- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065304471
作品紹介・あらすじ
こんなことに付き合ってあげられるのは、自分だけだと思っていた。
夫婦ごっこ、恋人ごっこ、友達ごっこ……。曖昧な関係に振り回される女たちの、不器用すぎる恋。
野間文芸新人賞候補作『春、死なん』につづき、注目作家が「ままならない恋愛」を描く最新小説集。
・「ごっこ」
六つ年下の恋人の浮世離れした逃避行に付き合って、あてのないドライブを続けるわたし。そろそろ逃亡資金が底をついてきた。
・「見知らぬ人」
友人の結婚式に集う客たちの中に、夫の不倫相手が混じっているのではないか。あの女を探す那月が出会ったのは――。
・「はこのなか」
田舎町の中学で出会った奔放な女友達タクボに思いを寄せる戸川。今の願いは、結婚したタクボの隣室に住むこと。
感想・レビュー・書評
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なんかこう読んでて苦しくなる本だなぁと思いました。
どうしようもない閉塞感を感じるというか。
あと使われている漢字が時々難しいのがあって、ビックリしました。 -
3つの中編小説が入った一冊。
表題の「ごっこ」は、一組の自殺願望のある男女が逃亡する車中を中心に描かれた作品。
2つ目は、不倫しあった夫婦の離婚の話。
最後は、女同士の友情の話。
紗倉まなさんの作品初めて読んだけれど、純文学的な色合いが強い。
かたくて、少し難しい言葉や表現も多い。
芥川系な雰囲気の本。 -
普段あまり使用しない漢字が出てくると
読み方がわからずテンポが悪くなる。
文章自体は好き。 -
夢中で読んだわけではないけど、嫌いじゃない、むしろ好きな話。価値観の違う者同士の会話の噛み合わなさみたいなものが面白かった。
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短編集3篇。
自殺するのかしないのか、ドライブしながら行きつ戻りつ。年下男との会話で繋ぐ「ごっこ」、W不倫、結婚式の後、行方不明の夫を夫の不倫相手と探す「見知らぬ人」、同性愛の香漂う「はこのなか」。どれも変に冷めながら唐突にスィッチが入って思いもよらぬ行動に出る。面白かった。 -
3遍とも素晴らしいが、一番短編としての完成度が高いのは表題作だと思う。彼氏の自殺に付き合っていた主人公が次第に彼氏以上の狂気を発動させていく。高速の横断幕が帰りは逆の順番で出てくるシーンも上手いなぁと思った。純文学的香りを漂わせながらも読みやすい文章もいい。ただ、浅学の自分には読めない漢字が多く終始スマホが手放せなかった。
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初めてこの作者の本を読んだ。三つの話が入っている短編小説で、1番目はその後どうなるんだろか。あんまり細かく登場人物の設定がなくて後出しのように出てくる。そして詳しく書かれてないから想像して読むのが得意な人が良いかも。私は読むのに疲れた。文章はすっと入ってくるんだけど、リズムがあってそれが合わないと読みにくい。
https://realsound.jp/book/2023/03/post-1274046.html