あきらめません!

著者 :
  • 講談社
3.96
  • (98)
  • (220)
  • (103)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 1359
感想 : 145
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065277683

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白くて一気に読んでしまいました!
    夫の実家に移住したことをきっかけに、老後の人生が激変。
    あれよあれよと政治の世界へ。
    政治=難しい事って思ってたけど、本来は自分の生活にとっても身近な事だということを感じました。
    これからはもう少し政治経済に関心を持とうと思いました。

  • 毎度お馴染み女性が元気になれる小説。
    封建的な考えが子供、孫に受け継がれていく負の連鎖。男性だけでなく、女性の中にも古い考えの人はたくさんいる。
    鬱々とした閉鎖的な村社会から、少しづつ変わっていく流れが清々しい!スッキリした!

  • いくら夫の故郷でも、自分ならUターンなどしないだろうなと思いながら読み始める。
    注目するところは細かい事を含め大きく分けて二つだった。

    一つは時代遅れで閉鎖的な地域社会で、当たり前のように考えられている男尊女卑。地元の高齢者の「-保育園や老人ホームを充実させたら、ますます女がダメになる」には苦笑いした。親の介護は嫁の仕事ではなく、自分の親の事は自分で考え看れば良い。嫁は無給の介護要員ではない。
    育児はある程度の年齢、少なくとも乳幼児までは母親でないと出来ない事もあるが、ワンオペを避け、子供を中心にして考えられる育児の環境作りが出来れば。
    理由もなく女性がやればいいというような考え方は地域や村社会だけでなく、多かれ少なかれまだ根強く残っていると思う。幹夫さんや郁子さんの親世代までは特に。

    二つめは60歳で定年退職し、夢の田舎暮らしを手に入れたセカンドライフは、まだまだのんびり悠々自適という訳には行かないという事。
    六十代はまだ隠居という年齢ではないにしても、これから何かをやるとなると良く良く考えて慎重に。市議会議員や市長になろうなどと考え、また出来る人は中々いないと思うけれど、必要があると考え、やりたいと思う事があり、自分自身それが出来るなら迷わず。
    郁子さんが栗里市の改革をした後の目標は県会議員、そしてその次は県知事に挑戦する事なのだろうな。

  • 同年代の、女性の、気持ちが次から次へと、良くもまぁ出で来るなぁ(笑)
    こんなドラマティックな、展開は、まぁなかなか無いよねとは、思うけど。

  • 垣谷美雨さんらしい、ジェンダーやハラスメント、老後をテーマとしている。定年退職後、セカンドライフとして夫の田舎へ移住した郁子はそこで田舎の閉鎖的な考えや男尊女卑に嫌々とする。そしてそこから市議会議員、市長へとなり、取り巻く社会問題に立ち向かっていくストーリー。女性読者はまさに痛快だろう。未だに本当に田舎ではこんなことがあるんです。郁子のような議員さんや市長が増えて欲しいけど。そして原田マハさんの総理の夫のような女性総理が。郁子の夫が始めは反対し、妻に尻に敷かれていると近所や同級生から言われ、嫌がっていたが、最後の代わりようには爽快な気持ちでいっぱいに。

  • 今なお残る「女性軽視」を題材にしたお話。

    定年退職後、夫の田舎に移住したが
    とんでもない(と思われるけれど、実際にありそうな)風土だった…

    ゆったり穏やかな老後を過ごしたいと思いつつも、
    おかしなことに対して闘ってしまう?物申してしまう?性分で
    そこに対する葛藤もおもしろかった。

  • 年齢や性別に関係なく、古い価値観にこだわっとる人間=『オヤジ』
    笑った!

    本を読んでも周りを見渡しても、女性の方が賢いし能力も高い。
    なぜ男性が威張り散らしているのか、能力がないからこそ威張り散らして上に立とうとするんだろうと納得。
    作品の中の女性の、威張り散らしている男への気持ちの良いご意見!
    スカッとしました!

  • 議会において女性比率が低い。その問題を拡大して小説化するいつもの垣谷ワールド。定年後の主婦が、おじさん議会に殴り込みをかけ、議員に、市長になる。女性だからでなく、有能だからということで首相まで輩出している北欧やイタリアに比し、ただでさえ定員割れギリギリの町村議会の活性化にはクォーター制を取り入れることは一案である。

  • 閉鎖的な社会から弱い立場の人は我慢していきてきたが、郁子や周りの人から古い社会が少しずつ変わり、弱い立場の意見も伝わっていくところが読んでいて面白かったです!

  • 現実的には難しいけれど、勇気をもらえる作品だった。

全145件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

垣谷美雨の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×