ??って思っていたんです。

      文章が読みやすいからかなぁ?
      ...
      まことさん

      最初は単調だなぁ?
      これ、何でこんなに評価高いのかなぁ??って思っていたんです。

      文章が読みやすいからかなぁ?
      翡翠ちゃんが可愛いからかなぁ??と。

      後半凄いですね。びっくりしました。
      このパターンは私が読んだ中では初めてですね。◯◯◯が犯人役なのは読んだことがありましたが、、、、

      是非とも続編も読んでみたいと思います。いつもありがとうございます。
      2021/10/09
  • 表紙イラストそのままの美しく謎めいたヒロイン・城塚翡翠。
    推理作家と事件に取り組むことになるが…?

    香月史郎は、推理作家。
    事件解決に尽力してきたキャリアもあります。
    後輩に付き合って、霊媒だという女性の元を訪れる。
    高級マンションの一室で会ったのはまだ若い、神秘的な女性・城塚翡翠。
    作り込まれたシチュエーションで、これが作家の磨き上げた賜物なのか、霊媒師という役割を凝って演じているのか?
    香月同様、こちらもちょっと眉唾になりつつ、だんだん引き込まれていく(笑)

    霊媒として死者の言葉を知っても、証拠にはなりえない。
    香月の論理の力を組み合わせて、いくつかの事件を追っていきます。
    事件は次第に危うい領域へ。
    連続殺人事件が起き、それを追う翡翠に魔の手が迫る?

    ムードある描写と、事件解決物の連作短編として読める面白さと、アッと驚く最終的な顛末。
    こういうことだったんですか。ほほぉ。
    思わず最初から、思い浮かべ直しました☆

  • 霊能者・翡翠と推理作家・香月がタッグを組み、霊媒で先に知り得てしまった結論に対し、改めて論理で真相を究明していく物語です。
    第一話から第三話、最終話へと進んでいくにつれ、捲るページのスピードが速まり、読了後、次の本へと手を伸ばす前に、再読しました。
    著者の紹介を含め、本書の魅力を語っている解説も良かったです。

  • 途中から犯人絶対この人やん、私もミステリ小説読み慣れてきたなー♪と調子にのっていたら、まんまと術中に嵌っただけでした。翡翠の後半のセリフがグサグサと刺さりなんだか恥ずかしかった…


    「人間は自ら謎を解いたり、秘密を見つけたりすると、愚かにもそこにそれ以上の謎や秘密があるとは考えないものなのです。

    わかりやすい謎を提示し、あえて読者に解かせ、それを解決しないまま物語を進めて、まったく違う答えや隠されていた最大の謎を示すのです。」


     

  •  本書の魅力は、(第三話までは)何と言っても霊媒・城塚翡翠でしょう。霊視したり嗅覚を研ぎ澄ましているクールな佇まいと、普段の美貌かつ少し天然で無防備な雰囲気のギャップが魅力的です。
     もう一つは、ミステリーの根幹となる、翡翠の心霊から得られた情報を証拠まで積み上げていく推理作家・香月史郎の論理だと思います。これらが上手く融合し、読み手を引き込む相乗効果をもたらしている気がします。

     しかし、最終話に至って、読み手の印象や予想が根底から覆される真相に驚愕することになります。また、帯に記された「すべてが、伏線。」の意味を知り、その回収のための緻密な構成に感嘆させられます。
     著者のミステリー作家、マジシャンとしての真骨頂なのでしょうか? 人を〝上手に〟欺くことの怖さを思い知らされました。

  • ブク友さんたちの絶賛を見て読みたくなり読破。
    霊✖️推理という、新しい形式のミステリーということで、これもありかな、と読み進めていると思わぬ大ドン返しが。。
    いやー、痛快でした。前半の設定も面白いし、幾らでもシリーズ化できそうで、キャラクターデザインもアニメにでもなりそうなのに。それらを惜しげもなくかなぐり捨てる作者のきっぷの良さ。その思い切りで、一つの名作が生まれた。
    解説でもあったが、同じ手は使えない。折角のプロットを封じ手にしてしまう潔さの果てに、次作ではどの様な驚きを与えてくれるのか、楽しみである。

  • 良い意味で裏切られた作品です(^^)

    最後まで読んで、騙された‼️

    と思いつつ楽しかったですね。

    続きも楽しみ(^-^)

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著者プロフィール

【相沢沙呼(あいざわ・さこ)】
1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。
シリーズ前作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は、第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編 第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング 第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得した。

「2022年 『invert II 覗き窓の死角』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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