- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086017046
作品紹介・あらすじ
結婚式を挙げるため、レムシュテッドに旅立ったクリスタとアロイス。だが、道中で何者かの襲撃を受ける。危ないところをカイが助けに入り、敵を撃退するが、一度はゲーラに味方したカイにクリスタは不信を募らせていた。レムシュテッド国王との謁見の場でまたもや毒舌を吐いてしまったクリスタは、結婚前に本格的に毒舌の呪いを解くために、レムシュテッドの精霊に助けを求めたのだが…。
感想・レビュー・書評
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毒舌姫完結。2人のすれ違いがメインと言っていいのかな。大円満で何より。
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主人公たちのキュンなポイントは的確に突いてくるので、思ったより楽しい。
ただ、物語としては単純でもう少しひねりが欲しいとは思う。
彼女の毒舌も含めて彼は愛しているのでしょうね。
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“頭から血の気が引く音を、クリスタは確かに自分の耳で聞いた。すべてを思い出すと、クリスタは腰かけさせられた長椅子にがくっと身を伏せた。
「ああ——。思い出したくなかった……!」
「でしょうねえ」
あっさりと頷いたビアンカに、クリスタは泣きながらしがみついた。
「私、やっちゃったわ!やっちゃったの、毒舌!吐いちゃったのよ、思いっきり。それも、アロイスのお父さまのダーウィト陛下と、お兄さまのジークフリート殿下に。なんてこと!そりゃ確かに、あの二人の態度には腹が立ったけど。アロイスのお父さんとお兄さんじゃなかったら、張り倒してやりたいくらい……。ううん、ぶん殴ってやりたいくらいだったわ。でも、これから私、このレムシュテッドで暮らしていかなきゃならないのに!どうしよう、嘘みたい。ね、ねえ、これ、夢じゃない?夢よね、きっと」
「いいえ、現実です」
「そんな——!!」”[P.77]
3巻目。
結婚で完結。
クリスタとヴィルマの関係が良いなぁ。
面白かった。
“自らの手のひらに口づけを落としたアロイスを見て、クリスタは思わず叫んだ。
「どうしよう!?アロイス。私、またやっちゃった!」
「そうだな。……ならば、逃げるか」
笑いを堪えるようなアロイスの声に、クリスタは目を瞬いた。
「……え!?」
戸惑うクリスタの手を取ったまま、アロイスは身を翻した。王室礼拝堂の隅に備えつけられた扉へと駆け、さっと振り返る。これ以上ないほど魅力的な笑みを浮かべると、アロイスはこう言った。
「ダーウィト陛下、そして、ジークフリート兄上。それから、お集りのみなさまに宣言いたします!この通り俺は、呪われた祝福の姫と結婚しました。このような不吉な王子に、王位継承の権利などあるはずもないでしょう。我々はこのレムシュテッド中央を離れ、二人で暮らします。面倒ごとを起こして、我らを巻き込まぬようなにとぞ願いますよ」”[P.223] -
13年2月刊。
隣国へのお嫁入り行列とか、その間に刺客に襲われるとか、女の子が一度は憧れるシチュエーションだよね!
クリスタの気持ちがよく描かれてて、共感して読めました。
精霊たちなど、キャラもいい感じです。 -
シリーズ3冊目にして完結巻です。
アロイスの故郷であるレムシュテッドで、クリスタは彼の家族である国王と王太子の2人と初対面をします。
自分のテリトリーに帰ってきたせいか、いつもの俺様な性格がなりを潜め、突然弱気になってクリスタに別れ話を切り出すアロイスに驚きました!
いきなりヘタレに変わり過ぎでしょうっ(笑)!
思わず、「結婚前には男の実家に遊びに行って本性を見ておくべき」という現実でも当てはまる現象?法則?を見た気がします…。(^_^;)
ラストは無理矢理ハッピーエンドにまとめた感がしなくもないですが、結局クリスタの毒舌の呪いは解けず、一時的に呪いが解ける場所に新しく城を建てて幸せに暮らしていくようです。
めでたし、めでたし。 -
シリーズ最終巻。漸くクリスタの養父、実兄を振り切って、アロイスの国、レムシュテッドに。この巻に到ってなんだか突然アロイスがクリスタの気持ちを疑って距離置いたり、クリスタが一人暴走したりで空回る。…多分、その後のラブイチャシーンを作るためなんだろうけど、なんか変な感じがした。盛り込まれてた色んな設定が余り機能してなかったからかな~?しかし、孤立してるアロイスを理解しようとするクリスタは健気で良かったので、まぁ、いいか。