- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065273364
作品紹介・あらすじ
ヤングケアラーをテーマにした『with you』が夏の青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選定。坪田譲治文学賞作家・濱野京子がコロナ禍をテーマにした描き下ろし最新作。
6月。コロナの休校開けの生徒たちを待っていたのでは、「コロナに負けるな!」のメッセージと見事な黒板アート。こんなすごい絵、誰が描いたのか? 美術部2年の立花輝も興味津々。そんななか再開した学校は、今までと何もかも違う。みんなマスクをつけ、ソーシャルディスタンスに気をつける毎日。文化祭も運動会もなくなるらしい。なんとなく味気ない日々を送るうち、輝は新しいクラスメイトの貴理・絵実・堅人らとあるイベントをやることに──。
同じような経験をしたはずの全国の中学生に送る、コロナから「ふつう」をとりもどすための、輝たちがはじめたささやかな抵抗の物語!
感想・レビュー・書評
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これだけコロナを全面にテーマにしてる児童書も珍しい。家や教室での日常の描写にリアルさを感じて、今まで普通にやっていたことができないって虚しいなぁと思った。中学生や高校生で経験したことって後になっても特別覚えてたりするし、何もできないってなぁ…。
黒板アート、楽しそうでよかったな。形は違っても、コロナ禍でも、何か思い出になれば笑って過ごせる気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コロナが流行し始めてからの生活が、リアルに描かれている。
中学生の心情に、共感する人も多いのでは。
行動制限が色々ある中、黒板アートで自らを表現したり、周りの人を励ましたり…と、こんな時だからこそ考えることもあるのかなと思った。 -
植野中学2年生になった美術部の立花輝(てる)
コロナ前からマスク生活をしていて、目立たないように過ごしている
一斉休校が終わって登校すると、昇降口にあったのは黒板アート
《コロナに負けるな!》という新1年生向けのメッセージも書かれていた
先生か、生徒か、だれが描いたのか
マスクは白、ソーシャルディスタンス、消毒、静かな給食、短い夏休み、行事の中止……コロナで鬱屈した学校生活が続くなか、同級生と“距離”をとってつきあっている輝は
「何かやれないのかな」
あることを思いつき、クラスメイトに相談する
《日本中の学校が経験した「コロナの日々」からのささやかな抵抗の物語!》──帯の紹介文
大震災と原発事故、格差社会、ヤングケアラーなど社会の問題をいち早く創作に取り入れている濱野京子の最新作、2022年4月刊
描かれているコロナの中学校生活はリアルそのもの
現在進行形で生きている子どもたちの共感を得られるに違いない
「一瞬、指先が触れた」
ソーシャルディスタンスを気にする輝の“距離”が縮まっていく成長物語でもある -
コロナ禍の初期を経験した者には、リアルな話。実際に、このようなことが、あちこちであったのでしょうね。
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ザ・コロナ小説。
全国にはこんな思いの中学生が、
たっくさんいたんだろうなあ。
そして、多くの先生が
生徒に何が思い出を残してあげたくて
奮闘していたんだろうなあ。 -
コロナ禍の一番規制がきつかった頃が舞台。こんなふうに作品としてこの時代が残ることはいいことだと思う。いつか忘れ去られてしまうかもしれないけど、こんな時代があったと残しておきたい。
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マスクでメガネという僕との共通点があった
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