- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065277683
感想・レビュー・書評
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垣谷さんのお話はいつも前向きになれます。昭和のおっさんたちの男尊女卑ぶりに、読んでてムカつきましたが、最後には溜飲が下がる思いでした。この作品を読んですぐに市議会議員選挙があり、初めてちゃんと広報を読んで考えて投票しました。親の世代から子供の世代と少しずつだけど、男女平等が進んでいくと信じて。
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定年退職後、夫の田舎に戻ることになった郁子。田舎でのんびり過ごすのだ~と思っていたのに、ひょんなことから、市議会議員選挙に出ることに!
高齢の男性議員のヤジ、セクハラ、田舎の男尊女卑、あっという間に広がる噂話・・・読んでいて吐き気がするほどムカムカするシーンが続いたときは読むペースがどーんと落ちたけど、中盤から一気に読み進めていけました。
そして、読み終わった後のこのスッキリ感。痛快! 私は本を読んだだけなのに、「やったぞー!やってやったぞー!」という満足感でいっぱいになりました。
小説なので、実際こんなにトントン拍子で進むことはないだろうけど、でも、諦めたら、何も変わらない。
まぁ、小説のテーマが女性の政治参画という感じなので仕方ないけど、スーパーで同級生に会って話すことが「あの件否決された」とか、話すだろうか。いや、スーパーでは話さない。子育て世代はそれより、子どもが熱出して~、とか? 保育園の行事とか?
そういう意識高い系の会話はあるけど、話してる内容は、めっちゃ日常生活に直結してる。
私らの生活って、改善してもらえたらいいなと思うことをどんな風に議会に伝えたらいいのかさえ、分かってないよな、ってことに気づいてしまった。こういうのを、学生時代に教えてほしい!
あと、妻が夫を押しのけて立候補するなんて~とか。男が洗濯物を干すなんてみっともないとか。嫁さんの尻に引かれて情けないとか。
そういうのもいっぱい出てくる。
ちょっとオーバーな気もしたけど、地方の田舎にはまだまだこの感覚はあるんじゃないかなー。
私も30歳・独身のときに、「女の子がいくら勉強できても、結婚して子ども産まないとあかんよ」とか言われたときは、引いた。
やから、この小説の色んなシチュエーションがリアルに重なって辛かった部分がけっこうあったので、★3つ。 -
元気が出たおとなの御伽話。
御伽話ではなく、実際にこうあってくれたら、日本全体が明るく元気になるだろうなと思う。
老害が少しでも速やかに旅立ってくれることを願う。 -
出来過ぎ感はあるけれど、本気で何か変えたいならば一歩一歩とか言ってたら日が暮れる、無謀なトライで一発逆転!でないと無理なのかなーと思えた。でも日本の政治じゃあ、まあ…どうせ
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2023.3.20
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今の私にドンピシャ。定年後楽しみにしていた晴耕雨読の日々。
男性中心の会社の中でガムシャラに働きヘトヘト、延長なんて考えもしなかった。
市議会議員いいねー、なんて思った。やれやれ!もっとやれー!私も麦の会入ろうかなぁ、なんてね。 -
企業が女性登用を進める中、当然、逆差別だという声もある。でもそもそも世の中が男女半々でできているよなら、クォーター制は正しいのではないかという気がしてきた。ここまで露骨に男尊女卑な発言を聞くことは無いけど、心の中はこんなんだろうなと感じている。小説のようにスパッと解決できたらよいのだけど。「ロールモデルもないのに人が育つわけないんだよ。とにかく女性を登用することが先決なんだ。それを繰り返すことで女性が育っていく。地位が人を育てるっていうだろ?管理職にしろ役員にしろ、やってみなくちゃわからない(後略)」
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地方に移住した主婦が周囲を巻き込み、周囲に巻き込まれ市議となり市長となり、老害化した既得権益層を突き崩す。
スピード感、爽快感も合わせ元気をもらえる。 -
2022 12/19