誤ちの絆 警視庁総合支援課 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065288696

作品紹介・あらすじ

累計80万部突破の大人気シリーズ、新ヒロインによるシーズン2開始!
捜査一課から支援課に異動した柿谷晶を待ち受けていたのは、
名門高校の生徒同士による異例の殺人事件だった――。
(文庫書下ろし)


被害者とその家族だけでなく、加害者家族のサポートをも行うことを目的に、
「被害者支援課」改め発足した「総合支援課」。
捜査一課から新・支援課に異動してきた柿谷晶を出迎えたのは、
名門高校の生徒同士による、異例の少年事件だった。

容疑者・高梨英人は事件について、かたくなに沈黙を守り続け、凶器も発見されない。
捜査が難航する中、晶は、英人の弟・陽平のサポートを担当することになるが――。

感想・レビュー・書評

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  • 警視庁犯罪被害者支援課は、シリーズとしてあるが今回は、総合支援課として新たにスタートしたもの。
    被害者家族だけでなく加害者家族にも寄り添うというなかなか精神的にも疲弊しそうな仕事である。

    柿谷晶は、自身が加害者のであるという重いものを背負っているが、それゆえ引っ張られてきた感も否めない。
    総合支援課に異動して早々に名門高校の乱闘事件があり死亡者が出る。そして加害者側の父子の支援に入ることに。
    寄り添うというよりもけっこうな頻度で刑事以上の働きをする。
    動き難さや動き辛さが全く感じるられないほどで、とてもパワフルである。
    弁護士の神岡琢磨がまた少し変わりもので、だがお互いに車好きということもあり、なんとなく気になる関係に発展しそうで次回作が楽しみになった。

  • タイトルも変わって新装開店。加害者支援という今までの警察モノにはないモノなので期待していたが、かなり捜査をしていて支援の色が薄いなと思っていたが主人公たちも誰を支援しているのか、そもそも支援しているのかを自問自答しておるシーンがあり、作者も試行錯誤しながら描いているのかなと感じた。
    主人公の晶に関して言えば、人に厳しく自分に甘い印象。自分も加害者家族という背景があるせいなのか自分のすることは全て正しいと思っているように感じ好きになれないけど、村野や神岡達と関わることによってどう変わっていくのか見て行きたい。

    • バス好きな読書虫さん
      初コメントです。
      私もこれから今作を読む予定ですが、前作から登場している主人公が好きではなくて、つい後回しにしています。
      感想、共感しかない...
      初コメントです。
      私もこれから今作を読む予定ですが、前作から登場している主人公が好きではなくて、つい後回しにしています。
      感想、共感しかないです!
      2022/11/18
    • bera5227さん
      コメありがとうございます^_^
      僕も前作読んだ時点で新シリーズ読むか迷ったんですけど、ここまで来て引くのも嫌なんで読んでる部分もありますね。...
      コメありがとうございます^_^
      僕も前作読んだ時点で新シリーズ読むか迷ったんですけど、ここまで来て引くのも嫌なんで読んでる部分もありますね。
      個人的には堂場氏の作品は悪い意味でクセのある主人公が多いかなと思ってます。
      2022/11/18
  • 犯罪被害者支援課のシリーズを完結し、新たに女性刑事を主人公に据えて始まった新シリーズ「総合支援課」
    昨今、情報過多の時代に犯罪被害者の家族だけでなく、加害者家族の支援にも当たるべきという考えの元から発足された新組織。
    今シリーズから主人公になる柿谷晶を主人公にした作品は、すでに単発で1冊出ているが、「総合支援課」としては今作は1作目なので、今作から読み始めてもいいかと思う。
    都内の有名進学校の生徒同士での傷害殺人事件。
    早速加害者の少年の家族のフォローに回る晶たちだったが、父親がストレスから倒れ、同じ学校に通う弟一人が家に取り残されてしまう。
    少年事件でも簡単に身バレがする時代。
    彼の周りでも、脅迫行為が横行する。
    そんな世の中から、彼らを守るために出来ることを探りながら進んでいく様は、これからの警察の課題としていいことだと思うけど、元捜査一課と言うことを理由として、越権行為とも思われる捜査にいろいろ口出ししたりするところは、やはりイラっとする。
    殺人事件の真相も拍子抜けな部分もあるし、加害者家族を意識する余り、被害者の情報がほとんど描かれていないのも、バランスが悪い。
    やはり対比することも大事ではないだろうか?
    何より残念なのが、せっかく女性を主人公に設定しているのに、食事にいちいち難癖つけるのも、「~のだが」も多用されており、今までの主人公と何ら変わりない。
    最近の主人公は自我が強くて、そちらばかりが目立ってしまい、事件に入り込めないところに限界を感じる。

    • bera5227さん
      こんばんは。コメ失礼します。
      確かに僕もイラッとしました。ホント食べ物に難癖つけるのやめて欲しいですよね。
      作者には相馬英雄のみちのく麺食い...
      こんばんは。コメ失礼します。
      確かに僕もイラッとしました。ホント食べ物に難癖つけるのやめて欲しいですよね。
      作者には相馬英雄のみちのく麺食い記者シリーズ完結作を読んでもらいたいです^_^
      2022/12/12
    • バス好きな読書虫さん
      bear5227さん
      コメありがとうございます。
      警察小説なのに、食事シーンを多用する癖に難癖しかつけないところが何だかなぁ、と思います...
      bear5227さん
      コメありがとうございます。
      警察小説なのに、食事シーンを多用する癖に難癖しかつけないところが何だかなぁ、と思います。
      作者自身が食通なんだろうけど、どうせなら気持ちよく食べて欲しいですよね。
      2022/12/20
  • 犯罪被害者支援課が総合支援課に改組されての新シリーズ。
    個の確立していない日本においては、加害者家族への誹謗中傷が横行しており、ネットの発達した現在では正義を気取るネット信者により、それが加速度を上げているのが実情。
    「加害者家族も被害者だ」と、小説の中で登場人物に言わせていたのは確か薬丸岳氏だったと思うが、このシリーズまさに時機を得ているといえよう。
    このシリーズで主人公となるのは、捜査一課から異動した柿谷晶。彼女は、兄が殺人事件を起こした加害者家族ゆえの採用だった。
    捜査ができない支援課の仕事にもどかしさを抱きながら、長男が逮捕され、父親は脳梗塞で入院、さらに弟は幼馴染みに暴力を振るった末、自分も襲われ大怪我をしたという「ぼろぼろ」の加害者家族の力になろうと、晶は奮闘する。
    突っ走りすぎる彼女の影となって支えるのが、前シリーズで主人公だった村野。彼は、総合支援課全体のコントロールタワーとしての役目を負わされているらしい(恋人だった西原愛と結婚し、今は尻に敷かれているようだ笑)。
    新ヒロイン柿谷晶の捜査一課での最後の事件を扱った単行本も出ているらしいが、彼女のこのシリーズでの活躍が楽しみであり、次巻の刊行を待つとしよう。

  • 普通の捜査一課モノなら150ページくらいで終わりそうな浅い犯行だが、支援対象者が真相を語るまで時間がかった感じ。何とかして捜査無しの支援一本で一話書ききれないものか。

  • 支援課シリーズ、待望の続編。

    これまでの支援課が組織編成されてからのお話になっており、新たなメンバーが加入しています。
    これまでの支援課シリーズを読んでいた方々は、

    ガラッと内容が変わった事に戸惑うかも。

    やっぱり村野が主人公で動いて欲しい所ではあります。

  • 待望の新シリーズ。
    少し不器用な主人公が逆に魅力的に感じてきてしまう。文章のリズムは少し読みにくいと感じるのだけれど、主人公の不器用さに合わせているのかな、と自分を納得させています。
    今後の展開が楽しみになる、新たな人物が登場したのも、いい^ ^

  • 加害者家族に支援は必要か。支援課の新たな挑戦が始まる。新ヒロインによる新章開幕!

  • 被害者とその家族だけでなく、加害者家族も支援対象に。新生支援課に捜査一課から異動してきた柿谷晶には、秘密があった。それは、彼女自身が加害者家族であるということ―。(e-honより)

  • 新装総合支援課のスタート。まだ方向性が掴めない感じ。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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