宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している (ブルーバックス)

  • 講談社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065262498

作品紹介・あらすじ

宇宙はどうなっているのか? バッファ先生と一緒に「頭の体操」をしながら、宇宙の「隠れた本質」がイメージできるようになれる本!

感想・レビュー・書評

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  • えーん、わからんよぉ〜。
    宇宙を解くための何らかの方程式が載っているページは軒並み飛ばし読みした。
    私は、自慢しちゃいけないけど、中学3年物理問題から高校物理まで、50点以上は取ったことがない(と、思う。もしかしたら40点以上かも)。物理がわからなくても生きていける。私の「直感」は正しかった。今の所。

    でもKazuさんのレビューで、提出された問題が解けなかったことで紐解いた。「宇宙を解く」以前の水準。パズル問題だけ解こうとしたんだけど、その問題に行くまで、もうわからない。最初の方は多分やさしめの問題が載ってるんだと思う。

    パズル4(因みに、1-3は好みが合わなくて飛ばした)
    缶が2つあって、一方には緑のペンキが、もう一方には白のペンキが入っている。缶は同じ大きさで、入っているペンキの量も全く同じだとしよう。ここで緑のペンキを少量すくって、白の缶に入れる。次にその混ざったペンキの缶から同じ量をすくって、緑の缶に戻す。そこで問題。白の缶に入っている緑のペンキの濃度と、緑の缶に入っている白のペンキの濃度、どちらの方が高いか?

    直感は、限りなく薄くなった緑ペンキから更に少し緑ペンキを緑缶に移すのだから、緑ペンキの濃度の方が薄いに決まっている。と告げていたが、回答見ると違っているのである。それでもう一度やり直した。

    私は1/10の緑ペンキを白缶に入れて、10/11の濃度の白ペンキになると考えた。次に0.5/11緑ペンキと0.5/11の白ペンキの量を緑缶に移す。そうすると、白缶の白ペンキ濃度は10/11、緑缶の緑ペンキ濃度は10/11になる!!同じじゃん?どうして?おかしい!論理的に答えを導き出したのに、気持ちが追いつかない。みなさん、納豆じゃない、納得しました?

    この本を「借りた」のは、Kazuさんのレビュー問題(地球問題)を答えようとしたためである。それなのに、Kazuさんの答えと解説を読んでもさっぱりわからなかったためである。では、と152-154p解説を読んでみると‥‥さっぱりわからない(泣)。

    コイントス問題も回答読んでもさっぱりわからない(泣)(パズル32だけは答を見て納得しました。こういうのは全く例外です)。世の中には、これらの問題を解ける人たちが確実に存在しているらしい。おそらく彼らは正しいのだろう。数学で証明されるのだから。私は物理学者の言うことは、素直に聞こうと思う。(原子力委員会の人たちは、ニセ学者なので聞かない)

    ただし、
    社会問題は、専門家よりも素人の「直感」の方が正しい場合が多々起こっていることは想起せざるを得ない。ベトナム戦争当時、国際政治学の権威と、素人作家が討論して、歴史の結果は作家の方に軍配が上がったらしい。
    何故だったのか、長くなるので割愛するが、それが、このブクログで、時々素人の私が政府のすることにイチャモンをつける根拠になっているのである。

    追記 再度考えると、ペンキ問題は間違っていたので、直しました(最初は9.5/10と9.5/10と書いていた)。これは、本の解説ではなくて、私自身の解説なので本の信頼度とは関係ありません。直したけど、合っているか自信がない(泣)。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      kuma0504さん Kazuさん
      面白そう(実は全然判ってません)
      混色する時は、無駄にパレットに出して調整するじゃん←とは限らないけ...
      kuma0504さん Kazuさん
      面白そう(実は全然判ってません)
      混色する時は、無駄にパレットに出して調整するじゃん←とは限らないけど、缶に入れると言う発想が(問題外)
      2023/06/08
    • kuma0504さん
      猫丸さん、判らないですよね、判らないですよね!(←仲間を増やしたい人)

      絵を描くときに缶は使いませんが、塗装工は缶を使うと思うんですよね。...
      猫丸さん、判らないですよね、判らないですよね!(←仲間を増やしたい人)

      絵を描くときに缶は使いませんが、塗装工は缶を使うと思うんですよね。彼らはこの理屈を経験で知っているんだろうな。恥ずかしい‥‥。
      2023/06/08
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      kuma0504さん
      はい判っておりません(キッパリ)
      土曜か日曜に少しチャレンジしようかと、、、

      > 塗装工は缶を使うと
      そう...
      kuma0504さん
      はい判っておりません(キッパリ)
      土曜か日曜に少しチャレンジしようかと、、、

      > 塗装工は缶を使うと
      そう言えば、、、「トム・ソーヤ」の有名なシーンを描いたノーマン・ロックウェルの絵にもペンキ缶が、、、

      2023/06/09
  • ハーバード大学の1年生向けの講義で使っているテキストというので、難しいのだろうと覚悟して手に取ってみた。
    確かに難しいが、いくつかやってみたところ、どの問題も考えることはできる。
    こんなパズルの本が欲しかった。という内容で面白い。なので買った。

    難しいと感じる理由の1つに、問題自体の意味がわからないというのがある。

    例えば、「半減期が1時間の放射性物質がある。3時間経過すると、この放射性物質はどれだけ崩壊するか。元々の全体量に対しての量を答えよ。」
    みたいな問題だと、「半減期」「放射性物質」「崩壊」を知らないと考えようがなく、答えを見ても理解できないだろう。

    本書のパズルは、問われている内容は分かり易く、それをどうやって解こうとしたのかの思考力を試される。

    問題はこんな感じ。

    【パズル28】
    地球の赤道のまわりに、巨大なベルトをきつく巻いたとしよう。
    そのベルトの長さを1m延ばす。
    すると、ベルトは地表からどれだけ浮き上がるか?
    下に紙を通せるか?ネズミがくぐれるか?高層ビルなら?

    答えに数式も出てくるので、数学アレルギーの人には辛いかもしれないが、結果を知るだけでも楽しめる内容だ。

    ちなみに、この問題の答えは、
    ベルトを全方向に一様に持ち上げると、地表から16㎝になり猫でもくぐれる。
    一か所だけ引っ張り上げた場合は、121mにもなり、自由の女神も通せる高さになる。

    もうひとつ、紹介しておこう。

    【パズル32】
    2種類の薬(AとB)をそれぞれ一日1錠ずつ飲んでいるとする。
    薬は見ただけでは区別できない。
    ある日、1錠のAと2錠のBを、うっかり一緒にしてしまった。
    この3錠を捨てずに、正しい用量を守って飲むには、どうすればいいだろうか?

    答えは言いません。
    (二日だと2錠ずつ飲んでいるということは…)
    (一日分は二日分の半分だから…)

    本書と「はまると深い!数学クイズ」で、クイズ・パズル本を2冊常備することになった。
    今年はこれらで脳みそに刺激を与えられそうです。

    • kuma0504さん
      Kazuさん、こんにちは!
      ベルト問題、確かに1.2倍ぐらいにはなったような気がします。けれども、それが100倍以上になるような理屈がわから...
      Kazuさん、こんにちは!
      ベルト問題、確かに1.2倍ぐらいにはなったような気がします。けれども、それが100倍以上になるような理屈がわからない。数式ははなから諦めますが、読んでどう納得させてくれるのか楽しみです♪

      【新問題】、確率的には3/4じゃないですか?私ならば「楽勝だよ」と却ってそういうチャンスをくれる相手の真の意図を疑ったりします。
      でもなんか違うような「第六感」も‥‥。
      コレ絶対ミステリ好きには面白いヤツですね。

      でも図書館でゲットできて、レビューできるのは少なくともあと5週間後ぐらいになりそう。
      2023/04/08
    • Kazuさん
      Kuma0504さん

      【新問題】は、必ず釈放される「必勝法」があります。
      ミステリ好きな人なら簡単に分かっちゃうのかも。

      ちな...
      Kuma0504さん

      【新問題】は、必ず釈放される「必勝法」があります。
      ミステリ好きな人なら簡単に分かっちゃうのかも。

      ちなみに、問題をそのままチャトGPTに問うたら、即座に正解の答えが返ってきました。
      (戦略を説明する文章は少しおかしいのですが、「必勝法」のポイントは押さえていました)
      2023/04/08
    • kuma0504さん
      Kazuさん、こんにちは♪
      おゝチャットGPT !
      なんか聞いたことあるぞ、
      ググると、お、アプリないのか‥‥
      web版のみ?
      うーむ、使え...
      Kazuさん、こんにちは♪
      おゝチャットGPT !
      なんか聞いたことあるぞ、
      ググると、お、アプリないのか‥‥
      web版のみ?
      うーむ、使えんな。
      とりあえず、私は紙で‥‥
      2023/04/08
  • ハーバード大学1年生向けのパズル63題! 楽しく解いて物理学の神髄に迫る|今日のおすすめ|講談社BOOK倶楽部
    https://news.kodansha.co.jp/9508

    宇宙を解くパズル | ブルーバックス | 講談社
    https://gendai.media/list/books/bluebacks/9784065262498

    『宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している』(カムラン・バッファ,大栗 博司,水谷 淳):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000359059

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    手を出したら時間が幾らあっても足りなくなりそう(計算の出来無い猫)

  •  パズル雑誌ニコリのおすすめ本コーナーに載っていたので知った。ハーバード大学の一年生向けに開講されてきた『物理学、数学、パズル』という講座が元になっている本とのことで、まー難しいことは予想できたし実際読んでみても難しすぎてお手上げなんだけど、でもなぜか一応目を通してみたいと思ってしまう魅力がある。
     なにが魅力かといったら、やっぱり宇宙と哲学のロマンですよ。SF好きの心も刺激される。もちろんそんな甘々な覚悟では歯が立たない。理解しようと思うことは早々に諦めて、匂いだけ嗅がせてくださいねという感じでふわーっと読んだのだが、書かれている言葉やフレーズにたまに私のロマンセンサーが反応することがあり、するとそこをきっかけに(著者の想定とはきっと重ならないと思われるような)怪しげな思索の旅が始まったりするのが楽しかった。
     そんなわけなので、正直なところ星がいくつとか評価できるような読み方はしていないのだが、本国アメリカでの出版が二〇二〇年、日本語版が二〇二二年十月とまだまだ新しい本なので、最前線という点でも価値があるのではないだろうか(読んで意味がわかる人にとってはなおさら)。また、パズル(クイズといっても良い)を通して物理学や数学の考え方を知るというアプローチも面白い。パズルも私はほとんど解けなかったけど、子供のころもよく科学クイズ本を読んでいたなあ、なんてことも思い出した。その頃も、解かずに解答ページを読んで楽しんでいた。
     我ながら、何を読んだかわからないくらい飛ばし読みしておいてよくこんな好意的なレビューが書けるものだと、非常に訝しい。数式も多いし、本当にわけわからん本だったのに、なぜか楽しい。

     以下、備忘用に章名とちょこっとメモ。

    ■対称性と保存則
    ・対称性は不変性
    ・連続対称性がひとつあるごとに、それに対応した保存則がひとつ必ず成り立っている(ネーターの定理、1918)
    ■対称性の破れ
    ・「利き手」も対称性の破れだとか。じゃあ日本文化のアシンメトリー主義は???なんつて
    ■単純で抽象的な数学のパワー
    ・問題に課された制約条件だけで解けるとか
    ・グラフで表すと正から負に移動していくから0を必ず通るとか
    ■直観に反する数学
    ・数学者(厳密)物理学者(近似が好き)工学者(現実的)ジョーク
    ■物理的直観
    ・物理的直観は磨ける
    ■直観に反する物理
    ・「量子力学は直観に反する」やっぱり。
    ・その手前の、アインシュタインまではいずれ理解したい…。
    ■双対性
    ・わからん。が、今アツいみたい。

    • akikobbさん
      111108さん
      あ、共感していただけますか?笑
      だって読んでもわからないんですもの…
      111108さん
      あ、共感していただけますか?笑
      だって読んでもわからないんですもの…
      2023/05/02
    • 111108さん
      読んでもわからないけど読みたくなっちゃうんですね。そして何かのフレーズがロマンセンサーに引っかかると怪しげな思索の旅が始まる‥何だかわからな...
      読んでもわからないけど読みたくなっちゃうんですね。そして何かのフレーズがロマンセンサーに引っかかると怪しげな思索の旅が始まる‥何だかわからないけど壮大だわぁ笑
      2023/05/02
    • akikobbさん
      五行以内でまとめるとその通りです。『ソフィの世界』的な…
      五行以内でまとめるとその通りです。『ソフィの世界』的な…
      2023/05/03
  • 宇宙の仕組みを解明する手法のアナロジーとして、パズル問題が提示される。問題は取り組みやすくなるが、解法は簡単には思いつかない。解法は納得できるものと、理解できないものに2分される。
    特に理解できない解法は、説明の丁寧さが欠けることが多く消化不良になる。
    本書では双対性の概念が紹介されている。どこから手を付けていいか皆目わからない、膨大な計算が必要そう、という複雑な問題を、この概念を使うことで単純化した問題に置き換えるアプローチは面白い。まえがきには「スイカの重さの99%が水分だったとします。1日置いたら水分が蒸発して、98%が水分になっていました。スイカ全体はどれだけ軽くなったでしょう?」という問題が書かれていて、巻末にはその答えがあり「全体の重さは半分になった」とあり、その説明がされています。シンプルに考えられることが、ヒラメキに繋がるヒントになるのかもしれない。

  • いかにも単純そうな題名から、とんでもなく難解な内容。分からないなりに読め解けられれば絶対面白い。と感じさせるのはさすがブルーバックス。

  • 一見難しいパズルが、見方を変えることで簡単な問題に置き換えられる様を体験できる。パズルはすぐに覚えられる短いもので、本を閉じて他のことをしながらゆっくり考えることができる。自力で解けた時も楽しいし、より簡単に解ける解答を読むのも楽しい。発想の転換はどれも物理や数学で重宝されるもので、その一端を知れるのもよき。

  • 理論物理学方面のブルーバックス。

    数学と物理学は相互に関係しながら発展してきた。例えば、マックスウェルが電磁気の方程式を統合しようとしたときに、数学的な矛盾を解消するために変位電流を導入した。そこから電磁波(光)の存在が理論的に予言された。そして光速が不変であることを数学的に満足させようとすると相対性理論が生まれた。

    現代の超弦理論では用いられる数学も抽象的で高度なものになっているが、その数学的エッセンスを抽出してパズルとしてわかりやすく楽しく理解しようというのが本書の趣旨。とくに対称性や保存則を用いた鮮やかな解法が魅力的だ。物理の本なのでパズルだけでなく、それがどのように物理と関係しているかの解説も興味深い。

  • 現代物理の最先端概念をパズルを通して、感じてもらおうという著作。

    啓蒙本では、数式が使えない代わりに、喩えが使われることが多いが、本書はそれをパズルで代えようとしている。

    数式的な対称性やネーターの定理など、原理は説明されているが、数学を用いずに説明しているため、しっかり理解できたという感覚は得られないのではないか。

    「学問に王道なし」ということをこの手の本を読む度に実感する。
    本当に10年単位の回り道になるかも知れないが、専門書の学習を積み重ね、その峰に到達したときには計り知れない喜びがある。それなりの本にはそれなりの喜びしか伴わない。

  • 数学と物理学をベースにしたパズル。難しかった。とりあえず双対性という言葉は覚えたぞ。

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著者プロフィール

理論物理学者。1960年イラン生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)を卒業後、1985年にプリンストン大学でPh.D.を取得。1990年からハーバード大学教授。2018年、同大学ホリス数学・自然哲学教授。専門は素粒子論。

「2022年 『宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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